イ・ジェフン“ジュノ”らのギリギリの頭脳戦…理解のカギは末っ子チャ・ガンユン“ジンス”＜交渉の技術＞

2025.07.04 17:00

イ・ジェフンが主演を務める韓国ドラマ「交渉の技術」。Leminoで配信中の第19、20話では、大企業サンイングループのM＆Aチームを率いるユン・ジュノ(ジェフン)がかつてなく厳しい条件での交渉を強いられる展開が描かれた。そんな今作の複雑な頭脳戦を理解するポイントは、チームの末っ子チェ・ジンス(チャ・ガンユン)。演じるガンユンは他作品でも次々と重要な役を演じ、人気急上昇中のイケメン俳優だ。(以下、ネタバレがあります)

ジュノ、“全員解雇”を突きつけられ…最大のピンチ

M＆Aの専門家である“伝説の交渉人”ジュノとそのチームによる究極の頭脳戦を描く「交渉の技術」は、2025年3～4月に韓国JTBCで放送され、視聴率をじわじわと上げて話題を集めた企業ドラマだ。

経営危機に陥った大手企業サンイングループ再建のため、11兆ウォンという莫大な資金の調達を託されたジュノに課された新たなミッションは、グループ傘下のゴルフ場「グリーンビューCC」の売却。この件を問題なく遂行できれば、ジュノはサンインの役員に昇格する。

だが、順調に進んでいた売却交渉は、買い手がジュノにとって因縁の相手だったことで一気に暗転する。第19話では「グリーンビューCC」の財務課長チョン・ボンジュ(チャン・ソヨン)が1憶ウォンを横領した事実が発覚。他にも財務上の重大事案が複数見つかったことで、ジュノは買い手から“全員解雇”という厳しい条件を突きつけられる。そして第20話では、買い手の厳しい態度の裏にサンイングループのソン・ジェシク会長(ソン・ドンイル)の思惑が絡んでいることが見えてくる。

複雑な頭脳戦、理解のカギは末っ子インターンにあり

ゴルフ場売却案件を通して、間接的にソン会長と対峙(たいじ)することになってしまったジュノ。売却を断念すれば、会長直々のミッションに失敗することになり役員どころか今後の立場自体が危うくなる。一方ミッション遂行を押し通せば、買い手の要求は全員解雇なのだから、ゴルフ場の全職員が職を失うことにもなりかねない。ジュノは難しい判断を迫られる。

ギリギリのところでジュノが取引相手と頭脳戦を戦わせるシーンが続く本作。交渉の場での難しい判断や、ポーカーフェイスなジュノの思惑について視聴者が理解する助けになるのがチームの末っ子インターン、ジンスの存在だ。

法務の専門家オ・スニョン弁護士(キム・デミョン)、財務の専門家クァク・ミンジョン課長(アン・ヒョンホ)に対し、インターンのジンスはM＆A業務の初心者。都度、分からないことをチームの先輩たちに質問し、学びながら業務にあたっている。ジンスがスニョンやミンジョン、ジュノに投げ掛ける質問とその答えは、そのまま視聴者に向けた解説にもなっているのだ。

2024年デビューの新人チャ・ガンユンに視聴者も注目

第19話でも専門用語の意味について質問したり、会社の口座から引き落とした1憶ウォンを同僚のために使ったボンジュについて「お金を返せばなかったことになりますか？」とジュノにずばり質問したり、「全員解雇はやり過ぎでは？」と意見したりと、専門家ではない視点ならではの質問でストーリーの理解に必要な情報を引き出してくれている。ジンスの発言に注目することで、M＆Aチームの動きやその背後にある思惑がぐっと明確になっていく。

ジンス役のガンユンはドラマ「卒業」(2024年)がデビューという新人俳優。187cmの長身で、「賢い医師生活」のスピンオフ「いつかは賢いレジデント生活」でも新米インターンのタク・ギオン役で爽やかな白衣姿を披露。6月に日本で配信スタートしたばかりの「巫女と彦星」では高校生ピョ・ジホ役を務め、「笑顔がかわいい！」「いい子っぽい役で好感度高い！」と話題を集めている。

ジュノが次々と難しい交渉を乗り切っていく姿にハラハラしたりスカッとしたり、切れ味鋭い頭脳戦が展開する本作。癒やし度満点の末っ子インターン・ジンスが、今後も視聴者をほっこりさせてくれそうだ。

「交渉の技術」(全24話)は、毎週土日に2話ずつLeminoで独占配信中。

◆文=ザテレビジョンドラマ部