「完全不倫」でW主演を務める仁村紗和&前田公輝にインタビューを実施

仁村紗和&前田公輝、不倫トークに“真面目さ”を発揮「隠し通すのが正解か…?」<完全不倫>

2025.07.01 05:00
「完全不倫」でW主演を務める仁村紗和&前田公輝にインタビューを実施

「既婚者の6人に1人は不倫をしている時代」と言われる今の世相を背景に、不倫をきっかけに再生していく夫婦の姿を描いた「完全不倫」。仁村紗和と前田公輝がW主演を務め、仁村は夫を愛するために不倫を続ける女・千春を、前田はどんなに不倫されてて後悔しても妻を愛し続ける男・拓哉を演じる。

よくあるドロドロ不倫とはちょっと違う、新しいタイプの不倫ドラマに挑む二人にインタビューを敢行。ドラマの見どころはもちろん、それぞれが不倫に対して思うこと、さらには「もし自分が不倫(浮気)されてしまったら?」というプライベートな質問にも答えてくれた。

仁村、演じる千春は「全力で人を愛せるところが魅力」

――今回の台本を読んで、最初にどのような印象を受けましたか?

仁村:私は最初に前半の台本をいただきまして、千春は私にはない考え方や感覚を持っている人だなというのが第一印象でした。なので、難しいけれどやりがいのある役だなと思いました。

前田:確かに、千春はめちゃくちゃ難しい役ですよね。今回僕が演じる拓哉は、不倫をされる側なんですけれど、千春は拓哉にはもちろん、不倫相手に対しての顔も持っていると思うので、いろんな顔を見せないといけないですもんね。

仁村:そうなんですよ。でも、千春はとても愛情深い人で、全力で人を愛せるのが彼女の魅力なのかなと思っています。まあ、愛情が深すぎるゆえにいろいろあるんですけど、人のいいところをポジティブに見つけられるのも千春のすばらしいところだなと。

私もどちらかといえば、人のポジティブな部分を見ようとするので、そこは自分との共通点かなと思います。

前田:僕は最初に台本を読んだときに、すごくリアリティにあふれた作品だなと思いました。例えば、ほかの不倫ドラマを観ているときに「ちょっと白昼堂々すぎない?」と思うことってあるじゃないですか? 

でも、このドラマはそういう違和感を排除した作品になっているように思いました。あと、「完全不倫」というタイトルですが、すごく家族を感じられる作品だと思います。

本作は「新しいタイプの不倫ドラマ」

―――不倫ドラマはドロドロした展開が多いですが、今回は「不倫を通して再生する夫婦」がテーマになっていますね。

仁村:新しいタイプの不倫ドラマですよね。千春の場合は誰かと向き合ったり、自分と向き合ったりするきっかけが不倫だったということで、きっとそれは千春だけでなく誰しも自分が壁にぶつかったときに、それを乗り越えるためには場数みたいなものも必要なのかなと思います。

前田:なにかを再生させるのにはそれなりのきっかけが必要で、今回はたまたま不倫だったということですね。だから、不倫とか関係なしに家族のドラマとしても楽しんでいただけると思います。

仁村:でも、千春の不倫が拓哉にバレるバレないまでの過程も面白くなりそうですよね。

前田:確かに。でも、あまり暗くなりすぎると観ていてしんどいと思うので、そのあたりのさじ加減は監督と相談しながら演じられたらいいなと思っています。

前田、演じる拓哉は「無個性だからこそ難しい」

――仁村さんは「人のいいところ、ポジティブな部分を見ようとする」ところが千春との共通点と言われていましたが、前田さんは拓哉と共通点はありますか?

前田:共通点はあまりないかも(笑)。拓哉は一見、なんの個性もないキャラクターなんですけど、本当はすごく誠実で懐の深い男で。台本を読んでいても、拓哉をステキだなと思う瞬間がたくさんあって、千春が改めて拓哉にひかれていくのも納得できるんですよね。

なので、物語が進むにつれて、どんどん魅力的なキャラクターになっていけばいいなと思います。

仁村:私は前田さんが拓哉を演じると聞いたときに、ぴったりだなと思いました。先ほど拓哉はすごく誠実だとお話されていましたが、前田さんにもそういうイメージがあるので。

前田:ありがとうございます(笑)。ただ、僕はこれまでクセの強い役を演じることが多かったので、むしろ無個性の役というのは次のフェーズにつながるかなとも思っています。でも、それで言うと、僕は紗和さんのお芝居が以前から大好きなんですよね。

仁村:本当ですか?

前田:紗和さんはお芝居の呼吸がすごくうまいんですよ。よく俳優のワークショップとかで「呼吸をしろ」と言われるんですけど、なかなか呼吸ってできないんですよ。

なぜかと言うと、知らないセリフに知らない句読点を打たれて、自分じゃない誰かの呼吸をするなんて、本来は無理な話なんです。でも、紗和さんはそれができる。だから、僕は紗和さんのお芝居は無双に近いなと思っていて。

仁村:うれしい!

