マッチングアプリで出会ったカップルは成婚率が高い!?結婚カウンセラーに聞いてみた

パートナーとの出会いの場として、もはや主流となったネット婚活やマッチングアプリ。中でも手軽に登録できるマッチングアプリは、10代から50代と幅広い年代が利用している。一方で、“相手の目的が投資関係の詐欺やマルチ商法、宗教への勧誘だった”というトラブルも少なからず報告されているそうだ。「教えて!goo」にも「マッチングアプリでいい出会いなんてあるのでしょうか？確率的にはどれくらいでしょうか？」という質問が寄せられ、ネットでの出会いを不安視する声もあがっている。そこで今回は、ネット婚活やマッチングアプリでの出会いは果たして結婚に結び付くのか、成婚率はどのくらいなのかを、結婚カウンセラーの佐竹悦子さんに伺った。

■幅広い層が利用するネットの恋愛・結婚サービス

今や出会いに欠かせないツールとなった「ネット婚活サービス」や「マッチングアプリ」。利用者の年齢層も広がっているようだ。

「ネット婚活やマッチングアプリのコアな利用層は20代から30代ですが、最近は40代、50代の方の利用も多くなってきていますね。この年代は、結婚相談所で思い通りの相手に出会えず、マッチングアプリなどに流れる人が多いようです」（佐竹さん）

近年は「デート」や「暇つぶし」目的のサービスも増えているという。利用者はネットの恋愛・結婚サービスに対し、出会いや選択の幅が広がることを期待しているといえるだろう。

■マッチングアプリでカップルになれる確率は？

ネット婚活やマッチングアプリは、恋活・婚活を考える独身者の4人に1人が体験しているといわれている。多くの利用者数を有するが、実際にカップルができる確率はどのくらいだろう。

「2022年、婚活サービス利用によって恋人ができた人の割合は約50％（ブライダル総研・婚活実態調査データ）です。『いい夫婦の日に関するアンケート調査（明治安田生命）』によると、2022年にマッチングアプリで出会った人と結婚した人の割合は約23％で、結婚した人の中で5人に1人以上がネットで相手を見つけています」（佐竹さん）

コロナ禍という状況もあったが、多くの人がネットを介して出会っているようだ。また、「ネット婚の離婚率は意外に低い」と佐竹さんは続ける。

「毎日放送の番組（『林先生の初耳学』2019年～2021年）内で行った調査によると、普通に実生活で出会い結婚してその後別れてしまう一般的な離婚率6.6％に対して、ネット婚は約4.6％という結果が出ています」（佐竹さん）

相手が見つかる確率が50％で離婚率もそれほど多くないと聞くと、未登録の人も「使ってみよう」という気持ちになりそうだが……。

「すぐに結婚を希望するのは難しいと思います。人にもよりますが、結婚までに平均一年半くらいはかかりますからね。ですから婚期に少し余裕のある人向きだとはいえるでしょう」（佐竹さん）

カップルになれるのは「あまり心配性、神経質な人ではなく、オープンな性格で明るく社交的な人」ともアドバイスをいただいた。現在恋活・婚活中の人は、参考にしてみてはいかがだろう。

■婚活サービスにもAI導入!?

このところ様々な分野にAI（人工知能）が導入されている。ネット婚活やマッチングアプリにも、AIを介した新たなシステムやサービスが登場するのだろうか。

「婚活サービスにも、AIがすでに導入されています。たとえば、早くお付き合いしたいために行き過ぎた内容の連絡を送ろうとすると“まだ早いのでは？”と注意してくれるなど、出会いから結婚までをサポートしてくれるのです」（佐竹さん）

メッセージにダメ出しというのも驚きだが、AIによる新システムやサービスはさらに増えるという。

「AIが利用者に合ったタイプを探し、おすすめの人を紹介したり、プロフィールを添削してくれるといったサービスが今後は登場してくるのではないでしょうか」（佐竹さん）

ただ、この部分は今のところ人間の方に軍配が上がるとか。

「AIが人の複雑な感情の変化に対応することができるようになるのは、まだ先でしょう。ですから結婚相談所などでは、AIと人の知恵の両方を駆使し、結婚のサポートをしています」（佐竹さん）

進歩を続けるAIだが、まだ婚活・恋活を一任するのは難しそうだ。

■それでも結婚相談所に人が集まる理由

ネットを介した出会いや結婚の数は右肩上がりの傾向にあるが、一方で昔ながらの結婚相談所に登録する人も少なくないという。

「ネットで相手を見つけるケースは今後も増えるでしょう。ただ、結婚相談所に来社している人の60％はマッチングアプリ経験者で、『マッチングアプリではうまくいかなかった』ため、結婚相談所に入会なさっていますね」（佐竹さん）

その理由をたずねてみた。

「マッチングアプリには遊び目的やお金を無心する、株や保険、車などをセールスするといった、パートナー探しが目的でない人が少なくないのです。また、結婚は考えていても今すぐではない、婚活・恋活を真面目に考えていないという人に何人会っても時間の無駄という考えもあります。そう感じた人は結婚相談所に乗り換えています」（佐竹さん）

ネット婚活、マッチングアプリ、結婚相談所にはそれぞれメリット・デメリットがあり、登録者の目的も異なる。パートナーを探している人は、今回伺ったお話を参考に、自分に合ったサービスを選び活用してみてはいかがだろうか。

●専門家プロフィール：佐竹悦子
結婚カウンセラー。結婚相談所インフィニ、インフィニ 青山結婚予備校代表取締役。再婚アドバイザー、再婚応援セミナー講師、婚活アドバイザーとしても活躍。大手結婚相談所などでの実務経験を活かして、30,000人以上の方々をカウンセリング。結婚力を育み、良縁を結び、高い成婚率を実現している。

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教えて！goo スタッフ（Oshiete Staff）