鈴木もぐら、加藤一二三さんの“盤外戦術”を懐古 「ひふみんアイ」に「みかんの食べ合い」

2026.01.29 13:45
提供:Sirabee

加藤一二三さんの「うな重」は天才のルーティン? 将棋好きの芸人・鈴木もぐらが加藤さんの有名な盤外エピソードについて解説した。

空気階段・鈴木もぐら
Photo:sirabee編集部

26日深夜放送のラジオ『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)に、お笑いコンビ・空気階段の鈴木もぐらがメインパーソナリティとして出演。22日に86歳で死去した加藤一二三さんについて、一風変わった“盤外戦術”の数々を解説した。



「ひふみんアイ」の由来


将棋好きのもぐらは冒頭から加藤さんの訃報に触れ、相方の水川かたまりに「“ひふみんアイ”知ってる? ひふみんの目。加藤先生って盤外戦も結構いろんなエピソードがあって。将棋の盤の外の話なんだけど...」と説明を始めた。


「ひふみんアイはね、中原(誠)先生とさ、王将戦で戦った時に、普通こう向かい合って指してるじゃん。その時に何を思ったか(加藤)先生が、中原先生の方に回りこんだの」と、有名な加藤さんの『ひふみんアイ』が生まれた瞬間を語る。


「で、中原先生の側から見たときに『めちゃくちゃ良い手を思いついた』って、自分の方に戻って指したの。それが初めてのひふみんアイ。そこでひふみんアイを使ったことによって王将戦取ったんだから」と解説すると、水川は「それアリなの、やっていいの?」と驚く。



盤外戦も有名?


もぐらは「プロの方なんてね、頭の中に将棋盤があるって言われてんだから、だから1手目から何をやったかってもちろん全部覚えてるし、その盤を頭の中で回転させることなんか余裕なわけです。それは加藤先生だって余裕ですよ、神武以来(このかた)の天才なんですから。なのに実際にちょっと後ろに回りこんで相手側から見てみたら、『あ、なんかすげえいいのある』って、それすごくない?」と笑う。


続けて「あと先生は、ある対局の時は相手が寒いかなと思って相手の方にストーブを向けて、その相手の人が直して、またそのストーブを向けて『暑いんだよ!』みたいに言われたこともあるし、冷房を先生が付ける、相手の人は消す、ずーっとつけたり消したりってやったこともあるし、将棋盤を先生が動かす、相手の人はもうやめてくれって直す、でラチがあかなくなってくじ引きで勝った方が決めましょうみたいなこともあったし」と、加藤さんのユーモラスなエピソードを語った。



意地の張り合いで...


さらにもぐらは「あと米長(邦雄)先生っていうね、将棋連盟の会長だった方、その方も名人だったんですけど、その米長先生と対戦した時は、対局のおやつの時間ってあるじゃないですか。その時は対局中にみかんが出たのかな。そしたらもうお互いにその時ライバル関係だから、相手がみかん1個食ったら、俺が食って終わらすみたいな感じで、そのみかんのやり取りが終わらなくなっちゃって。2人とも2時間ずっとみかん食ってたんですよ」と、1981年の十段戦で起きた『みかんの食べ合い』にも言及。


「もう意地の張り合いなんですよ、今そんなことしたら大変だけどね、まあ時代も時代だから。あと昼飯にね、板チョコ8枚食ったあとみかん3つ食うとか。しかもその前にうな重食ってますからね」と、加藤さんの健啖ぶりを語った。



天才のルーティン


またもぐらは、加藤さんが対局中の食事で必ず“うな重”を注文する理由について「これもすごいのが、羽生(善治)先生が昼飯どうしようかなって若い頃悩んでたときに、『うな重がいいですよ』『うな重は早く来るし、すぐ食えるし、絶対うな重がいいんです』みたいな」。


「先生がうな重に辿りついたのは、将棋会館の近くにたくさん出前取れる店があって、みんな好きなもん頼むんだけど、その時に飯が届かなかったこととか、冷めてたとかそういうことが何回かって、もう冷めないしすぐ届いてすぐ食えるものなんだろうで、うな重に落ち着いたんだって」と解説。


さらに「でも、それを何十年よ。『対局の時はうな重』を何十年もやってて、それを羽生先生に勧めたっていう。それも今思うとよ、そのときは『うな重ばっか食って変な人だ』みたいに思われたもしれないけど、今はあのスティーブ・ジョブズがずっと同じ色の黒いシャツ着てたりとか、まさに最新の研究でいったら、そういう『考えなくていいものはそのままずっとやってく』っていう、天才のやり方じゃないですか」。


「それを加藤先生はその当時、誰に教わるわけでもなく、ずっとそういうことをやってたっていう。すごいっすよね」とまくし立て、その後も加藤さんの様々な功績を振り返り、称えていた。



■執筆者プロフィール

びやじま。フリーライター/エディター。月100時間、30番組を聴く深夜ラジオのヘビーリスナーで、2016年からSirabeeに参画。現在はラジオを中心にした芸能エンタメを中心に月40本程度を執筆中。


(文/Sirabee 編集部・びやじま)

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