

志田彩良、初の“朝ドラ”出演は「私の役者人生の宝物」憧れの場所から演じる場所へ「あんぱん」で“ヒロインの親友”好演

放送中の連続テレビ小説「あんぱん」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)で、主人公・朝田のぶ(今田美桜)の幼なじみ・小川うさ子を演じている俳優の志田彩良。幼少の頃に母親が何気なくSNSにアップした写真が、現在の所属事務所スタッフの目に留まり芸能界入り。ターニングポイントとして挙げる「ドラゴン桜」(2021年、TBS系)など、多岐にわたるジャンルの作品に出演して俳優としてのキャリアを重ね、実力派俳優へ。
このほど本格的に俳優として歩み始めた頃からの夢であった“朝ドラ”初出演を果たした志田にインタビューを行い、彼女のルーツや転機について、“憧れの場所”から“演じる場所”へと変わった朝ドラへの思いなどを語ってもらった。
幼少期に“おままごと”で培った俳優の素養
――小さい頃はどんな子でしたか?
母から聞いたのですが、新生児の頃からミルクを完食して、夜泣きもせず朝までぐっすり寝ていたそうです(笑)。とにかくよく寝てよく食べる子だったと。それは今も変わりません。
2歳の頃から服や靴にこだわりがあり、「これじゃないと出掛けない!」と駄々をこねるようなタイプだったそうです。友達と遊ぶときはおままごとやお医者さんごっこが好きで、幼なじみと「将来は一緒に病院やろうね」なんて話をしていましたね。
――“ごっこ遊び”が好きということは、昔から俳優気質だったんですね(笑)。その頃から人前に出るのは平気なタイプでしたか?
そうかもしれません(笑)。幼稚園の頃はお遊戯会で主演に立候補して、くじ引きで勝ち取ったこともあるくらいで、人前に出るのは平気でした。でも、小学生になると恥ずかしがり屋になって、発表も小さい声でしかできなかったんです。中学・高校でまた前に出るタイプに戻りました。
きっかけは母がアップした一枚の写真
――芸能界に入ったきっかけは、お母さまがSNSにアップした写真を事務所の方が見て、スカウトされたことだそうですが、どんな写真だったんですか?
真っ黒に日焼けして、ツインテールに金髪のエクステ、大きなサングラスを頭に載せた写真です(笑)。湘南育ちだったこともあって、当時“ザ・湘南ガール”っぽい短パンとキャミソールのスタイルが好きで。いまだによくあの写真で声をかけられたなとびっくりです。
――その頃からお芝居に興味はあったのでしょうか?
小さい頃からドラマが大好きで、母と一緒に“昼ドラ”の「ラブレター」(2008-2009年、TBS系)や連続ドラマ「14歳の母」(2006年、日本テレビ系)にハマッていました。どちらかと言えば同世代より、主婦の方がハマるようなドラマが大好きで見ていて、漠然と芸能界のキラキラした世界に憧れを抱くようになりました。
ちょうど母に「芸能のお仕事をしてみたい」と話していた頃にスカウトされまして、「せっかくだから話を聞きに行ってみる?」と言ってもらって、そのまま事務所に所属しました。
――最初はモデルとして活動を始めたんですよね。
はい。お芝居がしたい思いはありましたが経験もなかったので、マネジャーさんから「まずはモデルのお仕事から始めてみよう」と言われまして。洋服には興味がありましたし、ティーン誌も毎月買っていたので、すぐに「出たいです!」と。
しばらくモデルのお仕事からは離れていますが、最近またファッションのお仕事に興味が出てきまして、マネジャーさんに相談しています。
俳優デビュー作では「血のり」に大喜び
――俳優デビューは2014年の短編映画「サルビア」。いきなり主演でしたね。当時のことを覚えていますか?
ところどころですが、初めて撮影で血のりをつけたのが印象的で、「やった~!血のりだ!」って興奮したことを覚えています(笑)。オーディションだったのですが、マネジャーさんと「暗い役だから笑顔じゃなくてちょっと暗めに自己紹介しよう」と作戦を練ったんです。それがうまくいったみたいでうれしかったです。
――暗記が得意だとお聞きしましたが、最初からせりふを覚えるのは得意でしたか?
当時、事務所で週1回のレッスンがあって、そこでせりふを覚えてお芝居する習慣があったので、それほど苦じゃなかったと思います。当時はオーディションも大好きで、受けられるだけで「やった~!オーディションだ!」と楽しんでいました。今は緊張しちゃうんですけど(笑)。
――その後もジャンルを問わずさまざまな作品に出演されてきましたが、特にターニングポイントとなった作品は何ですか?
デビューしてから、どれ一つ欠けてもたぶん今の自分はなかっただろうなと思うぐらい、本当に貴重な経験をさせていただいているのですが、最近では「ドラゴン桜」が大きかったですね。たくさんの方に知っていただいて、今でも街で「『ドラゴン桜』見ていました」と声をかけられることが多いんです。
――文系クラスでトップの秀才・小杉麻里役でしたね。
そうですね。当時、福澤克雄監督に「女優は30代からだから、20代はそのために頑張りなさい」と言われたのも印象的でした。今どんなに悔しいこととかつらいことがあっても、30代を楽しむための試練だと思ってひたむきに頑張ろうと。自分の考え方がいい意味で変わったので、ターニングポイントかなと思っています。
――個人的には「こんなところで裏切り飯」(2023年ほか、日本テレビほか)シリーズの演技も印象的でした。全国各地に行かれたと思いますが、特に印象に残ったロケ地や料理は?
