内田有紀“万理子”の原因不明の涙を優しく受け止める小泉今日子“千明”の言葉に感動＜続・続・最後から二番目の恋＞

2025.05.06 17:06

小泉今日子と中井貴一がW主演を務める月9ドラマ「続・続・最後から二番目の恋」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系／FOD・TVerにて配信)の第4話が5月5日に放送された。万理子(内田有紀)のどこか浮かない様子に気付き、心の内を聞き出した千明(小泉)。二人の思いが共感と感動を呼んだ。(以下、ネタバレを含みます)

11年ぶりに復活「最後から二番目の恋」の第3期

本作は、古都・鎌倉を舞台に、テレビ局のドラマ制作部に所属する吉野千明(小泉)と、市役所の観光課で“指導監”として働く公務員・長倉和平(中井)の恋を描いたロマンチック＆ホームコメディー。

2012年1月期の連続ドラマ「最後から二番目の恋」、同年11月のスペシャルドラマ「最後から二番目の恋2012秋」、2014年4月期の連続ドラマ「続・最後から二番目の恋」に続く第3期目で、第2期から11年後を描く。

キャスト陣は、長倉家の次男・真平役の坂口憲二、次女・万理子役の内田有紀、長女・水谷典子役の飯島直子も続投。脚本も、第1期、第2期と同じく、岡田惠和による完全オリジナルとなる。

万理子のかすかな異変に気付く千明

かかりつけ医にしたいと思った医師・成瀬(三浦友和)から亡き妻に瓜二つであることを打ち明けられ、その誠実さに心引かれる千明。一方、和平は現・鎌倉市長の伊佐山(柴田理恵)から市長選立候補への打診を受ける。そんな展開の中、千明は万理子のかすかな異変に気付き、「今日、帰りにうち寄ってって」とメッセージを入れた。

千明の自宅で「どうした？」と聞かれて動揺する万理子。「万理子が不安みたいなのを抱えてるようなときには、分かっちゃうんだよね、顔見れば。私たち、ずっと一緒にいるんだもん」と千明は告げる。

ふと千明は、自分が月9ドラマに挑戦を決めたとき、万理子にも「企画を出せ」と言ったことで混乱させたのではないかと思う。11年前に万理子に千明と一緒ではない映画の脚本を書く仕事が舞い込み、千明は応援しようとしたのだが、万理子は「私は今が幸せなのです。違う世界に飛び出すことより、今いるこの世界の中で頑張ることの方が、私には幸せなのです」と涙ながらに訴えたことがあったのだ。

反省する千明に、万理子は「千明さんが悪いわけでは、みじんもないのでございます。私が至らないだけで…」と言い、その胸の内を語り始めた。

千明「あんたさ、それ成長してるんだよ」

「千明さんがやりたいとか、面白いと思ったこと、それを形にしていくこと、その一点におきましては、ある種のひょっとしたら力を発揮することができるのかもしれません。でも…私個人にやりたいとか、やってみたいということは…全くないのでございます。皆無なんです」。

ただ、そんな自分に誇りを持ってはいるのだが、「原因不明の涙が出てしまうのです」と涙をこぼす。

そんな姿を見た千明は「ねぇ、あんたさ、それ成長してるんだよ」と指摘する。「あたしのことが好きで、あたしの期待に応えようとあんたは一生懸命頑張って力を発揮したじゃない？それで才能が開花した。最初の動機は、きっとそうだったんだよね。でも、いつの間にか成長してるんだよ。自分のために書きたいという、そういう気持ちが潜在意識の中で、むくむくと成長してるんじゃないのかなぁ」というのだ。

千明という“親”から“親離れ”する時期なのかもしれない。それに動揺する万理子だが、千明は優しく抱きしめながら「成長っていうのはさ、したくてするもんじゃないの。勝手にしちゃうものなのよ、生きてれば」と告げる。

一段と激しく「嫌です」と身もだえする万理子を、“かにばさみ”で止めようとする千明。そのかわいさにクスっとしつつも、感動のシーンは続く。

「やっと生きる理由を見つけたのに…」と嗚咽する万理子の背中をポンポンとたたきながら、「今すぐあたしのそばから離れろなんて言わない。安心して」と言い、いつか万理子が書きたいことが見つかり、それを自分が面白いと思ったら形にするのはどうかと提案した。

繊細な心の持ち主である万理子は、千明との出会いで変化した。仕事も長続きしなかったのが、千明の下でドラマ制作部のAPをし、そこから脚本の才能が開花。変化＝成長なのだ。でも、幸せだったのに、その成長は怖さも生む。そこを悩みながら、成長して、やがて迎える「心の成人式」を一緒に祝おうという千明の言葉で、万理子の心は落ち着いていった。

第2話で千明の介護をするのが夢と語った万理子。千明も万理子のちょっとした変化に気付き、的確なアドバイスをしつつ、見守る。そんな二人の関係は、愛が深くて、どこまでも尊い。SNSには「ホロリときた」「成長に戸惑う万理子かわいい」「勝手に成長してしまうという話、本当にそうだよなぁ」「万理子の気持ち分かる」「今週の名シーンだった」「千明と万理子の会話が刺さった」と共感や感動の反響が続々と寄せられた。

◆文＝ザテレビジョンドラマ部