

目の前の課題に取り組んで手に入れた「柔軟キャリ」。ロイヤルカナン ジャポン・平瑛美さんの働き方
取材・文:ねむみえり
撮影:渡会春加
編集:杉田穂南/マイナビウーマン編集部
20代後半から30代になると、自分のこれからのキャリアをどうしていくか、現実的な悩みに直面する人も多いのではないでしょうか。
ロイヤルカナン ジャポンに勤める獣医師の平瑛美さんは、キャリアについて「長期的に絶対にここを目指すという風にはあまり考えていない」と言います。
2人の子どもを育てながら臨機応変に働く平さんのお話しを聞いていると、これから先のキャリアを考える自分の背中をポンと押して貰えた気持ちになりました。
■製品に込められた情報を適切に伝達していく
初めに、改めてロイヤルカナンという会社についてお聞きしたいです。
ロイヤルカナンは、1968年に南フランスでジャン・カタリーという1人の獣医師が設立した会社です。以来、50年以上にわたって一貫して「Dog & Cat First」という理念のもと、栄養学に基づいたプレミアムペットフードと食事療法食を展開しています。
「Dog & Cat First」というのは素晴らしい理念ですね。
これはずっと変わらずに、私たちの会社の真髄にある言葉です。私たちはそれぞれの犬や猫のきめ細やかな栄養ニーズに対応したペットフードを開発し、彼らを食事を通じて真に健康な状態にしたいという思いがあります。これは、創立者のジャン・カタリーの思いでもあって、それが私たちの原点になっています。
薬だけではなく食事の面から病気にアプローチするというのは、犬や猫の体に対して優しいような感じがします。今、平さんはどのようなお仕事を担当されているんですか?
私はロイヤルカナンの日本支社、ロイヤルカナン ジャポンで、コーポレートアフェアーズという部門の中の、サイエンティフィックコミュニケーション&アカデミックアフェアーズというチームに所属しています。平たく言うと、学術部です。
私たちの製品は全て栄養バランスを考えるところから設計されており、それぞれが違った特徴を持っています。その製品に込められているサイエンス的な情報を伝えたり、犬や猫についてレクチャーを行ったりするのが、獣医師でもある私の大切な仕事です。
■大好きな食と動物に同時に関わりたい思いでペットフード会社へ
以前は街の診療所で獣医師として働かれていたそうですね。
大学を卒業してすぐの頃には、ペットのかかりつけとなるような動物病院に勤めていました。 大学付属の病院に比べてより飼い主さんとの距離が近い環境でしたね。
そこから、ロイヤルカナン ジャポンさんに入るきっかけは?
もともと食や栄養には興味があったんです。大学受験でどの学部に行こうかと考えた時に、小さい頃から好きだった動物と関わる方面か、自分が好きな食の方面か、どっちに行こうか迷ったぐらいなんです。
なので、自分の最終的な仕事としては、食事を通じて好きな動物の健康に関わっていきたいという思いがあり、ペットフード会社というのは自分の中ではすごく自然な選択でした。
お話を聞いていて、辿り着くべきところに辿り着かれた感じがします。ちなみに何年ぐらい前から、今のお仕事をされているんですか?
今の部署に所属したのは2020年です。それまではカスタマーケアという、お客様からのお問い合わせに対応する部門に所属していました。そこで日々、お客様からのお問い合わせを受けていた中で、本当に多くの学びがありました。ペットオーナーのリアルな声に触れられたのは、今でも私が一生懸命仕事をしようと思う糧になっています。
■目の前の課題に取り組むことで、自分の進む道が確立されていく
今されているお仕事で、難しかったり苦労したりする部分はありますか?
