＜七夕特集＞「めぐり逢えたら」「天国の階段」など…織姫と彦星のようなもどかしくて切ない恋模様を描いた映画＆ドラマ3選

2025.07.07 12:00

7月7日といえば「七夕」の日。引き離された織姫と彦星が“1年に1度だけ再会できる日”として知られている。本記事では、そんな織姫と彦星のように切なくてもどかしい恋愛模様を描いた映画＆ドラマを3作品紹介していく。

運命の恋に落ちた男女のすれ違いを描く「めぐり逢えたら」

トム・ハンクス＆メグ・ライアン共演の、クリスマスイブに始まる恋を描いた映画「めぐり逢えたら」(1993年日本公開)。

1年半前に愛する妻を亡くし、悲しみから立ち直れない建築技師のサム(トム・ハンクス)。そんな彼を心配した息子のジョナ(ロス・マリンジャー)は“パパに新しい奥さんを”とラジオ番組に電話をかけ、サムは電話口で妻への想いややるせない胸の内を語った。するとラジオを聞いていた新聞記者・アニー(メグ・ライアン)はどんどん彼に惹かれていき、思い切ってジョナに手紙を出すが――。

クリスマスイブにサムの告白を聞いたアニーが、バレンタインデーに運命の日を迎えるというロマンチックな本作。作中では偶然の出会いはあれど、なかなか出会えない2人の様子がもどかしく描かれている。そんな本作は、運命の恋に落ちた男女のすれ違いを描いた映画「めぐり逢い」(1957年公開)をヒントに製作され、すれ違いを重ねることでより感動的なラストシーンに仕上がった。

幼馴染のもどかしい恋愛を描いた「あと1センチの恋」

甘酸っぱさと胸キュンを味わえる、幼馴染同士のすれ違いを描いたラブストーリー「あと1センチの恋」(2014年日本公開)。

ロージー(リリー・コリンズ)とアレックス(サム・クラフリン)は、イギリスの田舎町で育った幼馴染。ずっと一緒に過ごしてきた2人は密かにお互いを想い合っていたが、思春期を迎えるとこれまでのように関われなくなり、いつしかすれ違うように…。さらにロージーは学校の人気者と軽い気持ちで関係を持ち、妊娠してしまう。その後、2人は遠く離れた場所で別々の人生を歩むことになるが――。

「P.S.アイラヴユー」の原作者としても知られる小説家セシリア・アハーンの「愛は虹の向こうに」をもとに、友達以上恋人未満の男女の恋愛模様を描く本作。相手を失うことの恐怖からなかなか“好き”の一言が言い出せず、12年間にわたってすれ違い続けていく2人のもどかしくも切ない関係性は見どころの一つ。

また、リリー・コリンズとサム・クラフリンの初々しいやり取りや、お互いを意識する思春期のよそよそしい様子など、誰もが共感できるようなリアリティあふれる演技にも注目したい。

クォン・サンウ＆チェ・ジウによる感動の純愛ラブストーリー「天国の階段」

2003年に韓国で放送され、最高視聴率45.3％を叩き出したドラマ「天国の階段」。

物語の主人公は、ソンジュ(クォン・サンウ)とチョンソ(チェ・ジウ)。まるで兄妹のように育った幼馴染の2人は、やがて再会を約束して別れる。しかし8年後、記憶を失ったチョンソは死んだことにされ、“チス”という別人として生きていた。ソンジュはチスに近付くが、彼女を愛する男性やソンジュを愛する女性など、さまざまな障壁が次々と襲い掛かり――。

本作は、互いに恋心を抱く幼馴染がさまざまな試練に巻き込まれながらも、まっすぐに愛を貫く感動の純愛ラブストーリーとなっている。主演2人の切ない想いや表情はもちろんのこと、チョンソを執拗にいじめる義妹・ユリ(キム・テヒ)や義母・ミラ(イ・フィヒャン)、そしてチョンソに無償の愛を注ぐ義兄・テファ(シン・ヒョンジュン)といった脇役からも目が離せない。彼らの迫真の演技により、一層運命に翻弄される2人の姿が美しくも切なく映し出されている。

なお動画配信サービス・Huluでは、今回取り上げた「めぐり逢えたら」「あと1センチの恋」」「天国の階段」などの恋愛作品を見放題配信中。一筋縄ではいかない複雑で繊細な作品を鑑賞しながら、七夕に想いを馳せてみてはいかがだろうか。

◆文＝林ゆう