

和合真一が語る“旅の感動を切り取る視点” 2017年から愛用しているカメラで写す自分らしさと日本の美景

俳優の和合真一が旅人を務める「ニッポン美景めぐり」(毎月日曜深夜1:00~1:29、BSフジ)は、日本国内の美しい景色や魅力を紹介する旅行番組。趣味のカメラ用SNSアカウントも持っているなど、カメラ好きで知られる和合が日本の「再発見」をテーマに各土地や名所を訪れる。もちろん訪れた先では自らカメラを手に取り、感動を写真に収める。旅人、ナビゲーター、フォトグラファーなど、さまざまな役割を担いながらの番組作りについて、どんなこだわりがあるのか語ってもらった。
趣味がきっかけでスタートした「旅×写真」番組
――番組はどのようなきっかけからスタートしたのでしょうか?
僕とBSフジさんの最初の出会いは、2017年から番組のナビゲーターを務めさせていただいている「ワールドツアー完璧MAP」でした。ありがたくもレギュラーナビゲーターとして、定期的に海外に行かせていただいていたんです。しかし2020年にコロナ禍が来ちゃいまして…。情勢的に海外へ行くことが難しくなり、日本国内を旅する番組を作ろうかということになりました。
「ワールドツアー完璧MAP」の時から、番組とは関係なくカメラには触れていたので、純粋に自分の思い出や「みんなでこの景色を共有したい」という思いから、プライベートの趣味として撮影していたんです。それでいろいろ良い写真が集まったし、ファンの方からのご要望も戴いていたので、撮影した写真の作品展などもやらせていただいたんです。
富士フイルムさんのご協力でギャラリーも貸し出していただけるということで、「ワールドツアー」シリーズや「世界の鉄道旅」などのBSフジさんの番組で訪れた旅先の写真を一斉に展示させていただきました。そこから、「和合真一=カメラ、写真」というようなイメージが世間に定着したと思うんですよね。
特に「世界の鉄道旅」では僕の写真を番組の中で使っていただいていたのも、大きなきっかけです。「世界の鉄道旅」は“日本の古くなった鉄道が海外でどんな風に使われているかを見に行く”という主旨の番組で、車輪など色々な写真を撮っていました。それがプロデューサーの方の目にとまって、「和合君の写真、良いよね」と。
その頃の番組プロデューサーの方がカメラ好きで、コロナ禍によって「世界の鉄道旅」も難しくなってきたところに「カメラ片手に旅する番組を作らないか」というお話をいただきました。そこから始まったのが「ニッポン美景めぐり」の第一回にあたる「郡上八幡編」だったんです。
だから番組スタート当初はカメラ好きなプロデューサーの意向もあって、シャッタースピードとかISO(感度)といったカメラの設定も文字で出ていたんですよ。「世界の鉄道旅」は本当に鉄道とかが好きな“撮り鉄”の人に向けた番組だったので、「ちょっとマニアックにしたい」ということで…。その流れもあって「ニッポン美景めぐり」でも写真を毎回、間に差し込んでいただいて。写真の情報とかも踏まえた上で出すというのが流れで決まっていました。
――番組スタートが2021年、コロナ禍で国内の旅行もわりと大変な時期だったと思います。当時、特に苦労したことといえばなんだったでしょうか。
いろいろな苦労がありましたね!一番はマスクをしなければいけなかったことで、当時はバラエティでもなんでも外に出る時、ロケの時などもすべて必ずマスクをしていて…。
――芸能人もみんな、ロケでマスクをしていましたよね。
周囲の人とも距離を取らなければいけなかったので、旅行番組なのに人との触れ合いもままならず。自然と触れ合うしかないという感じでした。
――当時と比べれば外国からの観光客も増えました。やはり旅先で出会う人の数も全然違いますか?
そうですね。どちらかというと「ニッポン美景めぐり」は、元々人がいっぱい居すぎては取材にならないという理由から、有名どころはあえて避けています。番組を観てくださっている視聴者層も考えて、ゆっくり旅ができる場所を紹介したいという狙いもありましたので。北海道では旭川動物園といった有名スポットにも行かせていただいたのですが、極力人が映らないように配慮していました。
“自分の個性”ではなく“どういった景色を見せたいか”で撮る写真
――2021年のスタート時から現在まで続けてきた中で、番組の作り方や見せ方などで変化はありましたか?
