梅沢富美男

梅沢富美男、おばあちゃん役に最初は戸惑うも「女性になるということへの抵抗はありませんでした」<浅草ラスボスおばあちゃん>

2025.07.04 08:30
梅沢富美男

梅沢富美男が主演を務める、完全オリジナル脚本の人情味あふれるヒューマンドラマ『浅草ラスボスおばあちゃん』(毎週土曜夜11:40-0:35/フジテレビ系)が7月5日(土)よりスタートする。同作は、75歳で職を失った、型破りで自由奔放な松子(梅沢)が「ラスボスおばあちゃん」という便利屋を起業。困っている人からの依頼に、時に奇抜に、時に破天荒に見える言動で驚かせながら、全力、キュート、ハートフルに問題を解決していくストーリーだ。今回は、そんな本作で主演を務める梅沢富美男にインタビューを実施。役作りのポイントや、本作の注目ポイントなどを語ってもらった。

出演オファーをもらった時は「少し戸惑った」

――出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

ドラマの主役に抜てきいただき、本当にありがたいなと思いました。役柄もなかなか経験できない役柄なもんですから、最初は少し戸惑ってはいたのですが、「人情芝居をやりたい」と聞いて、ぜひやってみたいなと思い引き受けさせていただきました。

――戸惑ったのは役柄がおばあちゃんだからと言うことでしょうか?

舞踊ショーの方では女形を何十年もやらせていただいているので、女性になるということへの抵抗はあまりありませんでした。ただ、おばあちゃん役というのはやったことがありませんでしたから、戸惑っちゃったんですよ。

でも、うちの奥さんが「お父さんさあ、”じじい”ってみんなに言われているけど、じじいだって初心者だからね。だからお父さんも、おじいちゃんは今勉強中なんだよ。ばあさんだって初めて経験するんだから、そんなに抵抗はないんじゃないの?」と助言をくれて。たしかに、そうだなと思いました。今から勉強していけばいいんだって。

お芝居をするときは女性でいることに集中

――松子さんの魅力は、ずばりどんなところでしょう?

自分の人生を大いに謳歌したっていうのかな? たくさんのことを経験したおばあちゃんだと思うんです。ただ自分が経験したことを、若い子たちに少しでも与えたい、教えたいという気持ちのあるおばあちゃんだと感じています。

――外見の役作りにおいて大切にしていることはありますか?

メイクさんに化粧をしてもらいながら、「ちょっとこうしたらどうだ?」「顔色、もうちょっと白くするか」「ちょっと白すぎたか」と試行錯誤を重ねました。おばあちゃんの自然な顔を作るのは難しかったですね。それから後ろの背骨を中に入れるようにしてなで肩に見せる。そういうところにはこだわっています。

――たしかに! 普段の姿勢と違いますね。

長時間撮影されるとイライラするんですけどね、疲れてきて(笑)。お芝居するときは手の動き、足の動き、肩、腰、すべて女性でいることに集中しなければならないですから。それから声色もいつもの地声が“ド”だとしたら“ミ”ぐらいの声で聞かせられたらなと。声のトーンにもこだわっています。

人情芝居について打ち合わせで案出し

――浅草が舞台だそうですが、浅草のイメージは?

やっぱり下町人情というイメージです。たしかに浅草にはおせっかいな人が多いなと感じています。”向こう三軒両隣”って言葉が根付いたくらい。「お醤油が無くなったのでちょっと貸してよ」って貸し借りすることもあれば、何か用事があったときに「ちょっと子供を預かってくれる?」みたいなこともある町だなと思っています。そんな浅草という土地柄をテーマにした作品というのは、なかなかおもしろそうだなと思いましたね。

――そのイメージは、松子さんにも通じてきそうですね。

そうですね。僕の中でやりたい芝居、人情芝居というのができあがっていたので、打ち合わせの段階から「こういうものが人情なんですよ」ってお話をいっぱいさせていただきました。ただ、出来上がった脚本を見たら、僕らが考えている”義理人情”っていうのと、若い作家の方、が考えている”義理人情”って正反対だったんです。

――なるほど…。

例えば、ご飯を食べているとして、脂っこいものを食べているから、ウーロン茶を差し出すとします。でも、それが今の形になると「大きなお世話だ」「今、お茶飲みたいんだ」ってなりうるんです。義理人情って、相手にとって大きなお世話になりかねないんだなって。

だから、これもドラマの”テーマ”としてありだなと思いました。過去の作品じゃなくて、今の作品なので、若い子達やおじいちゃんおばあちゃんが見て「あっ、そうなんだよな」って共感を持てるし「経験したことを若い子たちに強要するから、ちょっと歪みが起きるんだな」って思ってもらえるんじゃないかなと思っています。

友人役は研ナオコにオファー「彼女の知識が必要だなと感じた」

――梅沢さんと馴染み深い研ナオコさんも出演されますね。

このお話をいただいたときに「僕のお友達がどうしても必要なんだ」と思い、最初に名前が浮かんだのが研ナオコさんでした。研さんのお母さんが、本当にこの松子のような方だったんです。非常にテキパキしていて「白いものは白!黒いものは黒!」ってハッキリいうような。

その人の娘さんですから、松子のお友だちとして最高の人材かなと思いました。お芝居する人って、自分にないものを演じようとしちゃうんです。でも、それってだいたい失敗する。だから、彼女の知識が必要だなと感じて、声をかけました。

――声をかけたときの研さんの反応は?

すぐに受けてくれましたね。「はい、やりたい!」って言ってくれました。本当に心強いですよ。研さんは歌手としても大成功を収めた方なのに、本当にちっとも偉ぶらない方なので。一緒に舞台もやっていますけども、スタッフにも偉い方にも、みんな同じように接するんです。だから、若い人と松子の間を取り持つ役としてぴったりだなと思いました。

――最後に梅沢さんから視聴者の皆様に、改めてコメントをお願いいたします。

今回のドラマは、本当に久しぶりの人情芝居です。昔よく日本でも「困った人がいるなら助けてやれよ、いつかあなたも助けてもらえるよ」っていう義理人情のお話がありましたけど、それと同じように泣いたり、笑ったり、たまにはちょっと怒ったりという感情になれるドラマかなと思っています。

ぜひ皆さん、ドラマを見ていただいて「ああ、こういう事があったら良いなあ。」「人と関わりを持つのって、こんな良いことなんだ」っていうのを感じてもらったら、とっても幸せです。ぜひご覧になってください。

◆取材・文=於ありさ

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