東出昌大&入山法子ら「天上の花」詩人・三好達治の直筆タイトル際立つメインビジュアル解禁 特報映像も
2022.09.15 13:00
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俳優の東出昌大が主演、女優の入山法子がヒロインを務める映画「天上の花」より、メインビジュアルと特報映像が解禁された。
東出昌大主演「天上の花」
本年秋に開催される萩原朔太郎の大回顧展「萩原朔太郎大全2022」の記念映画として製作された「天上の花」。萩原朔太郎の娘である萩原葉子の同名小説「天上の花―三好達治抄―」が、1966年の発表から56年の時を経て映画化される。本作は、戦争の時代に翻弄され、詩と愛に葛藤し、懸命に生きた人々への鎮魂歌。三好達治、萩原朔太郎とその妹・慶子の3人が織りなす純粋で凄まじい“愛”と“詩人の生”を描く新しい文芸映画である。キャストには、主演の三好達治役の東出、ヒロインの慶子役の入山をはじめ、吹越満、有森也実、萩原朔太郎の孫である萩原朔美、漫画家の浦沢直樹などが出演する。
東出昌大&入山法子「天上の花」メインビジュアル解禁
そして解禁されたメインビジュアルには詩人・三好達治が「山なみとほに」という詩で天上の花として詠った辛夷(こぶし)の花を大きく扱い、達治が生前書いた直筆を今作のタイトルロゴとして起用している。東出昌大「天上の花」は「深淵を覗き込む物語」
東出は、「愛ゆえに男が女を殴る。そんな理屈は詭弁だと思っていた。しかし悪魔的な、本人にとっては純真無垢な愛に翻弄された時、人は変わってしまうのかも知れない深淵を覗き込む物語です。是非ご覧下さい」とコメントし、入山は、「愛したり憎んだり許したり許せなかったり言葉にならない曖昧な人間の思いを、いつも、映画は受け入れてくれた。私は、いつか、こんな世界に飛び込みたかった。私を慶子にしてくれて、ありがとうございます」と感謝した。また、監督の片嶋一貴は、「戦争は人を狂わせる。第二次世界大戦時、泥沼の戦争状態に突入した日本。時代をおおう閉塞感と不安と焦燥の中、主人公の詩人は戦意高揚詩で名を上げる。男は一人の美しい女を愛し、やがて激情のままに女に手を挙げ、泣きながら暴力を振るうようになる。その振り上げられた拳と悲しみの涙は、誰のものでもない。それは、今を生きるボクら自身の抑制のきかない衝動そのものだ」と明かし、「そんなままならない世の中に、ボクらは何を考え悩み、情熱をかけて、いったい何を守り、得体の知れない不条理と闘って行かなければならないのか?不穏な空気が蔓延する世界に、そんなことを考えるきっかけの映画になればと心から願っている」と映画に込めた思いを語った。(modelpress編集部)
三好達治役:東出昌大コメント
愛ゆえに男が女を殴る。そんな理屈は詭弁だと思っていた。しかし悪魔的な、本人にとっては純真無垢な愛に翻弄された時、人は変わってしまうのかも知れない深淵を覗き込む物語です。是非ご覧下さい。萩原慶子役:入山法子コメント
愛したり憎んだり許したり許せなかったり言葉にならない曖昧な人間の思いを、いつも、映画は受け入れてくれた。私は、いつか、こんな世界に飛び込みたかった。私を慶子にしてくれて、ありがとうございます。片嶋一貴監督コメント
戦争は人を狂わせる。第二次世界大戦時、泥沼の戦争状態に突入した日本。時代をおおう閉塞感と不安と焦燥の中、主人公の詩人は戦意高揚詩で名を上げる。男は一人の美しい女を愛し、やがて激情のままに女に手を挙げ、泣きながら暴力を振るうようになる。その振り上げられた拳と悲しみの涙は、誰のものでもない。それは、今を生きるボクら自身の抑制のきかない衝動そのものだ。時代を超えて、誰もが加害者にも被害者にもなりえる。詩に心魂を捧げ、女を愛し、日本という国家と自我を同化させて生き抜いて来た男は、戦後すべてを喪失する。女との離別。そして、残酷なまでの価値の崩壊。あらゆるものは、絶えず移り変わって行く。そんなままならない世の中に、ボクらは何を考え悩み、情熱をかけて、いったい何を守り、得体の知れない不条理と闘って行かなければならないのか?不穏な空気が蔓延する世界に、そんなことを考えるきっかけの映画になればと心から願っている。
ストーリー
僕は、あなたを16年4ヶ月、思い続けてきた…萩原朔太郎を師と仰ぐ三好達治は、朔太郎の美貌の末妹・慶子と結ばれることを望むが、貧乏書生と侮られ拒絶される。しかし十数年後、慶子が夫と死別すると、三好は妻子と離縁して慶子と結婚。時は太平洋戦争の真っ只中、身を隠すように越前三国にひっそりと新居を構えた2人には、雪深い冬の過酷な生活が待ち受けていた。三好は純粋な文学的志向と潔癖な人生観の持ち主であり、奔放な慶子に対しする一途な愛と憎しみが、いつしか激情とともに制御できなくなってゆく…。
「天上の花」とは、仏教用語で曼珠沙華、彼岸花の別名。燃えるような赤い花は情熱の象徴である一方、有毒性をもつ。これを食した後は「彼岸」つまり「死」しかないという説もある。
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