魅力あふれるソウルの江南 多彩な暮らしと文化の融合(エフグラウンド代表・野田佳代)
アニョハセヨ。私と韓国・ソウルとの関わりは、今年で13年目を迎えました。日本では、ファッションや韓流アイドルがトレンドの中心にあるかのように映りますが、実際に住んでみると、その魅力はさらに深いものがあり、四季折々の風情を感じながら、毎日の暮らしを楽しめます。
東京との2拠点生活を送っていると、韓国の人々のストレートな物言いやダイナミックな考え方からの影響と、日本人として本来宿る繊細さや協調性があいまみれ、自分自身にはかつて無かった向上心や骨太さ、独立心が自然と育まれてくるから不思議です。
午後10時の黄色いバス
ソウルの中心であるモダンな富裕層エリアの江南(カンナム)。道谷洞(ドゴックドン)や大峙洞(テチドン)は特に注目されるエリアで、特にテチドンは韓国一の学習塾が集まることで知られ、英語や数学などの科目を専門に学べるスクールも多彩にあり、午後10時に学習塾の黄色の送迎バスで渋滞が起こる光景は、この地域の日常です。
ソウルでは、総合的な学習ではなく、数学や英語などの専門科目に特化したスクールが盛ん。夏には小学生向けから英語スクールが開校し、ランチも支給されながら夕方まで学びを深めます。こうしたスクールに通いながら、韓国文化や韓国語を学ぼうとする人々も増えているようです。夏休みに一時帰国する留学生などが受講します。
アートにも多くの関心が寄せられており、非認知能力を鍛えるための専門的なアートスクールも数多く存在し、学習塾の先生が数億円のアートを購入したニュースが話題になるなど、アートへの関心も日々高まっているように映ります。
最新のチムジルバン
週末になると家族やカップルが訪れるおしゃれなチムジルバン(韓国式のサウナ施設)も、食事のみならず、最近ではアート本やシェアオフィスさながらの学習環境のあるリラクゼーション施設も増えています。
カンナムエリアには最新のピラティスやスポーツジム、百貨店などが揃っており、暮らしながら多彩なアクティビティーを楽しむことが出来ます。16キロにわたる良才川(ヤンジェチョン)沿いは週末にはジョギングする人々もいて、春であれば桜をめでることも。冬にはアイススケート場も開設され、家族全員で楽しめます。
カンナムエリアの都市開発は70年代初頭に始まり、80年代に本格化しました。特にソウルオリンピック後からは、高級マンションや商業施設が次々と建設されました。都心に位置しながらも、自然と文化が調和した魅力的な場所ですから、今後も多くの人々が訪れるエリアとなりそうです。
(エフグラウンド代表・野田佳代)
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