第1回の時点で形が決まっていたので、今でもほぼその流れのまま写真の見せ方や旅の基本的な部分、何を伝えるかなども含めて、大きく変わったところはないと思います。
最初はすごく真面目で、ダジャレも言っていませんでした。それが今はエンディングでダジャレを必ず差し込むという流れになっています。十何回目かの時にたまたまダジャレを言ったら、そこから毎回言うようになってしまいました(笑)。
視聴者やファンの皆さんから「楽しみにしています」「次はどんなダジャレですか」というお声をいただいたので、どうにか楽しくてわかりやすいダジャレを考えようと思うようになったんです(笑)
――写真がもともとお好きだったとはいえ、趣味ではなく番組として「和合さんの写真で番組を作る」というのはやはりプレッシャーを感じませんでしたか?
そうなんですよ。写真は個性が出るものじゃないですか。僕はデザイナー出身ということもあり、撮りたい対象が“抽象的なもの”や“わかりづらいもの”の方が好きだったんです。マクロな世界の方がより一層、作品感が出せると言うか…自分の好きな色味を出し易いということがありました。
でも番組では風景の写真を撮るわけですから、困ってしまって。風景の写真は見る人に何を撮っているのかを明確に伝えなきゃいけないですし、何が映っているかがはっきりしていないと“何の画なのか”がわからない。そこで僕が大事にしたのは、 “ファンの人にどういった景色を見せたいか”という部分だったんですよ。
よくふざけて「心のシャッターを切っただけ」と言うんですけど(笑)、本当に自分の心が揺らいだものとか、見てくれる人と共有したいものをフレームの中に収めてシャッターを切っていました。そうした初心をすごく大事にしています。あえて自分の個性を出すというよりは、“見せたい景色を共有するためのカメラなんだ”と捉えるようになって、そこから写真が撮りやすくなったと感じています。
――写真家やフォトグラファーとして、「いい写真を撮ってやる!」という強い意気込みを持って望んでいるわけではないんですね。
最初の頃は自分の個性を押し出したいとも思っていました。ですが逆に番組として考え、視聴者の方々に景色を共有するという意味では「全体像がわかる写真」「主役が明確である写真」の方が良いという方向に傾いていきました。写真の中で光や花、影、質感など主役を決めた上で、それを際立たせて全体像として切り取るという撮り方になったんです。
――写真の題名も全部、和合さんがが考えているんですよね?そこにもダジャレが見え隠れします。
写真がカッチリとしているからには、キャプションでは“和合真一らしさ”を出していかなきゃいけないなと(笑)和合:やっぱりキャプションというのは自分ならではの見方じゃないですか。光が踊っているよう見えるから“光のダンス”といったタイトルをつけるとか。そういった詩的な部分もありつつ、くだらないダジャレを織り交ぜたりしています(笑)
“和合真一らしさ”が番組のアクセント
――和合さんは撮影時、景色や風景でどんなポイントに心を動かされるのですか?
やっぱり僕は元デザイナーなので、景観もデザインだと思っています。建物や人工物しかり、花であれば生え方、山であればシルエットだったり。一つひとつがデザインだと思っていて、そのデザインをどういう角度から切り取ることで一枚絵として美しくバランスが仕上がるかということを考えています。
目の前にあるものを切り取るのは簡単なんですけど、角度をちょっと変えるだけで見え方は大きく変わるものです。一枚絵としてクオリティの高いものをお出しできるように、と常に心掛けています。
――旅先を紹介するナビゲーターという役割も担っていらっしゃいます。出演者として番組を面白くするために気を付けていることはありますか?
真面目にやりつつも、“和合真一らしさ”を失わないという部分でしょうか。2017年の「ワールドツアー完璧MAP」最初のスペインロケの時には、ホテルや観光地についてなどあらかじめ言うことを決めて収録をしたんですけれど、それだと純粋な感想とは少し違うものになってしまいますよね。
そんな経験から考えたのは、1人の旅人として味わえる“自然に沸き上がる喜びや感動”を自分の言葉で発すること。そしてナビゲーターとして、きちんと情報も伝えるという点を大事にしています。
その場その場で臨機応変にスタッフの皆さんと相談して、セリフなどを決めていますね。情報はナレーションを担当する服部潤さんにお任せして、僕は現地の感動をお伝えするという立ち位置にまわったりもします(笑)
――これまで多くの場所に足を運ばれていますが、特に思い出深い場所といえば?