前田:ちょっとほめすぎましたかね(笑)。でも、今回、僕は受けの芝居が多いので、僕が紗和さんの作ってくださる空気感にうまく乗っていければ、ドラマの質がとてつもなくあがるのではないかと思っています。

誰もが「いろんな顔を持っている」

――仁村さんが演じる千春は賢くて頼りがいのある女性ですが、じつはしたたかなところもあって、二面性を持っているキャラクターだと思います。その部分をどう演じようと思っていますか?

仁村:でも、私もそうですけど、みんないろんな顔を持っていますよね。家族といるとき、友達といるとき、恋人といるときでは、たぶん見せている顔は全部違うと思うんですよね。

そのうえで、相手のことが大事だからこそ言い出せなかったり、自分の中の奥深くにいる痛みを見せられなかったりすることは、私も経験があるので、その痛みを思い出しながら演じていけたらいいなと思っています。

――前田さんは、つい妻のスマホを見てしまう拓哉の葛藤をどう表現したいと思っていますか?

前田:気持ち悪くならないようにがんばりたいなとは思います(笑)。あと、誠実な人は自分が誠実であることに気づいていない人が多いと思うんですよね。

拓哉はまさにそのタイプなので、妻のスマホを見てしまったことに後ろめたさを感じているでしょうし、それも彼にとっては初めてする行為だったんだと思います。

人を疑うこと、しかも愛している妻を疑うことは本人的にはすごくつらいことだと思うので、そのあたりを表現していければいいなと思っています。

不倫に気が付いたら「冷静に…」

――ちなみに、お二人が相手の不倫に気づいてしまったら、どう対処しますか?

仁村:私の経験では不倫されたことがないと思っているので、実際にそうなってみないとわからないところもありますが、浮気は絶対に許せないですね。

でも、相手を問いつめることはしないと思います。というか、このドラマの設定で考えると、結婚しているということは法的なことが発生すると思うので、粛々と不倫の証拠を集めて、それを夫に向かって冷静に突き出したいですね(笑)。

前田:怖い(笑)。でも、結婚しているとなると、子どもがいるかどうかによっても変わってきますよね?

仁村:確かに、そこは大事!

前田:あと、相手(妻)のなにをもって好きになったかによって変わってくるとも思うし…。

仁村:めちゃくちゃ真剣に考えてる(笑)。でも、そういう意味では、相手を問いつめるとかではなく、自分で1回ちゃんと考えるタイプですよね。

前田:感情的にならないようにしたいなとは思いますね。

夫婦円満に必要なものは「我慢?」

――第1話で、結婚というものがある限り、けっして無くならないのが不倫であり、ならば確実にしなければならないのは「徹底的に隠すこと」というせりふがあります。これに対して、お二人はどう思いますか?

前田:不倫が無くなるのが一番いいことだと思いますが、それを知らないままでいることが幸せなこともあると思いますし、逆に知らないふりをすることがいい方向に転ぶこともあると思うんですよね。

すごく難しい質問で、どう答えるのが正解なのかはわかりませんが、やっぱり家族の捉え方になってくるのかなとは思います。

仁村:結局、自分にとって一番大切にしたいものはなになのか、ですよね。「徹底的に隠すこと」=「知らなければ幸せ」ということになりますけど、そうすることで最終的には自分も相手も傷つけてしまうことになるので、それは違うのかなと。

でも、千春は千春で抱えているものがあり、「これが自分にとっても周りにとっても正解なんだ」と思っているところがあるので、難しいところですね。

――逆に、お二人は結婚されていないですが、夫婦円満の秘訣はなんだと思いますか?

仁村:それこそ、私は結婚していないので想像でしかないですが、やっぱりいいことも悪いことも素直に言い合える関係でいたいなと思います。たまにはけんかをしてもいいから、ちゃんとお互いに向き合える関係はステキだなと思いますね。

前田:自分の周りで結婚している人に話を聞くと、8割がた「(夫婦円満の秘訣は)我慢」と言うんですよね(笑)。

仁村:誰かと一緒に生活するということは、そういうことなのかもしれませんね。

前田:だから、僕は境界線が必要だと思うんですよね。ここまでは譲れるけど、ここかららは自分を尊重してほしいとか。その境界線のグレーなところでケンカが起きると思うので、お互いに寄り添い、譲り合う気持ちが大切なのかなと思います。

不倫ドラマを通して「幸せを届けたい」

――最後に、視聴者へのメッセージをお願いします。

仁村:愛情にはさまざまな形があり、表現の仕方がそれぞれ違うのは、当然のことだと思っています。ですが、自分が大切に思っている人や自分自身と向き合うのは、とても怖いし、勇気がいることですよね。

もちろん、千春と拓哉のやりとりにはがゆさを感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、二人がそれぞれのやり方で互いと向き合っていく姿を観ていただければ、その印象も変わるのではないかと思っています。

“不倫”という言葉は重いですが、きっと千春と拓哉の選択に励まされたり、癒されたりする瞬間もあると思いますので、ぜひご覧ください。

前田:「完全不倫」というタイトルなので、ちょっと矛盾しているかもしれませんが、我々はドラマを通してみなさんに“幸せ”を届けたいと思っています。ですので、みなさんに少しでも多くの“幸せ”のかけらをお届けできるようにがんばります。

取材・文=馬場英美

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