小久保寿人「恋愛禁止」で伊原六花の元恋人役に挑む!“愛の暴走”と撮影秘話を語る

2025.09.04 14:45
提供:anna

読売テレビ・日本テレビ系の木曜ドラマ『恋愛禁止』で、津坂瑞帆(伊原六花)の元恋人・倉島隆を演じている小久保寿人さんにインタビュー。難しい役どころに挑んだ心境や役への思い、今“禁止”していることまで、幅広くお話を伺いました。

( Index )

“好きな相手”と“好きになりたい相手” より深く描かれた駐車場のシーン 伊原さんと演じるのは、不穏な関係性ばかり......!? 忘れられない思い出の味 寝てしまった姪っ子と動物たち

“好きな相手”と“好きになりたい相手”

1話から強烈な印象を与えている倉島隆。最初の登場から底の知れない恐ろしさがあり、どんどん引き込まれました。キャスト解禁時に「自分の芝居の良し悪しでこのドラマ全体の方向性が決まる。そう言っても過言ではないほど、強いプレッシャーと責任を感じました」とコメントされていましたが、隆をどういう人物と捉えて演じたのでしょうか?

常に普通でいようと思っていた人間が、狂おしいほどに人を愛してしまったがゆえにタガが外れて、自分で自分を制御できなくなってしまった…という印象です。

瑞帆と隆の妻・直美(酒井若菜)では、隆の見せる顔が違うことも印象的です。

隆にとって瑞帆は、きっと生まれて初めて愛を知った相手。心から大好きになった初めての人だろうと思うんです。対して直美とは、社会的な見え方や自分の立場も含めて付き合った相手。好きというよりは、“好きになりたい相手”だったんだと思います。LikeからLoveに、なんとかして変えたい中で、直美のことも大切にしてきたと思うんですけど……。彼女を本当に好きになれたら……。そう願っていたんじゃないかなと思います。

でも本当に好きになったのは瑞帆。そういった複雑な人間模様を描いた脚本について、小久保さん自身はどういう受け止め方をされましたか?

「責任重大」だなと思いました(笑)。系統としては演じたことのあるタイプの役ですが、それでもやっぱり難しいキャラクターですから。1話の駐車場の事件シーンはその後も回想で何度も出てきますが、あの事件によって瑞帆が引っ張られていく物語なので、そこに嘘があってはいけない。中途半端な熱量でやってしまうと、後半の物語を展開させていく郷田(肇)や(樋口)麻土香にいいバトンが渡せないと思ったので、そういう意味でもプレッシャーを感じながら演じました。

より深く描かれた駐車場のシーン

印象に残っているシーンはありますか?

やはり駐車場のシーン。あの撮影は、午後7時ぐらいから始まって、終わったのが明け方の4時。「一番大変なシーンが終わった。よし、帰って寝よう!」みたいな感じで一旦は終わったんです。けれど、いざ駐車場に行ったら、途中で雨が降ってきてその日は撮れず…。結局全てが撮り終わるまでに3日もかかりました(笑)。

数日に渡って行われた撮影ではどんな変化が生まれましたか?

1日目で撮った素材を軽く編集したものを見せてもらったんです。そこで自分の芝居を見て思うところもあったし、監督が気づいたことも知りたかったので、「やっぱりこう演じてほしいと思うところはありますか?」と質問しました。1日目に撮った時は、“瑞帆のことが好きで好きでたまらなくて、どうしようもなくなってここに来ちゃった可哀想な隆”が前面に出ていたと思うんです。監督からの要望で、後半の物語に向けてもう少し、「この男が生きていたらまずいな」と思わせるというか…、人を殺すのはもちろんいけないことですが、瑞帆が刺してしまったのも分かるような相手になったらよりいいと。それは僕も同じ意見でしたし、数日に分けて行った撮影によってより深く、いろんな面を出せるシーンを撮ることができました。

伊原六花さんの受けの芝居も素晴らしかったです。2人のやり取りによってスリルが増し、駐車場で事件を覗き見しているような感覚になりました。

長江監督のこれまでの作風的にも、覗き見する感じの画を撮るのが得意なんだと思います。

駐車場の事件以降も、瑞帆の部屋に隆が現れるシーン(夢)がありました。あのシーンでも隆の恐ろしさが際立っていました。

当初、脚本のト書きには「隆、ベッドの下から出てくる」と書いてあって、ドッキリすぎない!? と思ったんです。撮影現場で監督に「冒頭から瑞帆の夢だということが視聴者に分かっていいんですか?」って聞いたんです。もし明らかになっていいのであれば、もっと突拍子もない登場のしかたでもいいのかなと思って、ドライ(出演者とスタッフが動きや位置関係、セリフを確認するためのリハーサル)で少し変わった動きをしてみたんです。そうしたら「やりすぎ」と言われてしまいました(笑)。最終的にはメイクも相まって不気味なシーンに出来上がったと思うし、撮影していて面白かったですね。

伊原さんと演じるのは、不穏な関係性ばかり......!?