本当に全部が思い出深いですけど…やっぱり一番初めに行った郡上八幡でしょうか。郡上八幡から始めたことで、「日本はこんなに素敵な場所がある」と知っていただくきっかけになれば良いなと思っていました。街中も着物を着て街歩きする人も多かったのが印象的で、風景や街並みなども日本の魅力や美しさを感じることができる場所でしたね。トータルで良い番組が作れたんじゃないかなと感じています。
当時はコロナ禍だった関係でスケジュールも組み易く、一番良い時期に行けたのでより印象に残っている部分も。だからこそ、マスクをしなきゃいけなかったことは残念でした(笑)
もう1つでは高知編ですね。僕がもともと建築好きで、隈研吾さんが梼原で建物や建築物で町興しをされているので見に行きたいなと思っていたことから、僕から提案させてもらった初めての場所が高知県なんです。そういう意味で思い入れが強いですね。やっぱり自分の提案から制作の方で色々と用意していただいたので、より「良いいものにしなければ」という気持ちもありました。
“家電オタク”な和合の愛機
――和合さんはカメラ歴が社会人の頃からと仰っていました。いまロケに持って行っているカメラをご紹介いただけますか?
もともと“家電オタク”で、中でもソニー製品が好きだったので「α7 III」というカメラを使わせていただいていました。そこからさらにプロ仕様な機種の購入も考えたのですが、番組の趣旨も踏まえて“街歩きフォト”みたいな方が旅人には似つかわしいと。現在は「α7」シリーズの中でもコンパクトな「α7C II」というカメラを使っています。ちなみに2017年からずっと同じカメラを使っていたのですが、ちょうど次回の京都編からカメラが変わるんですよ。
――ソニーユーザーなんですね。風景は広角で撮影されているんですか?
風景を撮る時はズームが多いですね。広角は山々や広大な平地、室内であれば天井を撮る時などに使います。さっきも言いましたが、僕は物事を画角で決めるんですよ。フレームで決めるので、自分がシャッターを切りたいと思った瞬間はズームを繰り返している中で画角を決め易くしていきたいんです。
――ロケには何本くらいのレンズを持って行くのですか?
基本的には望遠のレンズ、28~200mmのもの。24~240mmのレンズも使っていました。単焦点は「Carl Zeiss(カールツァイス)」の55mm。良い色を出しますし、深みがあって好きなんです。接写まではいかなくても、花とか近くのものを美しく撮りたい時とか、ポートレートの時とかは単焦点が多いですかね。
望遠は最初はソニーでしたが、最短撮影距離や明るさ面で使い勝手の良いタムロンのレンズに替えました「タムロン」の17~28mmの広角です。その3本があれば大概のものは撮れますね。
――番組の見どころを、改めてお聞かせください。
日本の美景の再発見、美しい日本をお見せしたいというところから始まった「ニッポン美景めぐり」。「ワールドツアー」で世界を旅してきたからこそ、日本ならではの魅力を伝えることができていると感じています。いろいろなジャンルを詰め込んだ情緒ある旅番組で、建物や歴史も学べますし、自然を見ることもできる素晴らしい番組です。一緒に旅をしている感覚で見ていただいて、良ければ現地を実際に訪れていただき、あらためて感動してもらえるような番組を作っていきたいなと思います。
――最後に今後の活動についてお聞かせください
今、舞台のシリーズ物で「魔法使いの約束」という作品に出演させていただいております。本編だけでなくスピンオフなどもあるなかで、本編の“1.5部”にあたる『きみに花を、空に魔法を』前編が9月から始まります。「魔法使いの約束」が好きな方からすれば念願の本編。我々も長く同じメンバーでやってきましたけれども、その中で心機一転、改めて今まで培ってきたものを1.5部から出し切っていきたいと思っています。みなさん楽しみにしていて下さい!
またABCテレビで7月6日(日)から放送されるドラマ「グラぱらっ!」も、漫画が原作の作品で、僕は第2話から、グラビアカメラマン役で出演します。ぜひご覧ください。
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