八木兵 BtoB卸・仕入れサイトを開設 5年後に取扱高50億円へ
総合卸の八木兵(名古屋市、山口容史社長)は、BtoB(企業間取引)向け卸・仕入れサイト「カウメリ」をオープンした。国内のアパレルや雑貨などメーカーとバイヤーをつなぐサイトとして、3年後に取扱高10億円、5年後には50億円の規模までもっていく。
(森田雄也)
インターネットが普及し、同社でも自社ウェブサイトを通じての注文が拡大するなか、BtoB向け卸・仕入れサイトは市場性があると判断した。約4年前から構想し、22年1月からサイト構築に具体的に着手した。金額は非公表だが、大型投資となる。
昨年12月に仕入れ先メーカーに声をかけ、東京、大阪、名古屋で説明会を開催してアナウンスしていった。今年7月にサイトをプレオープンし、バグを修正したり、使い勝手を良くしたりとアップデートを重ね、10月にグランドオープンを迎えた。
現在アパレルメーカーや雑貨メーカーなど150社が出品者として登録し、すでに80社が実際に出品している。出品カテゴリーはファッション、インテリア、日用生活雑貨、家電、店舗資材、書籍、食品・飲料など。
マーケットプレイス型なので、出品者(セラー)は①商品登録②配送③在庫管理のみの対応でよく、受注管理や店舗運営、決済契約などを行う必要がない。オプションでささげ(撮影・採寸・原稿作成)や登録の代行も行うほか、将来的には物流対応も視野に入れる。
出品者にとってのメリットは八木兵がアパレル、雑貨、インテリアなどの総合卸として一定額以上取引をしている得意先約4000社がバイヤーとして顧客になってくれる可能性があること。BtoBだと仕入れに一定ロットが必要になるケースが一般的。これに対し、カウメリはアイテムにもよるが、1個から仕入れが可能になるのもバイヤーにとっては利点だ。
登録料や月額利用料など初期費用はゼロ。売買が成立したときに、10%をシステム利用料として支払う形だ。システム利用料は2年目から売り上げ総額によって7~15%程度と幅を持たせて設定していく方向だ。
社内には、出品者やバイヤーへの対応を担う人材を専任で4人配置。さらに、5人が兼務でPR対応や新規の出品者開拓などを行う。
今後、メディアやSNSなどへの露出を増やしていくことで、出品者を500社まで増やす計画だ。さらに、将来的には海外への販売・発送なども視野に入れる。
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