＜真・侍伝 YAIBA＞浅草を舞台に刃vs鬼丸が激突「ふたりで浅草を破壊する気か？」とツッコミ多数

2025.04.17 19:41

真のサムライを目指す少年・鉄刃(くろがねやいば)と、彼を支える道場の娘・峰さやか(みねさやか)、そして宿命のライバル・鬼丸猛(おにまるたけし)らが、伝説の魔剣を巡り激しい戦いを繰り広げる「真・侍伝 YAIBA」(毎週土曜夕方5:30-6:00、読売テレビ・日本テレビ系ほか／Netflix・ABEMAにて最速先行配信、dアニメストア・Disney+・FOD・Hulu・Lemino・TVerほかにて順次配信)。本作は、直後に放送される『名探偵コナン』と合わせて“青山剛昌アワー”としても大注目。4月12日に放送された第2話は、主人公・刃と宿命のライバルである鬼丸猛の本格対決を描いた「蘇る風神剣」。(以下、ネタバレを含みます)

ジャングル仕込みの無慈悲なトラップが発動!?

さやか(CV:石見舞菜香)の通う中学校の道場で運命的な出会いを果たした刃(CV:高山みなみ)と鬼丸(CV:細谷佳正)。たった一振りの攻防で格の違いを見せつけた鬼丸だったが、刃はそんな鬼丸の強さに興味津々。その後、校舎内でバッタリと出くわした刃は、さっそく鬼丸に勝負を申し込むも、「やだね……お前はオレより弱い」と一蹴されてしまう。刃はそんな言葉にもお構いなく背後から襲いかかるが、それも簡単に避けられて足をひっかけられてしまう。実力差は歴然と思われたが、これに俄然燃えてきた刃は、鬼丸の剣道防具を勝手に持ち出し、校舎内を探して回る鬼丸に次々とトラップを仕掛けていく。驚異的な身体能力でトラップをかいくぐっていく鬼丸だが、最後の最後で深い落とし穴にはまり、一方的にやられてしまうのだった。

序盤、まったく相手にしてもらえない鬼丸のことを振り向かせるため、一方的にケンカを売る刃の行動力が見どころ。鬼丸の防具を持ち出し、それを校舎中に配置してトラップを仕込むというのは、発想自体はじつに子供っぽいものの、その内容はかなりエグいものだった。最初のトラップであるバケツの水かぶせこそ可愛いが、その後は掃除用具入れを倒壊させたり、矢で顔面を攻撃するなど、一歩間違ったら大けがは免れないものばかり。さらにトドメとなったのは深さ5mはあろうかという特製の落とし穴。常人なら自力では出てこれないレベルだが、嬉々としてフタをして、笑いながら去っていく刃の姿が印象的だ。かなり卑怯なやり口ではあるが、おそらく刃にとってはジャングルで獲物を捕らえる感覚なのだろう。改めて、彼が弱肉強食の世界で育ってきたことを実感したシーンでもあった。これにはSNSでも「これは鬼畜の所業w」「さすがにやり過ぎだろw」「鬼丸のためにせっせと穴を掘ったと思うと可愛いw」などの声があがっていた。

刃vs鬼丸、浅草で大暴れ！

刃の術中にハマったことに苛立ちを隠せない鬼丸は、さらに自宅の鳩小屋を庄之助(CV:越後屋コースケ)に荒らされたことで怒り心頭。一方の刃も、カゲトラ(CV:千葉一伸)が鬼丸に打ちのめされたことで激怒。ふたりは、お互いへの怒りがMAXに達した状態でついに激突する。剣の腕では鬼丸が優っているものの、刃は蹴りやパンチはもちろん、その場にあるものをすべて利用して戦う“なんでもあり”のスタイルで対抗。浅草・雷門の前で始まったバトルは、やがて大型バスの上へと舞台を移し、ここで決着を迎える。大きな木材を投げつけながら戦う刃は、鬼丸のスキを付いて死角から攻撃すると、さらに頭部への噛みつきで怯ませ、最後は顔面に一本を入れてトドメ。正々堂々とは程遠い戦い方ではあったが、「勝ちは勝ち」と大いに喜ぶ刃なのだった。

ここではもちろん刃vs鬼丸の戦いに注目。雷門という日本有数の観光名所を舞台にド派手なチャンバラ劇が繰り広げられるだけでも大興奮だが、仲見世商店街では串団子を投げつけたり、お面を使って攻撃を防御したり、さらには浅草名物の人力車を利用しての攻防など、トリッキーでコメディチックな演出もふんだんに取り入れられていて、エンタメ性抜群。カメラワークも目まぐるしく、とくにバスに飛び乗ってからの戦いでは、ふたりの攻防を切れ目なく、あらゆる角度からシームレスに追跡していて、まるでその場に居合わせているかのような臨場感が味わえる。ふたりの凄まじい戦いにはSNSでも「キミたち浅草を破壊する気かw」「ふたりともすでに人間を超越してるw」などのコメントが寄せられていた。

鬼丸、「風神剣」を抜いて本物の鬼に!?

鬼丸との対決に勝ったことに喜ぶ刃たが、峰ふじ(CV:斉藤貴美子)は「堂々と剣で勝たねば勝ったとは言えんじゃろ」と指摘。すると刃は、「次は堂々と勝負して、勝つ！」と言い放ち、さっそく修行を開始。刃が新たに取り組むのは目隠しをしての修行で、これは剣術に置いて大切な「心眼」を鍛えるもの。さらに刃は、食事や入浴など、日常生活すべてにおいて目隠しをして生活するのだった。一方の鬼丸は、刃に負けたことが悔しくてたまらず、刃に全身を噛みつかれる悪夢を見てしまうほど。たまらずに素振りをする鬼丸だが、やはり精神は乱れたままで、思わず自宅の灯篭を破壊してしまう。するとそこには、地下へと続く階段が姿を表す。鬼丸が地下で目にしたのは、封印された「風神剣」。操ることができれば古今無双の剣客になれるという不思議な声に導かれるかのように、鬼丸はその剣を手に取るのだった。

終盤では、バトルの結果を受けて対照的なふたりの様子が描かれた。ひとまずの勝ちに浮かれたのち、次は剣の勝負でも勝つと意気揚々な刃と、負けたショックで追い詰められてしまう鬼丸。おそらく本来の鬼丸であれば、一時の憎しみに捕らわれて実力以上の力を持つ「風神剣」を手に取ることはしなかっただろう。しかしこの瞬間ばかりは刃への憎しみが頂点に達しており、冷静さを欠いていたのはたしかだ。もっとも、この状況を作り出したのはそもそも刃が原因であることを考えると、鬼丸にはむしろ同情の念さえ抱いてしまう。一方的に喧嘩を売られ、防具を盗まれ、落とし穴に入れられ、鳩小屋を壊され、噛み付きで一本を取られたわけだから、鬼丸でなくても平静でいられるわけはない。これにはSNSでも「闇堕ちの原因は完全に刃だろ…」「これは鬼丸君が可愛そうw」など、鬼丸擁護のコメントが寄せられていた。ともかくも、鬼丸が「風神剣」を手にしたことで物語はいよいよ本番へと向かっていく。次回第三話「もう一つの魔剣」は4月19日(土)に放送予定。次回のレポートもお楽しみに！

◆文／岡本大介