ドクターデニムホンザワ社長 本澤裕治さん 〝日本=セルビッジ〟に変化を
2026.03.13 11:30
提供:繊研plus

国産デニムの人気が海外で高まり続けていますが、ビンテージ・古着ブームの影響で、旧式の織機で作られたセルビッジデニムに需要が偏っています。織機の数も動かせる職人も不足しており、新規の注文は納品まで2年近くかかるというメーカーも少なくありません。
一方、広幅の織機にはまだ余裕があります。ここで思い出してもらいたいんです。クラボウによる国産デニム第1号「KD-8」は広幅ですよね。国産デニムの歴史は広幅から始まったわけです。いつ頃から日本=セルビッジというイメージになったのでしょうか。
私の調査によると、大手生地メーカー3社が90年に生産したセルビッジデニムの量は合計約2万反程度でした。これが90年代のビンテージレプリカジーンズブームの際、国内に豊富に残っていた旧式織機を生かして増産され、98年ごろに10万反を超えます。以降はブームが落ち着きますが、生地の販路を海外に求めたメーカーも多く、世界に広く知られるようになったのではないかとみています。
製品に目を向ければ、広幅のビンテージジーンズも多数存在します。例えば70年代の「リーバイス」は多数の品番で広幅が採用されており、私の目から見るとKD-8とよく似た風合いのものも多い。この年代のレプリカジーンズをもっと日本から提案するのはどうでしょうか。70年代といえばジーンズと平和運動が強く結びついた時期。混沌(こんとん)とした今の時代ともマッチします。
日本のデニム産業は最高の品質の広幅織物で世界に打って出ようという心意気から始まりました。品質の良さは今も世界屈指です。私もここ2年ほどは、海外の展示会でそうした歴史から紹介し、国産広幅デニムのブランド力を高める動きの支援をしているところです。
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