三重・松阪の鶏焼き肉が最高でした!タレが濃厚で、ご飯何杯でもいけちゃいます。焼き肉といえば牛や豚肉のイメージでしたが、印象が変わりました。
場所で言えば富山ですかね。初めて行きましたけど、食べ物が全部おいしくて。撮影していたお好み焼き屋さんの横に「富山ブラック」が食べられるラーメン屋さんがあって、富山ブラックと白海老ラーメンの食べ比べセットを撮影前にがっつり完食しました(笑)。
念願の“朝ドラ”初出演でヒロインの幼なじみ役
――おおっ!そして朝ドラ初出演。昔から朝ドラに憧れがあったそうですが、憧れたきっかけは?
「べっぴんさん」(2016-2017年、NHK総合ほか)の撮影現場を見学させてもらったことがありまして、とても貴重な経験でした。
もちろん勉強として行かせていただいたので、現場を見られるだけでもうれしかったのですが、やはり役者としてその場に立てない悔しさもあって…。今回は自分も役を頂いて、出演者として現場にいられたことがすごく幸せでうれしかったです。
――「あんぱん」のオーディションはどうでしたか?
それはもう緊張しました(笑)。NHKに行くだけで身構えちゃって、手が震えるぐらい。でも、「あんぱん」のオーディションでは楽しく自分らしく演じられた記憶があります。手応えはありませんでしたが、うさ子役に決まったときは本当に夢のようでした。
最初は実感がなくて、ふわふわしていましたが、台本の読み合わせや衣装合わせ、なぎなたの稽古をしていくうちに、「本当に自分が朝ドラに出られるんだ!」と実感が湧いてきて。家族も私の朝ドラへの思いを知っていたので、いつも以上に大喜びしてくれて、応援してくれました。
“なぎなた”挑戦でアクションに意欲
――憧れの朝ドラの現場はどうでしたか?
本当に憧れの現場だったので、参加できたこと自体すごくうれしかったですし、これまでの現場とはまた違う、新鮮さがありました。どこか初心に帰ったような気持ちで撮影に挑めました。
――演じるうさ子についても教えてください。
うさ子は、明るいんですけどちょっと泣き虫でめそめそするタイプでもあって。ただ、泣くことで気持ちを切り替えて前に進めるんです。周りの影響をポジティブに吸収してどんどん成長していく。のぶちゃんとの友情や、なぎなたを通じて変わっていく姿が魅力的だと思います。
――泣き虫な部分は志田さん自身にもありますか?
私も悔しかったり疲れたり、逆にすごく幸せだったりすると、寝る前に1人で泣くことがあるので、泣き虫な部分は共感できます。
でも、次の日に引きずることは絶対になくて、泣くことで気持ちを切り替えて次の日はもう何事もなかったかのように頑張れるタイプ。泣くことがいいリフレッシュ方法になっています。そういう意味では少し似ているかもしれません。
――なぎなたも難しそうですが、稽古はどうでしたか?
なぎなたは初めてで、そもそも「なぎなた」という言葉を知らなかったんです(笑)。アクション、殺陣も未経験だったので最初は本当に下手で、スタッフさんも本番までにできるか心配だったと思います。でも、ひたすら練習して、最後には「すごく良かったよ」と褒めてもらえました。
なぎなたをしたことでアクションに興味が湧いて、撮影後に「これからアクションをやりたいです!」とマネジャーさんに伝えました。
――具体的にはどんなアクションがいいですか?
なぎなたのような武器を使ったアクションも、素手のアクションもどちらも挑戦したいです。新しい自分を見せられたらいいなって思っています。
今田美桜との意外な共通点「食べることが大好き」
――ヒロインの今田美桜さんとの共演はいかがでしたか?
今田さんは、のぶちゃんそのまんまの明るさで、周りを明るくしてくれるし、いつも笑顔でみんなと話している印象。私が「この動画にハマッてる」と見せると、笑いながら一緒に見てくれて、本当に気さくな方です。
――共演していて感じた意外な一面はありました?
食べることが大好きなところは意外な共通点でした。スタジオの献立表を見て「今日何食べようかな~」って楽しそうに話すんです。私も食べることが好きなので、食事の話で盛り上がりました。よく「何曜日のこれがおいしいんだよ」と今田さんに教えてもらいました。
――そんな「あんぱん」の現場は志田さんにとってどんな経験になりましたか?
役者としてだけでなく、人間としても成長できた場所ですね。始まるまではどんな反響を頂けるのか正直不安でしたけど。これからも視聴者の皆さんにうさ子というキャラクターが愛されるといいなと願っていますし、この経験は私の役者人生の宝物です。
――ここに来て急に緩い質問ですが、「あんぱん」にちなんで、好きなパンは?
パンは昔から大好きで、パン屋さんを見つけるとつい入っちゃうんです。特に塩パン、クロワッサン、砂糖がかかったデニッシュ系が好き。お気に入りのパン屋さんもいくつかあって、時間があれば立ち寄っています。
――最後に、「あんぱん」といえば“愛と勇気の物語”ということで、志田さんが愛しているものは?
愛しているのは愛犬です。1匹目は3年前に、2匹目は去年「消せない『私』ー復讐の連鎖ー」(2024年、日本テレビほか)の撮影中に迎えた子。特に2匹目は去年の忙しい時期だったのですが、「この子だ!」と運命を感じてしまって。
忙しい時期にお迎えしてしまったので、1匹目より最初の頃一緒にいる時間が少なかったんですけど、初日からすごく懐いてくれて、やっぱり運命だったんだなと。「消せない私」はヘビーな作品でしたけど、愛犬たちに癒やされていました。家に帰ると飛びついてくる姿に毎日元気をもらってます。
◆取材・文=森井夏月(STABLENT)
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