

《めてみみ》思いを継ぐ桜
2025.04.02 06:24
提供:繊研plus

桜の季節を迎えた。希望と不安を胸に社会に踏み出した新入社員から仕事に疲れた中高年まで、優しい色合いは老若男女を問わず安らぎを与えてくれる。話題を集めるのは開花時だが、この日のために1年を通じて桜の維持・保全を続けてきた人たちに改めて感謝したい。
海外からも桜の便りが届く。3月末の新聞各紙に、中国・江蘇省無錫で行われた植樹祭の記事が載った。日中戦争に従軍した元日本兵の長谷川清巳さんが、平和への思いを込めて88年から植樹を開始した。同氏が故人となった後も、親族が遺志を継ぎ寄付と交流を続けてきた。1500本だった桜は3万本まで増え、中国でも屈指の桜の名所となっている。
こうした思いと逆行するように、武力を背景に政治的な思惑を他国に押し付ける動きがやまない。紛争だけでなく、経済摩擦も急速にクローズアップされてきた。「ディール」で一定範囲に収まるのか、貿易環境の激変や経済のブロック化まで突き進むのか。見通しは混沌(こんとん)としている。繊維産業への影響も予断を許さない。
政治経済の混乱が、国家同士の対立につながることも少なくない。そうした中では、名もなき人たちの継続的な国際親善への努力が憎悪を防ぐ。人同士の交流を通してこそ、見えてくる景色がある。繊維貿易をはじめ、日々他国と関わる人たちの地道な努力に期待したい。
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