松坂桃李とパディントンが映画「パディントン消えた黄金郷の秘密」のジャパンプレミアに登場

松坂桃李、新しい作品のクランクイン初日に台本を忘れるも「ギリ、バレなかったです(笑)」

2025.04.09 20:52

俳優の松坂桃李が、4月9日に都内で開催された映画「パディントン消えた黄金郷の秘密」ジャパンプレミアに登場。共演の三戸なつめ(ジュディ役)、吉田羊(老グマホームの院長・クラリッサ役)、大平あひる(ジーナ役)、そしてパディントン(着ぐるみ)と共に収録時のエピソードなどを語った。

シリーズ最新作の舞台はパディントンの生まれ故郷

同作は、世界40カ国語で翻訳され、全世界3500万部以上の売り上げを誇るロングセラー児童小説シリーズを実写映画化。「見た目はクマだけど、中身はとっても紳士」というユニークなキャラクターとモフモフの愛らしいルックスが人気を博し、「パディントン」(2016年)、「パディントン2」(2018年)を含めシリーズ累計興行収入900億円超えという大ヒットを記録している。

シリーズ最新作の舞台はパディントンの生まれ故郷・ペルー。パディントンは「老グマホーム」で暮らすルーシーおばさんを訪ねるべくブラウン一家とペルーへ家族旅行に出るが、おばさんは眼鏡と腕輪を残して失踪していた…。パディントンたちは、おばさんが残した地図を手掛かりにインカの黄金郷があるというジャングルの奥地へとルーシーおばさんを探す冒険の旅に出る――という物語だ。

前2作に続いてパディントンの日本語吹替版声優を務める松坂は、パディントンと共にステージ上に出現した“パディントン号”に乗って登場。松坂は「7年ぶりに僕の数少ない友に会うことができました。本当にうれしいです。パディントンありがとう。久しぶり～！何歳になったんだろう」と冗談を交えつつ、パディントンとの再会を喜んだ。

松坂「収録しながら心が浄化されていきました」

また、7年ぶりの収録を振り返って「ブースに入ったときにはパディントンのぬいぐるみも置かれていて…監視されるように(笑)。いや見守っていただいて、その中でやらせていただきました」とおどけつつ、「映像でパディントンの姿を見ると思い出してくるものですね。英国紳士の気持ちと真摯(しんし)に人と向き合う純粋な気持ちというか、収録しながら心が浄化されていきました」と述懐していた。

今作は吉田いわく「インディ・ジョーンズか！」というくらい、パディントンが手に汗握る大冒険に出る物語ということで、声の抑揚なども大変だったそう。松坂が「今回は叫びが多かったですね。(一日の収録時間は)多くて2時間半くらいがマックスで、ずっと叫んで後半カスカスになっちゃって、『今日は終わりです』って。そんな感じでした」と話すと、吉田も「声がもたないから収録日4日くらいかけてね。ずっと叫んでますもんね」と、松坂の収録の過酷さを証言していた。

そんな中、4月は新生活がスタートするシーズンということもあり、それぞれ新しいスタートを切ったときの印象的なエピソードを語ることに。松坂は「近々の話なんですけど、4月1日に新しい作品にクランクインしまして。すごく気持ちがいいなと思っていたら、その作品の台本を当日忘れるっていう(笑)。すごく不安でしょうがなくて、気が気じゃなかったです」と打ち明けた。

他の登壇者からも驚きの声が漏れる中、松坂は「一応せりふもちゃんと入ってはいるけど、(台本が)手元にないと不安。そこが自分の中で悔しい～！ってなりましたね」と話すと、吉田から「周りにはバレなかったんですか？」と聞かれ、「バレませんでした。ギリ、バレなかったです(笑)。やっぱり現場に入ると台本ってお守りみたいな存在になってくるので、お守りがないのが不安だったという感じでしたね」としみじみ振り返った。

ともすれば大失敗談になりそうな出来事ながら、台本がなくても完璧にせりふを覚えてきて事なきを得た松坂のすごさに、会場からは感嘆の拍手が送られていた。

映画「パディントン消えた黄金郷の秘密」は、5月9日(金)全国ロードショー。

◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT)