田中圭、ワンカット撮影で汗が止まらず焦り「すいません、と思いながらやっていました」

2025.06.18 19:26

俳優の田中圭が、6月18日に都内で開催されたドラマW 三谷幸喜「おい、太宰」(WOWOW)完成報告会に登場。共演の小池栄子、宮澤エマ、そして脚本・監督を務める三谷幸喜と共に撮影エピソードなどを語った。

“完全ワンシーンワンカットドラマ”シリーズの第3弾

同ドラマは、三谷のオリジナル脚本で自ら監督を務める“完全ワンシーンワンカットドラマ”シリーズ。2011年の「short cut」、2013年の「大空港2013」に続く同シリーズ第3弾で、構想に約10年の月日をかけ、2024年秋に撮影された。今作は海辺を舞台に、太宰治を敬愛する平凡な会社員・小室健作が時代を超えて奮闘する“タイムスリップコメディー”として描いていく。

主人公・小室を演じる田中は、もともと三谷の同シリーズが好きだったという。オファーを受けたときのことを聞かれ「三谷さんとプライベートで会う場所がありまして、そこで三谷さんに『このシリーズが好きです。もし次やる機会があったら参加させてください』くらいの話はしていたんです。今までも“その場所”で会うときに…」と場所を濁しながら話す田中に対し、三谷は「その場所は言わないほうがいいの？」と確認。

田中は「いえ、言っていいです」と返すと、三谷は「いや、だって(隠しちゃうと)何かすごくいやらしい場所だと…」と言い終わるやいなや、宮澤が「やめなさいって！」と三谷をたしなめ、慌てて田中は「ジムです！ジムです！」と告白。ヘルシーな答えに小池は「ジム？健康的じゃない。(あえて隠した)おまえが悪いぞ！今のは(笑)」と、田中に激しくツッコんでいた。

登壇者たちの息の合ったやりとりに会場が笑いに包まれる中、気を取り直して田中は「ジムで会っていたときにその話をしまして。今までも何回かそういう話はしたことがあったんですが、実現したことはなかったので、本当に実現するとは…という感じで、すごくうれしかったです」と、あらためて喜びを語った。

三谷、田中の話に「ちょっと残念です」

また、現場でのエピソードを聞かれ、田中が「自分が思っていたイメージよりは、リハーサルを含めて結構いい意味で大雑把というか。もっと細かいのかなと。結構行き当たりばったりの勢いで…」と話し出すと、三谷は「それはがっかりしたということ？」と問いただす。

田中は「がっかりしてないです！もっとすごく計算し尽くしているイメージがあったので、今回は日によって潮位の関係で(撮影環境が)違うし、天気も違うし、すごくぶっつけで頑張らなきゃいけない。いい意味で過酷でしたし、楽しかったです」と振り返る。

それを受けて、三谷は「ちょっと残念です」とおどけつつ、「役者さんに委ねるところは多かったですね。大変なんですよ。潮の満ち引きが大変で、90分かけて撮ると前半の浜辺と後半の浜辺で景色が変わってくるんです。その中で自然と闘いながらのお芝居、俳優さんは大変だなと思いながら見ていました」と、田中をはじめキャスト陣の奮闘をたたえた。

そんな中、撮影で一番大変だったことについて、田中が「移動ですかね。自分のペースだけで移動するとカメラマンさんも一緒に移動するので、移動のペースだったり、道は気を付けないといけなかった。あとは、汗ですね。汗が出過ぎて、本当にお二人(小池、宮澤)がお芝居でいろいろ助けてくださったんですけど、汗ばっかりは止まらなかったので、すいません、と思いながらやっていました」と回顧すると、三谷は「最後は悲壮感が漂って、見たことない顔になってたね」と言えば、小池と宮澤も「確かに見たことない顔してた」「海に入ってないのに一番濡れてるみたいな状況でしたもんね」と同調していた。

ドラマW 三谷幸喜「おい、太宰」は、6月29日(日)夜10時にWOWOWにて放送・配信。WOWOWプライム／WOWOWオンデマンド。

◆取材・文・撮影＝月島勝利(STABLENT)