

清水美砂デビュー作『湘南爆走族』で69回NG…女優人生の原点を語る
1987年のデビュー以来、幅広い役柄をこなす演技派として数多くの作品に出演。2025年も映画の出演が続く清水美砂。2020年7月に豪雨で壊滅的な被害を受けた熊本・人吉球磨地域を舞台にした映画『囁きの河』で、主人公の元恋人で、半壊した旅館の再建を目指す女将を演じる彼女に、デビュー時の思い出や映画への思いを聞いた。(前後編の後編)
――清水さんは1987年、映画『湘南爆走族』のヒロインオーディションに合格して、芸能界入りしますが、どういう経緯でオーディションに応募したのでしょうか。
清水 当時、街を歩いていると、よくスカウトマンから声をかけられて名刺をもらっていたのですが、特に興味もなかったので机の引き出しに投げ込んでいたんです。それを見ていた母が、変なところに入るんじゃないかと心配になったらしいんですよね。
それで知り合いだったサンミュージックさんの専務さんに話をしたところ、「一度会ってみたい」と仰ってくださったんです。それでお会いしたら、「ぜひサンミュージックに入りませんか」と誘っていただいたのですが、その当時は皆さんオーディション経由で事務所に入っていたんです。私だけ例外というわけにもいかず、『湘南爆走族』のヒロインオーディションを受けて、レッスン生として事務所に入りました。それが俳優業の始まりです。
――お芝居に興味はあったのですか?
清水 全くありませんでした。ただ、学校があまり好きではなかったので(笑)、何か新しいことをやってみたいという感覚でした。まだ16歳だったので、漠然とした憧れみたいなものはあったかもしれません。
――俳優をやることに関してお母様の反応はいかがでしたか?
清水 賛成してくれました。「学校は辞めずに通いなさい」と言われたんですが、学校に通えないぐらい忙しくなったときに、改めて「お芝居一本でやりたい」とお願いしたんです。母も潔い人なので、「やるんだったら死ぬ思いで、覚悟を決めてやりなさい」と言われて、学校を辞めて、お芝居一本でやることになりました。
――いきなり映画のヒロインで俳優デビューってすごいことですよね。
清水 お芝居の経験がなかったから、現場では常に汗だくでした。その当時はフィルムだったんですが、69回もNGを出したんですよ(笑)。しかも監督の山田大樹さんにとっても、『湘南爆走族』は初監督作だったんです。
――そうだったんですね!
清水 もともとは脚本を手掛けた和泉聖治さんが撮るはずだったんですが、いろいろあったみたいで、助監督だった山田さんが監督を引き継がれたんです。初監督作というのもあって、「新人でもいいものを撮るぞ!」という熱い思いが山田さんから伝わってきました。そんな中で私は69回もNGを出して、「今後、映画に呼ばれないだろうし、仕事もないだろうな」と思いながらも懸命にやっていました。
――フィルム代も馬鹿にならないですからね。
清水 そうなんですよね。でもスタッフの方々が辛抱強く撮ってくださって、不甲斐ない自分に悔しさがありました。――主人公の江口洋介さんが映画初主演、メインキャストの織田裕二さんも清水さんと同じく本作が俳優デビュー作でした。
清水 江口さんも織田さんもしっかりされていましたし、脇を固めていた俳優さんはキャリアのある方々が多くて、当然ですが皆さんお芝居が上手いんです。いつか私もこうなりたいという気持ちで頑張りましたし、そのときの悔しい思いが、今後も俳優業を続けていきたいという強い思いに繋がっていきました。デビュー作が映画だったのもあって、今も私は映画の現場が大好きなんです。
――映画に対する強い思いは今も変わらないんですね。
清水 そうですね。ただ最近の映画はフィルム撮りじゃないので、昔のようなドキドキ感とは違います。昔は周りにも心臓の音が聞こえるんじゃないかというぐらい緊張していましたからね。その緊張感が、お芝居にも良い影響を与えていたと思います。もちろん今も映画の撮影はわくわくします。
――最後に映画『囁きの河』の見どころをお聞かせください。
清水 静と動が上手く表現されていて、川の流れのように心地よく物語が流れていきます。その中で、登場人物それぞれの生き様が浮かび上がります。また災害が起こるかもしれないと不安に思うだけではなく、「これから自分はどう生きるのか」という強い覚悟を、しっかり伝えている作品だと思います。人吉球磨の方々はもちろんですが、日本全国で災害に遭った人たちの思いとリンクしているところもあるはずなので、この映画が支えになれたらうれしいです。
▽『囁きの河』2025年7月11日(金)より池袋シネマ・ロサ、シネスイッチ銀座ほかにて全国順次公開
出演:中原丈雄 清水美砂 三浦浩一渡辺裕太 篠崎彩奈 カジ 輝有子寺田路恵 不破万作 宮崎美子
監督・脚本:大木一史配給:渋谷プロダクション
“熊本豪雨”から半年後のある日、母(寺田路恵)の訃報を聞いた今西孝之(中原丈雄)は、22年ぶりに故郷の町に足を踏み入れ、山が削られ、多くの家屋が流されて、川の地形まですっかり変わり果てた故郷の姿を目にする。孝之は、22年会うことのなかった息子の文則(渡辺裕太)と再会。文則は孝之の以前の職である球磨川下りの船頭になるための修業に励んでいるが、かつて幼い自分を見捨てた父に心を開こうとはしない。航空会社の社内に立ち上げられた地方活性化プロジェクトの一員として熊本に戻ってきた元同級生・中川樹里(篠崎彩奈)との関係性を、父の過去と重ねる文則。孝之のかつての恋人である老舗旅館「人吉三日月荘」の女将の雪子(清水美砂)は、半壊した旅館をなんとか再生しようと試みるが、孝之の幼馴染でもある夫の宏一(三浦浩一)は、目の前で父が土砂に呑み込まれるのを見てから、雪子と口を利けていない。孝之の隣人・横谷直彦(不破万作)は、妻・さとみ(宮崎美子)のリクエストで、仮設住宅を出ることにするが……。
公式サイト:https://sasayakinokawa-movie.com/
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