27歳の誕生日にハリウッドスター、エル・ファニングを深掘り!

「となりのトトロ」メイ役も…元“天才子役”エル・ファニングが27歳に ディズニー「マレフィセント」では“プリンセス”好演

2025.04.09 06:10
27歳の誕生日にハリウッドスター、エル・ファニングを深掘り!

ハリウッド女優のエル・ファニングが、4月9日に27歳の誕生日を迎えた。日本では映画「マレフィセント」(2014年ほか)シリーズのオーロラ姫役、「アイ・アム・サム」(2001年)、そして「エイリアニスト」(2018年ほか)シリーズのダコタ・ファニングの妹としても広く知られている。そんなエルだが、ここ数年は作品のプロデュース・監督業にも進出し、演技者の枠に収まりきらない活躍を見せている。27歳になり、ぐっと大人の魅力を増したエルのキャリアを振り返ってみたい。

2歳にして姉ダコタの“幼少期役”でデビュー

1998年4月9日、アメリカ東部ジョージア州で生まれたエル。姉ダコタとはおよそ4歳差で、エルが2歳の時に、当時すでに子役として活躍していたダコタの“幼少期役”として子役デビューを果たした。

最初の演技は「アイ・アム・サム」で、ショーン・ペン演じる主人公サム・ドーソンの娘ルーシーの回想シーン。本役をダコタが演じたキャラクターで、エルは眠っているシーンやショーンの膝でブランコに乗るシーンを演じた。撮影時はまだ2歳だったエルだが当時からしっかりと自分が置かれた状況を把握していた様子で、のちにインタビューで「眠っているシーンは本当に難しいの。目を閉じていても瞳が動いてしまうから」と、初演技について語っている。

「となりのトトロ」メイ役も…“天才子役エル・ファニング”誕生

そんな彼女が“ダコタの妹”ではなく非凡な子役エル・ファニングとして注目を集めたのが、2004年公開の映画「ドア・イン・ザ・フロア」。ジョン・アーヴィングの小説を基に、小説家のテッド(ジェフ・ブリッジス)とその娘ルースの交流を描いた作品で、エルは4歳の娘ルースを本役として演じた。メガホンをとったトッド・ウィリアムズ監督も「彼女は演技のオンオフができ、とても説得力があった」と絶賛したエルの演技は観衆の心も打ち、この作品をきっかけにエルは“天才子役”として注目を集めるようになっていった。

10歳に満たない頃から多数の作品で実力を見せつけてきたエル。日本と縁がある作品としては映画「となりのトトロ 英語版(My Neighbor Totoro)」が挙げられる。2005年のディズニー版ではエルがメイ、姉ダコタがサツキの声を担当。英語版を聴いてみると、エルが子どもらしく朗らかでありながらも芯の強いメイをしっかりと理解して演じていることが伝わってくる。

14歳で「マレフィセント」オーロラ姫に抜てき

ティーンに入り、SF映画「SUPER8」(2011年)でのヒロイン・アリスや「ジンジャーの朝~さよなら、私が愛した世界」(2012年)の主人公ジンジャー、「マッド・ガンズ」(2014年)での主人公一家の長女メアリーなど、キャリアとセンスで培った演技力で次々と代表作を生み出してきたエル。

そんな彼女を一躍世界的スターに押し上げたのが、14歳のときに撮影したという映画「マレフィセント」(2014年)。ディズニーの悪役マレフィセントを主人公にし、ディズニープラスで配信中のこの作品では、かれんで天真らんまんなヒロイン・オーロラ姫に抜てき。エルは、アンジェリーナ・ジョリー演じるマレフィセントとの間にかけがえのない絆が芽生えていく様子を丁寧に演じ、高い評価を得た。

「マレフィセント」は人気を集め、その後2019年には続編「マレフィセント2」も公開に。エル自身もマレフィセント役のアンジェリーナと本物の母娘のように仲が良く、インタビューでもアンジェリーナについて「はっきりとした信念と、それを貫く強さを持っている。撮影現場での彼女の様子はすごく勉強になる」とリスペクトの言葉を口にしている。

さらにアンジェリーナとの出会いは、エルに新たな目標を抱かせる一つのきっかけにもなったよう。映画「最愛の大地」(2011年)をはじめ映画監督としても活動するアンジェリーナに憧れ、「マレフィセント2」撮影当時から「私もいずれ、彼女のように映画のプロデュースをやってみたい」と、製作分野進出への思いを口にしていた。

初めてのプロデュース業「非常にやりがいのあること」

すでに演技者として20年近いキャリアを持ち、バイタリティーにもあふれるエル。彼女の才能の豊かさは、時を置かずしてこの新たな目標を実行に移したことにも表れている。映画「最高に素晴らしいこと」(2020年)では、主演しながら製作も兼任。同じ年にはGUCCIが企画した9人のアーティストによる新たな試みに参加し、3分間の短編映像ながら監督デビューも果たした。

初めてプロデューサーとして名を連ねた「最高に素晴らしいこと」での公式インタビューでは「俳優は私の愛であり情熱ですが、俳優にはどのテイクを使うか、どのように編集するかまで決めることはできません」「私は成長し、自分自身を理解して、『この本が本当に気に入ったんだ、世に出すべきだと思うし自分のプロジェクトを制作・開発したい』と言えるようになりました」と語っている。

製作中は、俳優として演じながらも撮影されたカットを見てメモを取り、編集や歌、音楽について意見を出し、プロジェクトがきちんと進行しているか常に気を配ったという。同インタビューでは「多くの人々を一つにまとめることは、非常にやりがいのあることです。大好きです。もっとやりたいです」とも語っている。

演技者・製作として続く快進撃

その後もTVシリーズ「THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」(2020-2023年)、「The Girl from Plainville」(2022年)で出演と製作総指揮を兼任。2021年には姉ダコタと共同で制作プロダクションを設立するなど、あくなき挑戦を続けている。

もちろん演技者としても、2019年にはカンヌ国際映画祭で史上最年少審査員に選ばれる快進撃ぶりだ。ボブ・ディランの半生を描いてアカデミー賞8部門ノミネートと好評を得た映画「名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN」(2024年)で、ディラン(ティモシー・シャラメ)の恋人シルヴィを演じ、ナショナル・ボード・オブ・レビュー助演女優賞を獲得。

ここまで充実したキャリアを築きながら、まだ27歳。非凡なハリウッドスター、エル・ファニングの今後にますます期待が高まるばかりだ。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

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