

“マッチ売り”ならぬ“マッチングアプリ”の少女とは…闇が深すぎる令和版おとぎ話に「ゾッとする」の声【漫画】

コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、2025年4月にコミックスが発売された、きたしまさんが描く『現代を生きる童話少女』(KADOKAWA刊)より『マッチングアプリの少女』をピックアップ。
きたしまさんが2月28日にX(旧Twitter)で本作を投稿したところ、5,000件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。さらに同シリーズの『頂き上手の白雪姫』には10万件、『港区シンデレラ』には2.5万件以上の「いいね」と反響がそれぞれ寄せられ話題となっている。本記事では、きたしまさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
童話の主人公が現代を生きる話
マッチ売りの少女、白雪姫、シンデレラなど、誰もが知る童話の主人公が現代に生きるストーリーが詰まった本作。今回は“マッチングアプリの少女”アンナの物語である。
ある雪が舞い散る寒い夜、マッチングアプリで会うことになった男性を待ち合わせをするアンナ。継ぎ接ぎされた服や赤いスカーフをかぶった少女は、アプリ上の写真と比べ随分と若い。
男性はアンナの年齢を気にしつつも食事に誘い、イタリアンレストランへ。テーブルに並んだ沢山の料理にとても嬉しそうなアンナ。途中男性がトイレに立つと、3時間経っても彼は戻ってこなかった。店員が心配していると別の男がアンナの元にやってきて、支払いを全て済ませたと言う。そして、アンナはその男と一緒に“かぶきタウン”へ。
一方、アンナを置き去りにしたマッチングアプリの男性は、どう見ても未成年だが支払いができないのではないかと心配になり店に戻ってくる。店員からアンナはタトゥーのはいった大柄な男性に連れていかれたと聞き、心配になった男性はアンナを探すことに。
その頃アンナは、大柄な男と“かぶきタウン”のはずれにあるビジネスホテルに到着してた。そこには他にもアンナと同世代の少女たちがおり、それぞれが不穏な雰囲気をまとっていた。“案件”と呼ばれる仕事をさせられ、報酬をもらいながら暮らす少女たちは、クリスマスプレゼントとして薬を処方される。実はアンナはそんな少女たちの中でも売上げNo.1の少女なのだった…。
作品を読んだ読者からは、「とても現実を押し付けられた感…」「思った10倍闇が深かった…」「え?地獄ですか?」など、反響の声が多く寄せられている。
作者・きたしまさん「絵本のような、実録漫画のような、不思議な読み味になるように…」
――『現代を生きる童話少女』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
最初は「マッチ売りの少女」をもじって「マッチングアプリの少女」、完全なダジャレ的な思い付きでした。もしマッチ売りの少女が現代を生きていたら、どんな生活をしているだろうか?と考えていくうちに、物語性を帯びてきて、「じゃあ白雪姫は?」「じゃあシンデレラは?」と、どんどん話が膨らんでいきました。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
絵本のような、実録漫画のような、不思議な読み味になるように心がけました。過剰に感傷的にせず、過剰に露悪的にせず、そんな語り口になっていればいいなと思います。正論では割り切れない、普通は無視される存在の童話少女たちに、少しだけ寄り添ってみてもらえると嬉しいです。
――『マッチングアプリの少女』のなかで、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
アンナがODをし、別の世界線を生きている幸せな自分の姿を思い浮かべるシーンです。どのイメージもそれほど特別なものではなく、普通の子なら経験できるような取るに足らないものです…が、アンナにとってそれらは、空想するだけで心の支えになるほど幸せな光景なのです。普通の子とアンナとの絶望的な世界観の違いが浮き彫りになり、描いていて本当に切なかったです。
――本作は4月30日にコミックスが発売されましたが、コミックス『現代を生きる童話少女』の見どころや注目してほしいポイントを教えてください。
この本は、様々な童話少女が登場するオムニバス作品です。マッチングアプリの少女のほか、いただき女子の白雪姫や、港区女子なシンデレラ、整形依存のピノキオ、ロマンス詐欺師に沼る白雪姫の継母などなど…いろんな角度で現代のダークサイドを描いているので、ぜひ自分のお気に入りの童話を探してみてください。1話に出てきたメガネの男性とアンナのその後の顛末も描かれます。
――『現代を生きる童話少女』の作品がXに投稿されるたび、多くの反響やコメントが寄せられていますが、その中で特に印象に残っているものはありますか?
とくに「いただき女子の白雪姫」の話は、10万いいねの反響をいただきコメントも多く寄せられました。白雪姫に感情移入して涙した、というコメントも多くある一方で、彼女が不幸に見舞われるのは自業自得でざまあ、というコメントも少なからずありました。どちらの意見ももっともで間違いなく、読者の方の立場によって感想が分断するのが、まさしく現代を生きている感じがして深く印象に残っています。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
この漫画は、世界の名作童話を現代的に解釈し直した「大人のおとぎ話」です。ふつうは無視されたり切り捨てられたりするような存在の少女たちに少しだけ寄り添ってみると…違う世界が見えてくると思います。時代を映す鏡として、お手元に置いていただけると嬉しいです!
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