

伝説のムック『ガンダムセンチュリー』を知っていますか?
2013.10.12 17:36
提供:マイナビウーマン
株式会社みのり書房から、1981年(昭和56年)9月22日に初版発行された、月刊OUT別冊『GUNDAM CENTURY 宇宙翔ける戦士達』(ガンダムセンチュリー)というムックをご存じでしょうか。アニメ『機動戦士ガンダム』の世界をSFとして考証づけ、ファンに見せてくれた最初のムックです。
「SFは絵だねえ」とは日本SF界の大元帥こと野田宏一郎(昌宏)氏の弁である。――という、スタジオぬえの松崎健一さんの文からこのムックは始まります。
同巻頭の松崎健一さんの文中には、「そこで本書はセル画以外の『機動戦士ガンダム』像を追ってみることにした。セル画を使わないという点だけでなく、内容はほぼオリジナルである。いわばプロのお遊びといっても良い」と書かれています。
松崎健一さんは、日本のSF界をリードしてきた「スタジオぬえ」のメンバーであり、ガンダムの世界を成立させる根本原理である「ミノフスキー粒子」を考案した人でもあります。
■なぜ近接戦闘をしなければならないか?
このムックの白眉は「GUNDAM MECHANICS」です。これは、ガンダム世界に登場する兵器、モビルスーツなどを合理的に説明しようと試みた章です。
この中で語られる「ミノフスキー粒子の説明」「なぜ人型をしているのか = AMBACシステム」についてなどは、後のガンダム世界の公式設定に大きな影響を与えました。ガンダムのSF考証はここから始まったのです。
また、各モビルスーツの性能表一覧なども掲載されています。全高、重量のみならず、動力システムエンジン方式、主推進システム、180度の姿勢変換に何秒かかるのかまで記載されています。ちなみにRX-78ガンダムは1.5秒、マグネット・コーティング時には1.1秒となっています。
文章も素晴らしいのですが、「絵」も注目に値します。スタジオぬえが担当した図版は、ガンダム世界に素晴らしいリアリティーを与えています。例えば、ガンダムがメンテナンス用ハッチをオープンした図版は同書が初登場だったはずです。
以前、スタジオぬえの宮武一貴さんにお話を伺ったときに「たくさん絵を描いて大変でした」と仰っていました。
■セイラさんのブラジャーはどこへ行った?
同書には「WHITE-BASE LIVE」(ホワイトベースライブ)という、ホワイトベースの戦いの日々を活写した短編小説が収録されています。注目すべきは、若き日の美樹本晴彦さんが絵を担当されていることです。美樹本さんはこの後『超時空要塞マクロス』でキャラクターデザインを担当されます。
このお話にはホワイトベース内でのお風呂シーンがあって、美樹本さんの描く、セイラさん、ミライさん、フラウの入浴シーンが拝めます。また、お話はセイラさんのブラジャーを誰が持って行ったか? がメインとなっています(笑)。
■今はもうそれぞれの……
同書の中には、機動戦士ガンダムを作ったクリエイターの皆さんへのインタビュー記事もあります。
キャラクターデザインを担当した安彦良和さんへのインタビューもあって、その中で安彦さんは「終わってしまった作品であって、もう見る人それぞれのガンダムでいいじゃないか」という趣旨の発言をされています。
まさかこの後、『機動戦士ガンダム TEH ORIGIN』を漫画連載することになるとは、ご本人も思ってもみなかったのではないでしょうか。
機動戦士ガンダムは今もなお、新しいファンを獲得し続けています。これほど人を引き付けるのは、世界観がしっかりしているからでしょう。ガンダムセンチュリーはプロの遊びだったのかもしれませんが、公式な設定に影響を与えるほどのインパクトを持つ素晴らしい本だったのです。
●……『GUNDAM CENTURY 宇宙翔ける戦士達』は2000年3月15日に株式会社想樹社から復刊されました。
(高橋モータース@dcp)
「SFは絵だねえ」とは日本SF界の大元帥こと野田宏一郎(昌宏)氏の弁である。――という、スタジオぬえの松崎健一さんの文からこのムックは始まります。
同巻頭の松崎健一さんの文中には、「そこで本書はセル画以外の『機動戦士ガンダム』像を追ってみることにした。セル画を使わないという点だけでなく、内容はほぼオリジナルである。いわばプロのお遊びといっても良い」と書かれています。
松崎健一さんは、日本のSF界をリードしてきた「スタジオぬえ」のメンバーであり、ガンダムの世界を成立させる根本原理である「ミノフスキー粒子」を考案した人でもあります。
■なぜ近接戦闘をしなければならないか?
このムックの白眉は「GUNDAM MECHANICS」です。これは、ガンダム世界に登場する兵器、モビルスーツなどを合理的に説明しようと試みた章です。
この中で語られる「ミノフスキー粒子の説明」「なぜ人型をしているのか = AMBACシステム」についてなどは、後のガンダム世界の公式設定に大きな影響を与えました。ガンダムのSF考証はここから始まったのです。
また、各モビルスーツの性能表一覧なども掲載されています。全高、重量のみならず、動力システムエンジン方式、主推進システム、180度の姿勢変換に何秒かかるのかまで記載されています。ちなみにRX-78ガンダムは1.5秒、マグネット・コーティング時には1.1秒となっています。
文章も素晴らしいのですが、「絵」も注目に値します。スタジオぬえが担当した図版は、ガンダム世界に素晴らしいリアリティーを与えています。例えば、ガンダムがメンテナンス用ハッチをオープンした図版は同書が初登場だったはずです。
以前、スタジオぬえの宮武一貴さんにお話を伺ったときに「たくさん絵を描いて大変でした」と仰っていました。
■セイラさんのブラジャーはどこへ行った?
同書には「WHITE-BASE LIVE」(ホワイトベースライブ)という、ホワイトベースの戦いの日々を活写した短編小説が収録されています。注目すべきは、若き日の美樹本晴彦さんが絵を担当されていることです。美樹本さんはこの後『超時空要塞マクロス』でキャラクターデザインを担当されます。
このお話にはホワイトベース内でのお風呂シーンがあって、美樹本さんの描く、セイラさん、ミライさん、フラウの入浴シーンが拝めます。また、お話はセイラさんのブラジャーを誰が持って行ったか? がメインとなっています(笑)。
■今はもうそれぞれの……
同書の中には、機動戦士ガンダムを作ったクリエイターの皆さんへのインタビュー記事もあります。
キャラクターデザインを担当した安彦良和さんへのインタビューもあって、その中で安彦さんは「終わってしまった作品であって、もう見る人それぞれのガンダムでいいじゃないか」という趣旨の発言をされています。
まさかこの後、『機動戦士ガンダム TEH ORIGIN』を漫画連載することになるとは、ご本人も思ってもみなかったのではないでしょうか。
機動戦士ガンダムは今もなお、新しいファンを獲得し続けています。これほど人を引き付けるのは、世界観がしっかりしているからでしょう。ガンダムセンチュリーはプロの遊びだったのかもしれませんが、公式な設定に影響を与えるほどのインパクトを持つ素晴らしい本だったのです。
●……『GUNDAM CENTURY 宇宙翔ける戦士達』は2000年3月15日に株式会社想樹社から復刊されました。
(高橋モータース@dcp)
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