映画『爽子の衝動』メインビジュアル(C)「爽子の衝動」製作委員会

『市子』の戸田彬弘監督オリジナル最新作『爽子の衝動』劇場公開決定 吉田恵輔、染井為人等推薦コメント&予告編到着

2025.08.19 09:00
提供:Deview

 第47回日本アカデミー賞優秀主演女優賞(杉咲花)や第28回釜山国際映画祭コンペティション部門に選出された映画『市子』を制作したチーズfilmと、脚本家として確固たる地位を築いている野島伸司が総合監修を務めるポーラスターアカデミーがタッグを組み、これからの期待の俳優を主人公に映画を制作するプロジェクトB.A.P(Boost Actor Project)。その第一弾作品『爽子の衝動』(そよこのしょうどう)の劇場公開が決定(新宿シネマカリテにて、10月10日(金)から順次全国公開)。公開の決定に合わせて吉田恵輔、染井為人等推薦コメントと予告編が到着した。

 映画『爽子の衝動』は、改善されない福祉事務所による水際作戦。余儀なく介護を全うする“ヤングケアラー”。拡がる日本の生活保護問題をテーマに、平和という仮面の下に隠された確かな日本の黒い問題と、絶望的な環境での生活を強いられる若者に焦点を当てた作品となっている。

 主演の園田爽子には、新人の古澤メイが抜擢され、キーパーソンとなる桐谷さと役には、小川黎がオーディションで役を射止めた。脇を固める共演キャストには、各映画祭での“俳優賞受賞経験者”が集合。爽子の父役に『コントラKONTORA』『マイマザーズアイズ』の間瀬英正。訪問介護士でさとの上司役には『敵』『六月の蛇』の黒沢あすか。ケースワーカーの遠藤役を『由宇子の天秤』『水いらずの星』の梅田誠弘がそれぞれ担当する。

 本作は新宿シネマカリテにて、10月10日(金)から順次全国公開。それに伴い、予告映像と著名人5名(吉田恵輔、染井為人、暉峻創三、伊藤さとり、花瀬琴音)による推薦コメントが解禁された。

 映画監督・吉田恵輔氏は「制度や運命では片付けられない現実を直視させ、考えるきっかけをくれる」と評し、小説家・染井為人氏は「戸田彬弘は、観る者ひとりひとりに容赦のない問いを突きつけてくる。その問いは、優しさの形をしているだけになおさら深く胸に刺さる」と語る。

 大阪アジアン映画祭プログラミング・ディレクターで映画評論家・暉峻創三氏は、同映画祭での上映を経た本作について「“市子”にも負けず劣らず凄絶な人間の生き様を、ストイックに、野心的に、鋭利に切り取った結果が、図らずも45分という短編のサイズに濃縮された」と高く評価。

 同じく映画評論家・伊藤さとり氏は「本作はフィクションでありながら現実の断片を集めて作られた真実の叫びだった。これを知ってしまった以上、私達に一体、何が出来るのか。それが一番、重要なことだ」とコメントし、俳優・花瀬琴音氏は「彼女を取り巻く環境や理不尽な世相を的確に映し出し、強く訴えかける本作のあり方に、映画人として深い誇りと敬意を感じます」と述べた。いずれの言葉も、本作が描く“見えにくい現実”と、その衝撃的な余韻を雄弁に物語っている。

 メインビジュアルは、”父とふたり、どこへも行けない―”と親子が抱える閉塞感を示唆するコピーと共に、古澤メイ演じる主人公・爽子の憂いに満ちた表情を逆さまに見せたインパクトの強い仕上がりとなっており、予告映像には、暉峻創三氏の「今、社会の闇に埋もれて、人々の普段の生活からは見えにくくなっている人間たちを描かせて、戸田彬弘の右に出る者はいない」という言葉と共に静かに始まり、障がい者の父を献身的に介護する爽子の姿や、ケースワーカーの「今の時代、みんな介護しながら働いてんの」と冷たく遇らう状況など、爽子の過酷な背景が紡がれる。

【コメント全文】
●吉田恵輔(映画監督)
制度が悪いとか、運命だとか、何かのせいで片付けられない事実がある。
遠い場所じゃなく、手の届く距離で起きている。
本当に困窮している人が、分かりやすくSOSを出せる能力があるかは別問題だと改めて気付かされた。
自分に何が出来るかは分からないが、考えるきっかけになる素晴らしい作品。

●染井為人(小説家/『正体』『悪い夏』)
切なく、儚く、そして胸の奥を静かに締めつける物語だ。
もし、この現実のごこかに爽子のような少女がいたならあなたは、彼女の孤独にごれほど寄り添えるだろう。
その前に、差し伸べるべき手を、あなたは本当に伸ばせるのだろうか。
戸田彬弘という映画作家は、フィクションを通して、観る者ひとりひとりに、容赦のない問いを突きつけてくる。
その問いは、優しさの形をしているだけに、なおさら深く胸に刺さる。

●暉峻創三(映画評論家/大阪アジアン映画祭プログラミング・ディレクター)
重厚かつ大胆なアプローチで人の凄絶な生き様に全力投球で迫った「市子」。
その衝撃的な記憶も冷めやらぬうちに生み出された『爽子の衝動』は、けっして息抜きに作られた小品などではない。
『市子』にも負けず劣らず凄絶な人間の生き様を、ストイックに、野心的に、鋭利に切り取った結果が、
図らずも45分という短編のサイズに濃縮されたのだ。
今、社会の闇に埋もれて、人々の普段の生活からは見えにくくなっている人間たちを描かせて、戸田彬弘の右に出る者はいない。

●伊藤さとり(映画評論家)
繊細なまでに計算し尽くしたインティマシー・シーンにおける描写、更に観客の思考力を信じ抜いた大胆な脚本。
ハードな内容なだけに目を背けたくなるが、それをしてしまったら自分にとって都合の良い社会の中で生きていく道を選んだ無責任な人間になってしまう。
本作はフィクションでありながら現実の断片を集めて作られた真実の叫びだった。
本来、映画は私達が生きている社会を知る為の表現方法であり、メッセージ性があってしかるべきだ。
それを念頭に置いて本作を観れば、短絡的に善悪を決められるほど社会の構図も人間関係も簡単ではないことに、この結末から気づいてしまうだろう。
これを知ってしまった以上、私達に一体、何が出来るのか。それが一番、重要なことだ。

●花瀬琴音(女優)
生まれたときから人生は決まっている―そう錯覚させる不条理な現実。
絶望的な環境の中でも、希望を見つけて懸命に生きる爽子の姿を、私はただ静かに見つめることしかできませんでした。
彼女を取り巻く環境や理不尽な世相を的確に映し出し、強く訴えかける本作のあり方に、映画人として深い誇りと敬意を感じます。
これは映画の中だけの話ではなく、現実に起こり得る物語です。
たった45分間、あなたはこの現実から目をそらさずにいられますか。

■『爽子の衝動』
四肢麻痺と失明を抱える父・保(間瀬英正)と暮らす19歳の爽子(古澤メイ)は、絵を学びたい夢を心に秘めたまま、介護と生活費のために日々を費やしている。
生活保護の申請も水際作戦で通らず、社会から孤立していく中、唯一頼りにしていた訪問介護士が交代し、不安を募らせる。
ある日、ケースワーカーの訪問をきっかけに、爽子の生活はさらに不安定になり、心のバランスを崩していく。
そんな中、新しい介護士・さと(小川黎)が現れる。抑えきれない衝動が、爽子を取り返しのつかない行動へと駆り立てていく──。

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