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《めてみみ》地方店の新たな魅力
2024.07.02 06:24
提供:繊研plus
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地方百貨店の在り方が問われている。大都市は高額品やインバウンドが勢いづくが、地方の押し上げ効果は弱い。この2年ほどで、1階・一等地のラグジュアリーブランドの撤退が相次いだ。集客の目玉が消え、大きなダメージを受けた地方店が多い。
ブランド側は選択と集中で、大幅増収が続く都心に経営資源を集中する。人口減や高齢化で今後の成長が期待できない地方に見切りをつけるのは、資本の論理として当然の帰結だ。半面、地方店にとって内装費などの投資負担増と回収の長期化の重荷が解消される利点も見逃せない。
三越伊勢丹ホールディングスは、地域店の外商顧客が新宿や日本橋の基幹店の商品を買えるようにした。地域店には一定率の手数料を還元する仕組みだ。23年度の売上高は160億円に達し、地域店の合計売上高の4~5%になった。ある程度の規模の地域店では外商担当者が新宿や日本橋の店舗に常駐し、顧客の要望にきめ細かく応える。
店舗にラグジュアリーブランドがなくても顧客が買えるよう工夫する。扱っていないブランドでも外商顧客向けに期間限定販売、銀座や表参道の基幹店への送客、ブランド側の催事へのアテンドなどで外商売上高を増やす地方店がある。店舗の1階の空いた区画には独自のMDやコンテンツを導入する選択肢が増え、地方店の新たな魅力を発揮できる。
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