

八木勇征&井上祐貴、撮影中は“初共演”を感じない同世代ならではの空気感に「(八木勇征は)男女問わず人を引きつける力がある」<ぼくまほ>

18歳になると“人生で一度だけ魔法が使える”と知らされた小さな村の少年たちが最後に出した選択が描かれる、2月21日(金)公開の映画「僕らは人生で一回だけ魔法が使える」。描かれるのは、真剣に魔法と向き合い始める仲良し4人組のアキト(八木勇征)、ハルヒ(井上祐貴)、ナツキ(櫻井海音)、ユキオ(椿泰我)の美しい友情物語。本作でピアノを弾くことが大好きなアキトを演じた八木と、幼い頃から心臓が弱く病気がちだったハルヒを演じた井上にインタビューを実施。作品の魅力やお互いに使っていそうな魔法について語ってもらった。
初共演を感じさせない「同級生ならではの空気感が自然と生み出せた」
――まずは鈴木おさむさんが手掛けた本作の脚本を読まれた時のご感想からお願いします。
八木:僕は、実写化する前に朗読劇でこの作品を知っていたんです。メンバーの大樹くん(佐藤大樹)が同じアキト役を演じていて、脚本を読ませてもらったんです。朗読劇とは少しだけ内容が変わっていますけど、核となる大事なメッセージは同じ。胸が熱くなって涙が出てしまう本だったこともあって、本読みしながらも脚本のすごさを実感しました。
井上:最初の本読み、やばかったよね。
八木:本当にいい本読みだったんです。仲良し4人組の魔法会議のシーンの本読みでは、ふだん仲間同士でこんな感じで喋っているんだろうなって雰囲気がバチッと掴めて。本当に本読みの段階なのかなと思うぐらい、みんな感情移入ができていたから、すごかった。
井上:本当に最初からいい空気でした。僕が、初めて脚本を読んだ時は、タイトルにある“魔
法”というファンタジーな部分を忘れるくらい、人生の岐路に立つ思春期真っ只中の男の子たち4人の繊細な思いに入り込んで読みました。
――八木さんが演じたアキトと井上さんが演じたハルヒは幼なじみで、かけがえのない大切な友人という関係性を演じましたが、お互いの印象を教えてください。
八木:最初、祐貴くんは、柔らかい雰囲気だけど、ミステリアスな感じで。ちょっと感情が読めない印象だったんです。
井上:そう? 八木くんの第一印象は、めちゃくちゃいい声だなと。さすが、ボーカル、素敵な声だなって。
八木:子供の頃からの仲良し4人組は、ほぼ同世代で。祐貴くんとも1才差だから、初めましてでも、意識して距離を詰めようとする必要はなかったですね。同世代だからこそ、同級生ならではの空気感が自然と生み出せたと思う。休憩中に何気ない話をしていても、初共演っていう気がしなかったです。
井上:確かに。みんな、それまでにも他の現場で会ったことがあるみたいな感じじゃなかった?
八木:そんな感じだったよね。すんなり役の関係性になれたと思う。同世代だからこそ盛り上がる共通の話題が多くて。魔法会議のシーンでは、みんなで円になって、その中にあった駄菓子が、僕らが子供の頃に近所の駄菓子屋で買っていた、見覚えのあるものばかりで、「懐かしい~」って大盛り上がりでした。
井上:そうそう。そこまで盛り上がると思わないようなもので、盛り上がったよね。
八木:あと、打ち上げがあった時に2次会でカラオケをやったんです。海ちゃん(櫻井)は、帰ってしまったけど、僕と祐貴くんとバッキー(椿)が参加して。歌って盛り上がる曲が一緒なのも同世代ならではでした(笑)。
撮影中にハプニングが起きるも「小さな奇跡が起きたなと思いました」
――八木さんから見たハルヒ、井上さんから見たアキトの役の魅力をどんなところで感じましたか。
八木:ハルヒは、心が優しいのが魅力。自分がつらい状況に陥っても、誰かを思いやれるのが素敵なところ。子供の頃から身体が弱いけれど、心が1番強い役柄だと感じました。祐貴くんが人としての強さと優しさを体現していたからこそ、対峙している僕もグッと来るシーンがたくさんあったなと思います。
井上:うれしいな。アキトの魅力は、芯の強さですかね。音大に行くための受験も魔法を使わずに自分の力でやり遂げる選択をするし。ハルヒから見たアキトは、カッコ良くて強くて憧れの存在なんだと思います。
八木:アキトが自分の夢を魔法ではなく、自分の力で成し遂げようとする姿には、ものすごく共感できました。僕も夢を叶えるためには、その過程やプロセスが大事だと思っていて。それをすっ飛ばして叶えても、その夢は叶えた後に崩れてしまうと思うから。
井上:なるほど。八木くんもコツコツ積み重ねて、叶えていきたいタイプなの?