入社してくる社員たちはロイヤルカナンの理念に共感して入ってくるんですが、どうしたら彼らにより分かりやすく製品情報や犬や猫の知識を届けられるかは、いつも苦労しています。
相手の目線に立てているかということは、 新入社員のトレーニングをする時でも、外のお客様に向かってセミナーする時でも悩みながら大切にしているポイントで、そこにはカスタマーケアでの経験が大きく役立っているなと感じます。
しっかりと前のキャリアを活かして、今のお仕事をされているんですね。
ありがとうございます。でも実は、当時この部署でこんな風に役立つということは、全く想像もしなかったです。キャリアというのは、後から振り返ると、頑張ってきたことがうまく線になってつながっているなと感じるので、長期的に絶対ここを目指すという風にはあまり考えていないんです。
目の前にある課題に一生懸命取り組むことで、長い目で見た時に自分の進む道というのが確立されていくのかなと思っています。
自分がこれから働いていく中で大切にしたい考え方だと思いました。平さんが働く上で大切にしている軸はありますか?
私は子どもが2人いるんですが、母親や妻としての自分だけじゃなくて、働く自分というものも大切にしたいと思っています。子どもがいるということを、仕事の上で何かをやらない理由にはしないというのは、1つ軸としてあります。
もちろん、子どもが小さい時は物理的に手がかかるので、できない仕事もあるんですが、それでも目の前に成長の種って落ちていると思うので、その時にできることを一生懸命やるというのは、自分の中でルールとして定めています。
すごくすてきな軸ですね。
でも20代の頃は、この先自分はどういうキャリアを築けるのか、子どもを産んで働き続けられるのか、みたいな部分はすごく不安がありました。
育休が空けた時に1度フルタイムで職場に戻ったのですがその後、子どもが小学生にあがるタイミングで時短勤務に変えました。保育園に預けている時と違って延長保育がなく帰宅が早まったということもあり、そんな子どもの生活スタイルの変化に合わせて自分の働き方も変えたんです。
昔の自分は、仕事時間を短縮することにネガティブな気持ちがあったんですけど、その時に初めて“そういうものだから”と受け入れることできました。それができたのは自分の中でもとてもいい経験だったと思います。
読者世代も自分のキャリアに悩む年代でもあるので、そういう壁にぶち当たった時の柔軟な向き合い方はすごく良い視点になると思います。
働くお母さんってみんな一生懸命じゃないですか。絶対それって後から活きてくるから、大丈夫だよって思うんです。
多くの女性の背中を押してくれる大きな言葉だなと感じました。最後に、平さんの今後のビジョンについてお聞きしたいです。
後悔はしたくないので、カスタマーケアで得た経験も含め、自分の目の前にあることを一生懸命取り組みながらも、将来的には日本のお客様の声を上手く製品開発につなげられるような仕事ができたらいいなとは思っています。
これまでのキャリアを取り入れた目標なんですね。プライベートの方でも、こういう生活をできたらいいなみたいなものってありますか?
2年前に保護犬を迎えたんですけれども、ちょうどその子との生活が落ち着いてきたので、もう1頭お迎えしたいなというのを思っています。この会社はペットフレンドリーオフィスと言って、自分の犬や猫を連れて一緒に出社ができるというスタイルなので、犬を2頭連れてオフィスで働いてみたいですね。
ペットと一緒に出社ができるなんてすてきな会社ですね。ありがとうございました!
関連記事
「その他」カテゴリーの最新記事
-
大竹しのぶ 若妻役に困惑「年齢的にどう考えても」 次回は姑役で出たいデイリースポーツ芸能
-
「なんて神々しい♥」「透明感やばい」久々イベント登場の3児ママ42歳女優に反響 明るめ茶髪肩下まで伸び「本当にお美しい」デイリースポーツ芸能
-
バスケ元代表PGが元フジアナ女子アナの妻や子どもたちとの幸せ写真投稿 SNS「アラフィフには見えません」「奇跡の45歳」デイリースポーツ
-
この絵文字が表す番組は?スマホを手放して運命の恋を探す旅へ!Ray
-
「ボドゲ」はなんの略?「ボドゲで遊ぶ」などと使われる!【略語クイズ】Ray
-
5月9日(金)の運勢を発表!毎日12星座占いランキング♡Ray
-
クラウディ 原宿で「ゴミと鉛筆とアート展」繊研plus
-
キム・スヒョン代理人「公開された証拠は全て偽造」 故キム・セロンさん遺族側の会見に強く反発デイリースポーツ芸能
-
夫「出産?余裕でしょ!」…って本気で思ってるの!?【女の共感4コマ】anna