寝坊で遅刻する同級生を起こすため“専属抱き枕”になる話が「かわいいの詰め合わせ」と話題に【BL漫画】

2025.05.06 18:30

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『王子さまの抱きまくら』(リブレ刊)の1話を紹介する。作者のハシモトミツさんが、3月10日にX(旧Twitter)に「絶対起きない遅刻魔×絶対起こしたい風紀委員長」と添えて本作を投稿したところ、1万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、ハシモトミツさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

寝坊を改善するのは抱き枕になること

ある日風紀委員長の佐藤真広は、極度の遅刻癖を持つ遊馬翔と同室になって毎朝彼を起こすことを教師に頼まれる。“起こす筋合いはない”と強く拒否する真広だったが、風紀委員長であり毎朝遅刻者のチェックをする彼には関係あることだった。さらにこれまで真広が遊馬と同室の生徒に起こせないことを強く指摘していたこともあり結局起こす役目を押し付けられてしまう。

渋々寮に向かうと部屋にいた遊馬は、真広と同室になったことを「来るとこまで来たって感じ」と笑いながら話す。そんな彼に憤りつつ、“明日から絶対遅刻は許さない”と宣言し真広は眠りについた。翌朝、ぐっすりと眠る遊馬に声をかけて身体を揺らし起こそうとする真広。しかし起きるどころか真広は遊馬に抱き寄せられて“抱き枕”にされてしまう。

抱き枕にされたうえ、服の下に手を入れられそうになった真広。悲鳴をあげながら遊馬の腕の中から逃げ出すと、全く起きなかった遊馬が目を覚ました。腕の中にあったものがなくなり、収まりが悪くなったような感覚で目覚めた遊馬は、“これからは真広に添い寝してほしい”と頼み込む。思わぬ頼みに困惑する真広に対し、さらに「今日から真広くんは俺の専属抱き枕ね」と告げ…。

このドタバタコメディを読んだ人たちからは、「かわいいの詰め合わせ」「不憫さがかわいい」「抱き枕にしてる絵が綺麗過ぎる」「心が洗われた」など、多くのコメントが寄せられている。

メルヘンなシーンを源に生まれた抱き枕ストーリー

――本作のお話の発想の源はどこだったのでしょうか？

以前からお伽話みたいなかわいいお話を描きたいなあとぼんやり思っていたところ、担当編集さんから「学生ものが読みたいです」とリクエストをいただいたのでその2つの要素を掛け合わせて考えてみました。お伽話の定番の王子様やお姫様がキスで目覚めるようなメルヘンなシーンを作りたかったので、どうすればそんなシーンに繋げられるかというところから設定を組んでいます。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

上記の質問にもある1話目のキスで遊馬が目覚めるシーンはお気に入りです。キャッチーでかわいらしいシーンにできたんじゃないかと思います。ストーリー的に山場となるシーンも様々ありますが、この2人は合間に挟まる日常的なゆるいシーンのお気に入りが多いです。ゆるいシーンの2人をデフォルメするのが楽しくてどんどんちいこくなっていってるので注目して見てみてください。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

遊馬と真広というキャラを1人の人間として尊重するように、こじつけのストーリーを押し付けないようにしたいといつも気をつけています。自分が描きやすい都合のいいストーリーを展開するよりも、こんな状況になった時この2人ならどうするかの方を重視したいという勝手なこだわりです。

――今後の展望や目標をお教えください。

まだ本作を読んだことのない方にもぜひこの機会に試しに読んでいただけたら嬉しいですし、すでに読んでくださっている方々にももっと楽しんでいただける機会が作れたら嬉しいなと思います。続けられる限り続けていきたいと思う、いくらでも描きたい2人です！

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

「王子さまの抱きまくら」を手に取っていただきありがとうございます！お手紙やSNSでいただく温かいお声に支えられて日々制作しております。これからも少しでも楽しんでいただけるものが作れるよう頑張りますので、見守っていただけますと幸いです。引き続き遊馬と真広のことをよろしくお願いします！