八木:積み重ねが全てではないと思うけど、シンプルに自分がやりたいことを魔法とか、誰かにお願いして叶えるってどうなのかなって思っちゃいます。
――この作品は、小さな幸せに気づいて、感謝できるような人間になれたらっていうメッセージが盛り込まれていますが、この作品に携わったことで感じた幸せになれるコツとは?
八木:周りの人たちがいてくれるからこそ、今、こうして自分自身が活動できているなって感謝の気持ちが溢れました。あと、今作でアキトとハルヒが自転車をふたり乗りするシーンがあるんです。撮影中、自転車が壊れたんですよ。
ロケ現場が山奥ののどかな場所だったので、自転車があるわけもなく…。スタッフさんがもう必死で自転車屋を探して買ってきてくれたおかげで、その日に撮りこぼすことなく撮影を終えることができたんです。それは、小さな幸せを感じられたし、小さな奇跡が起きたなと思いました。
井上:とても年季の入ったママチャリだったから、撮影の序盤で壊れちゃって。あの時は、今日はもう撮影できないのかなって思いました。
八木:無事撮影できたのは、幸せなことだったね。
井上:この作品に携わってから、タイトルにあるように一回だけ魔法を使えるなら、何に使うだろうってめちゃくちゃ考えたんですが、撮影の前と後では、何を願うか変わった感覚がありました。
八木:そうなの?
井上:撮影前は、ユキオのひとこと目みたいに、「透明人間になりたい」とか、どこか現実的ではないけどパッと思い浮かんだことみたいな、自分のための魔法を使おうと思っていたけど。
撮影後は、自分のことではなく、人のために使えたらなと自然と思うようになっていました。…って言っていて、本当に使える場面になったら、自分が何に使うのかは、分からないですけど(笑)。
井上祐貴、八木勇征は「男女問わず落とせる魔法を使えそう」
――例えば八木さんはその歌声で人を癒す魔法が使えそうなど…お互い、どんな魔法が使えそうだと思いますか?
八木:祐貴くんは、寝癖がついているところを見たことなくて。寝癖が付かない魔法を使えそう(笑)。
井上:いや、仰向けに寝るから、寝癖はすごいよ。ちゃんと現場でメイクさんに迷惑かけないように髪を直してから現場に行くくらいだから(笑)。八木くんこそ、寝癖がついている姿は、見たことないけどね。
八木:それは髪質のせい。
井上:八木くんは…、男女問わず落とせる魔法を使えそう。
八木:使ってないよ(笑)。
井上:いや、ホント男女問わず、人を引きつける力があるから。
――この物語は、友人に助けられる友情物語の側面もありますが、人生のターニングポイントで誰かに助けられたことはありますか。
八木:僕が大学生の時にFANTASTICSのボーカルを決めるオーディションを受けなよって勧めてくれた友人がいてくれて良かったです。僕が歌うことが好きなことを知っていたので、オーディションを教えてくれたんですよ。もし勧められていなければ、僕は今ここにいなかっただろうな。もはや命の恩人くらいの存在です(笑)。
井上:僕は、この業界に入ったのが、ホリプロタレントスカウトキャラバンで、オーディションの最終審査でダンスを披露する審査があったのですが、僕はダンス初心者で全然できなくて。それでダンスの先生に2カ月近く教えてもらった時、その先生から「そんな感じでいけると思っているの?」って途中喝を入れられたことが助け舟だったなと思います。
八木:それは、結構、強めの喝だね(笑)。
井上:ほんとそう(笑)。先生からさらっと言われたけど、めちゃくちゃグサッと来て。そこから必死に練習しようってスイッチが入ったんです。あの時、もしあの厳しい一言を言われてなかったら、オーディションに受かってなかっただろうし、もしかしたら僕はここにいなかったかもしれないです。
八木:お互いに人生のターニングポイントで支えてくれる人がいて、良かった!
◆取材・文/福田恵子
撮影/友野雄
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