「年収の話ばかりするママ友が苦手…」と距離を置いていた私→彼女の“家の中”を知った日、私は見方が少し変わった
いつも、お金の話になる
習い事の待合室で隣り合って座ることが多くなったのは、子どもが同じクラスになった春からです。最初は「どこの保育園出身ですか?」「習い事は何をさせてますか?」という普通の会話でした。でも数回会ううちに、話題がいつも同じところに落ち着くことに気づき始めました。
「うちの旦那って年収〇〇万あるんだけど、この辺だとそれでもギリギリだよね」「あのマンション、旦那の年収〇〇ないと審査通らないらしいよ」。笑顔で話す彼女の言葉が、胸のあたりにひっかかる感じがしました。否定したいわけじゃない。ただ、なんとなく息が詰まる。「年収の話ばかりするママ友が苦手…」と思っている自分が、少し嫌でもありました。
そっと、遠ざかった
意識したわけではないけれど、待合室での席を選ぶとき、彼女の隣を避けるようになっていました。会えば普通に話しましたが、グループチャットの返信も、なんとなく後回しになる。子ども同士は仲良しなので完全には離れられないのが、正直しんどかった。
彼女がそれに気づいていたかどうか、わかりませんでした。ただ、以前よりも私への話しかけが減っているような気がして、胸の奥がじわりと痛みました。
玄関を入った先に
先日、子どもが「〇〇ちゃんの家で遊びたい」と言い出し、初めて彼女の家に伺うことになりました。集合住宅の一室。玄関を入った瞬間、何かがちがうと感じました。
外の明るさとは不釣り合いな、小ぢんまりした空間。棚の上のカゴも、キッチンの食器も、見覚えのある白いラベル。家具はどれも年季が入っていて、でも丁寧に使われていることがわかりました。子ども部屋の壁には「今月も頑張ろうね」と彼女の手書きで書かれた紙が貼ってありました。
お茶を出しながら、彼女がぽつりと言いました。「うちって全然お金ないんだよね、実は」。笑っていたけれど、目は笑っていませんでした。
そして…
何も言えなかった。ただ、小さくうなずくことしかできませんでした。年収の話を繰り返ししていた彼女が、本当は自分の生活を「これでいい」と思えずにいたのかもしれない。そんな当たり前のことに、私はずっと気づこうとしていませんでした。
しかし、彼女を「苦手なママ」として片付けてきた自分はもういない気がします。あの玄関の先で、私は少し変わりました。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)
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