伊原さんとは、どんな距離感でコミュニケーションを取っていましたか?

和気あいあいとしていましたよ(笑)。六花ちゃんはすごくオープンマインドな方で、愛嬌があって親しみやすい方なので。芝居ではあんな関係性でしたけど、普段は仲良く共通の趣味、例えばサウナや料理について、楽しく話していました。

伊原さんとの共演は、今回が2回目です。

1度目はドラマ「マイ・セカンド・アオハル」ですね。プロテインをぶっかけられました(笑)。そこでも六花ちゃんとは浮気相手の役…。まともな関係性の芝居をしたことがないんです。今回のクランクアップ時には、「次こそはちゃんとした関係性の役で再会しましょう!」って約束しました(笑)。

撮影現場での印象的な出来事は?

クランクアップする前日に知ったのですが、現場で編み物がすごく流行っていたみたいで。六花ちゃんが編み物が得意だったこともあり、まわりのみんなもやっていたんです。僕も一緒にやりたいな〜と思ったけど、次の日がクランクアップだから学べず(笑)。僕も混ぜてほしかったな〜と思いながら現場をあとにしました…。編み物もそうですし、六花ちゃんが精神面でもみんなを引っ張ってくれていたなと思います。作品のトーンが暗いので、オフの時間だけでも明るくいてくれて、とても助かりました。

津坂慎也を演じる佐藤大樹さんも、とても明るい人柄で、伊原さんから「シャイニー」と言われていました。

そうですよね。彼とはほとんどご一緒できなくて、打ち上げの時に初めてちゃんとしゃべったのですが、お酒がめちゃめちゃ強くて! 打ち上げでは楽しく飲んで、佐藤くんはずっと歌っていました。

では、最終回に向けて視聴者に注目してほしいところは?

最後の最後にどんでん返しがあるかもしれないので、人を愛しすぎてしまった人間達の最後の結末をぜひ見届けてほしい。もしかしたら自分自身もそうなりうる可能性がある……。と考えさせられるラストになっていると思います。“人を愛する”ことがどういうことなのかを含めて楽しんでいただきたいです。僕も視聴者の皆さんと同じタイミングでオンエアを見て、皆さんと一緒にドキドキしながら結末を見届けたいと思っています!

忘れられない思い出の味

タイトルにちなみ、最近我慢や禁止していることは?

最近、友達がハーレーを買って、後ろに乗せてもらったら欲しくなっちゃって。お金を貯めて買おうと思っているので、“無駄遣い禁止”にしています(笑)。YouTubeの視聴履歴がハーレーの動画ばっかりになっています。早く乗りたいです。

普段からバイクに乗っているのですね。

乗ってます。大型免許は持っていないので、ハーレーを機に大型免許を取ります。友達の後ろに乗った時に「欲しいな」って言ったら、ニタニタしながら「だろ?」って言われて(笑)。友達の思惑にまんまと引っかかってしまいました(笑)。

関西に行ったら必ず食べるものや行くお店はありますか?

蜷川幸雄さん主宰の劇団にいた頃、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで舞台をやることがあったんです。しかし、その時はまだ20代でお金が全然なくて…...。お腹が空いてもお金がないので「今日の夜はカップラーメンかな」と言っていたら、先輩が「お前ら、焼肉に連れてってやる。行くぞ!」って、鶴橋にある「吉田」という焼肉屋さんに連れて行ってもらったんです。それは忘れられない思い出ですね。長期で関西に行った時には「吉田」に寄って初心に戻っています。「こんなにおいしい肉があるのか!」って感動しながらご馳走になったあの日々を思い出して。

寝てしまった姪っ子と動物たち

「あんなぁ!」と誰かに話したくなるエピソードを教えてください。

先日、姪っ子を連れて動物園に行ったんです。昼は気温が高すぎるので、夕方から行ったんですよ。そしたら姪は動物園に着いた途端に寝ちゃったんです。大人だけで動物園を回ってもしょうがないので、姪が起きるまで待っていたら、小一時間してやっと起きて。ところが、いざ動物を見ようと思ったら、今度は動物が寝ていて(笑)。行った意味ない〜ってなりながら、動物園の中でご飯だけ食べて帰ってきました。今度リベンジしたいと思います!

スチール撮影では、クールな表情を見せるだけでなく、本人から「笑顔でもいいんですか?」と提案するなど、周囲を優しい空気で包んでくれた小久保さん。インタビューでは、ストーリーの軸となる人物を演じる責任を感じながら、真摯に撮影に臨んだエピソードを語ってくれました。

写真/杉山巧剛 文/anna

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