

仏ケリングがルノーのデ・メオ氏をCEOに

【パリ=松井孝予通信員】仏ケリングは6月16日、ルノーのCEO(最高経営責任者)を辞職するルカ・デ・メオ氏を9月15日付でCEOに迎えると発表した。現会長兼CEOのフランソワアンリ・ピノー氏は引き続き会長に専任。20年続いたトップの一本体制を見直し、戦略と実行を分担する体制に移行する。業績が低迷する中、グループ再生に向けた転換点となる。
ピノー会長は発表後に行われた会見で、「今はグループにとって困難な時期。変化に即応できる柔軟性とスピードが必要とされている」と述べ、「ルカは複雑な環境下で組織とブランドを再構築してきた人物。彼に全幅の信頼を寄せている」と語った。昨年、副CEOを2人任命しており、今回の人事はその延長線上にある。
デ・メオ氏はフィアットやアウディなどを経て、20年からルノーCEOを務めた。大胆な電動化戦略や組織改革により赤字から黒字へと再建を果たし、欧州産業界で注目を集めた。ラグジュアリー業界での経験はないが、会見では「外部から来た者だからこそ、新しい視点で変革を進められる」との期待が複数の幹部から示された。
グループ内ではこの1年で、「グッチ」や「バレンシアガ」「サンローラン」など中核メゾンのアーティスティック・ディレクターや経営陣の刷新が相次いでいる。ピノー会長は「ルカはこうした多様な人材を戦略的に束ね、次の段階へ導く存在」と明言した。「シャネル」のレーナ・ナイル氏(元ユニリーバ)に見られるように、異業種出身の経営者が成果を挙げた事例もあり、今回の人事も「大胆な一手」として注目されている。
ケリングは23年以降、中国市場の低迷に直面し、25年上半期も2ケタ減収が見込まれるなど、厳しい局面が続いている。会見では「まずはグッチをはじめとするメゾンの現場に密着し、本業による成長戦略を見いだしていく」との方針も示された。変革と収益性の両立が、今後の焦点となる。
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