

日本女性の「キャリア10年目の壁」を壊す! エスエス製薬と解熱鎮痛薬EVEが掲げる、社会への挑戦状
エスエス製薬株式会社が展開する解熱鎮痛薬ブランド『EVE(イブ)』は、3月8日の国際女性デーにあわせて、新たなブランドスローガン「痛みよ、私よ、とんでゆけ。」と、ブランドアンバサダーを務める菜々緒さんが出演するWEB-CMを発表しました。
それに伴って開催されたラウンドテーブルでは、 エスエス製薬が取り組む、日本の女性がさらに活躍しやすい社会を実現する「BeliEVE Project」の発足経緯と、令和の今見えてきた、日本における女性が抱える「生きづらさ」の現状が報告されました。
■日本女性はキャリア10年目で「仕事を諦めてしまう」事実
ラウンドテーブルに登壇したのは、エスエス製薬のマーケティング部本部長・元島陽子さん。日本のジェンダーギャップへのインパクトを目標にするエスエス製薬は、2021年〜2024年の3年間で、 経営陣男女比率を17%から53%に、女性管理職比率を13%から25%に改善したことを発表しました。
しかし、世界と日本を比較してみると、日本のジェンダーギャップ指数は146国中118位で、主要先進国では最下位をマークしています。特に政治・経済におけるジェンダーギャップが大きく、EVEがローンチした1985年から、大きな成長が無かったことに対し警鐘を鳴らしました。
エスエス製薬とEVEは、女性のキャリアに関する独自のアンケート調査を行っており、その結果から見えた「日本女性の10年の壁問題」についても解説されました。
「社会人10年目になると、キャリアや仕事に対する満足度がガクッと下がることは、さまざまなデータから証明されています。もう少し具体的に言うと、キャリアに対する“諦め”というワードが出てくるのが10年目なんです。性別が原因で、キャリアの継続を諦めたことがありますかと聞いたところ、とてもそう思う・そう思うと回答したのは、男性が22.8%だったのに対して、女性は33.6%です。15年目になると、この差はさらに広がります」
調査によれば、キャリア5年目を起点にキャリア形成の難しさを感じ始める傾向があり、5年目に「仕事において、理想のキャリアを築いていきたい」「現在、仕事において、理想のキャリアを築けている」「今後(も)、仕事において、理想のキャリアが築けると信じている」かを聞いたところ、いずれも女性のとてもそう思う・そう思うの回答が低くなりました。
このようなキャリアのジェンダーギャップをゼロにする、つまり意識レベルでの男女平等を実現することがBeliEVE Projectのゴールです。
■「がまんしてしまう」日本女性が抱える苦悩
EVEはすでに、BeliEVE Project内で生成AIを活用したツールをローンチ。女性たちの生の声を集めたところ、なぜ10年目でキャリアを諦めてしまうのか、具体的な課題が見えてきました。
「注目したのは、女性の“悩みを相談したいけれど、できていない”という実情です。もっと働きやすくするために、本当は声を上げたいと思っていても、周囲にネガティブな影響を与えたくない、文句を言っている人と思われたくないなど、苦しい気持ちを話すことすらも苦しい、という心の叫びが聞こえてきました。上司や同僚だけでなく、家族や恋人にもなかなか言えないという声も。ジャッジされない環境で本音が言えるかどうかは、一つの大切なポイントだと感じました」
さらに女性の声を掘り下げていくと、女性ならではのライフステージ上の課題も見えてきた、と元島さん。
「結婚や出産で、物理的に時間が足りないと感じている人も多く、仕事とプライベート・家庭の両立がうまくできていないと回答する人はキャリア5年〜15年目でグッと増えます。託児所の利用や時短勤務などの制度も、利用に対するうしろめたさが存在し、実際に利用している割合は20%前後までに収まります。10年目以降、キャリアを諦めてしまう女性が多いことから、ロールモデルとなる同性の先輩が少ないなど、さまざまな課題が顕在化しました」
エスエス製薬はこういった女性の社会課題に対し、まずは自社で先例を作ることに注力。政府のシッターサービスへの加盟、家事代行サービスの費用負担などの制度を導入し、子育てを行う女性も社会復帰しやすいようサポート。
また、育休取得者の所属チームメンバーに対する経済的支援を行い、制度を使う際の罪悪感を軽減。今後はこういったアクションを、他社にも展開していくことを目標にしています。
■いち企業、一人ひとりが、これからの日本の「女性活躍」の前例になる
なかなか改善されない日本のジェンダーギャップに、真っ向から勝負を挑んだエスエス製薬とBeliEVE Project、そして元島さん。ラウンドテーブルの最後には、メディア参加者との意見交換会も行われました。
「会社の中でセクハラやパワハラ的な発言があっても、男性の多い職場では口にしづらい」「だけど誰かが、企業が声を上げて変わっていかないと、日本全体も変われない」などの声が上がり、元島さんは「エスエス製薬の活動をさらに発信し、良い前例を作っていきたい」と回答。
地方の企業と都心の大企業間の格差や、SNSの影響など、多角的な視点で「日本女性をどう勇気づけていけば良いか」がディベートされました。
女性が30代を境に、ライフステージが変化しやすいことは今後も変えづらい事実ですが、自分のキャリアを諦めないためには、社内制度を上手く活用したり、時にチームメンバーに頼ること、ストレスを発散し、キャリアを前向きに考えることなどが必要です。
しかしそのどれもが、当事者となる女性一人での達成は難しいこと。この現状を変えるためには、エスエス製薬のような企業の事例や、私たち一人ひとりが、キャリアを諦めないことが重要です。
諦めず続けたことで、誰かのロールモデルとなれる場合もあるでしょう。改めて自分のキャリアを見直し、自身が今、諦めていないか、なぜ諦めてしまったのか、どうすれば諦めずに済むのかを考えていきたいですね。
(取材・文:ミクニシオリ)
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