勝地涼“純”の素性が明らかになると同時に激しい暴力描写も…歌舞伎町にはびこる暗黒＜飛鳥クリニックは今日も雨＞

2025.05.06 18:00

森山未來が主演するLeminoオリジナルドラマ「飛鳥クリニックは今日も雨」が独占配信中。第6話では、8年前の出来事が描かれ、リー(森山)の恋人・美香(馬場ふみか)と純(勝地涼)の思いがけないつながりが明らかになった。(以下、ネタバレを含みます)

新宿・歌舞伎町を舞台にした本格裏社会ドラマ

詐欺・情事・外道という“人間の欲望”をテーマにしたLeminoオリジナルドラマの第3弾。同ドラマの原作は「週刊SPA！」(扶桑社)で連載中の、Xのフォロワーが90万人を超えるインフルエンサー・Z李氏による同名小説だ。東洋一の歓楽街といわれる新宿・歌舞伎町で看板のない“何でも屋”を営む主人公・リーが、詐欺や未成年売春といった事件の真相に迫っていく。

主人公のリーを森山、リーの仲間である純を勝地涼、リーのかつての恋人・美香を馬場ふみかが演じる。監督は、自主制作映画「SRサイタマノラッパー」(2009年)が話題を呼び、「22年目の告白私が殺人犯です」(2017年)、「あんのこと」(2024年)、「室町無頼」(2025年)などを手掛けてきた入江悠が務める。

金策に走るリーに純も付き添う

美香を預かってほしいと押し付けてきた木村(音尾琢真)の負債を立て替えなければならなくなり、金策に走るリー。その途中で知り合った純がなぜかリーに懐き、一緒に行動する。純のアイデアで木村がオーナーを務めるデリヘルの待機部屋が分かり、リーたちは乗り込むことに。

木村を呼び出すように言うが、夜間帯は来ないとの答え。そこで美香の名前も出て、いらつくリー。外に出て美香に来るように告げ、「どっからが、うそなんだよ」と問う。「何がうそかなんて、リーくんが決めればいい。リーくんが好きって言ってくれた私は、私じゃない」と美香。

そして以前、木村の仕切りで売春をしていたことを明かし、しばらくして木村の提案でスカウトを始めたという。借用書については、木村が話を通さずに経営していたことでヤクザに乗り込まれ、書かされたのだった。

借金が減らない仕組みをリーが疑問に思うと、美香は「もうやめよう。こっから先は私だけの話じゃなくなる」と告げた。

純の兄が美香を苦境に追い込んでいた

思った以上に美香がヘビーな闇を抱えていることに緊張感が高まる。そんな中、偶然にも純の素性とつながる展開になった。

シーンをさかのぼり、リーが金策に走り回っていたとき。付き添っていた純は、初めて会ったクスリの密売人・ニシモト(渋川清彦)から、「誰かに似てるんだよな」と言われた。そこから純の兄がニシモトいわく、「俺たちの世代で一番だな」という人物であることが明らかに。純は、その兄のせいで自分も母も迷惑したのだと話していた。

そんな純の兄=武村(松角洋平)が木村の風俗業のバックについている唐仁組のヤクザだと判明し、リーと対峙(たいじ)することに。純が言っていた通りの「常識が通じない」武村と、その舎弟と乱闘になるリーと純。

すると、ひょんなことから追い込まれた風俗スタッフの男が武村を包丁で刺してしまう。「バックレんぞ」とその場から逃げ出したリーは、美香と純を先に帰し、事の成り行きを外で確認していくことに。そこで武村が救急車で運ばれるところを見ている野次馬の中にいた木村を見つけるも、すきをつかれて逃げられてしまった。

激しいケンカシーンは地上波ではできない…というほどではないが、それでもやはり目を覆いたくなった。これまでのストーリーで投資詐欺や未成年売春、薬物と歌舞伎町の暗黒な一面をさらけ出してきたが、美香の事情や女の子たちを食い物にする組織とも結びつき、リーがこの街に息づいていることを見せつける。リーの物語として、過去と現在でどうなっていくのか、いよいよ核心に近づく。

Leminoオリジナルドラマ「飛鳥クリニックは今日も雨」(全8話、第1～2話は無料配信)は、Leminoで独占配信中。

◆文＝ザテレビジョンドラマ部