仲睦まじい家族の日常…“ケモミミ夫夫”に訪れたアクシデントに「急なシリアス展開」の声【漫画】

2025.04.16 18:40

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、BL漫画家として『ケダモノアラシ』シリーズを手がける黒井モリーさんをピックアップし、以前X(旧Twitter)に投稿された『ケダモノアラシ－Count on me baby！－』をご紹介しよう。

同作は、ケモミミの男性カップルによる子育ての様子を描いたBL作品。Xに第1話がポストされると、多くの人からの関心を集めて2.2万もの「いいね」が寄せられている。そこで作者の黒井さんに、同シリーズを描き始めたきっかけなどについて話を伺った。

弟に「なんで兄ちゃんは獣属なんだよ」と言われた悲しい記憶を思い出す…

――この世界には通常の人間と、“同性でも身籠ることが可能で獣のような耳や尻尾を持つ”人間の2種類が存在している。

紆余曲折がありながらも“夫夫(ふうふ)”となった専門医「晶」と病院理事長「宗吾」。また、2人は同じく獣属の「翔太」と双子の「蒼汰」「夏向」といった幼い息子も育ている。

ある日、家族のためにオムライスを作り、まだ寝ている晶を起こすよう翔太にお願いをする宗吾。言われるがまま翔太が起こしに行くと、そこには、うなされながら横になっている晶が…。どうやら体調を崩してしまったようだ。

その後、宗吾の看病もあって、そのうちに眠りにつく晶。そして、夢の中で、小学生だった頃に周りから「化け物」と呼ばれイジメられていた時の記憶が蘇る。途中で弟の「圭」に助けられたものの、最後に悲しい表情で「なんで兄ちゃんは獣属なんだよ」と言われたところで目を覚まし…。

仲睦まじい家庭の様子や晶の過去に触れたエピソードに対し、読者からは「とにかく翔太が可愛い」「理解あるパートナーって本当に大切」「ラストの急な弟の訪問のせいで続きが気になりすぎる」などの声が相次いでいた。

8冊目に突入した『ケダモノアラシ』シリーズ…作者の黒井モリーさん「こんなに続くと思っていなかった」

――『ケダモノアラシ―Count on me baby！―』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

『ケダモノアラシ』シリーズは「獣属」と呼ばれるケモミミと尻尾を持っており同性同士でも子供を生せる人間と持っていない人間が共存している世界です。今回の『ケダモノアラシ ―Count on me baby！―』はメインCP(カップリング)の宗吾と晶に久しぶりにスポットをあてたお話となりました。

突然変異で獣属に生まれた晶は、自分自身の生まれにコンプレックスを感じていましたが、宗吾と結ばれ子供ができて、新しい家族の元、今の自分を受け入れることができたという経緯があります。そんな晶には、過去にコンプレックスと感じさせてしまう経験があったということを描きたいと思い、今回のお話に繋がりました。

――第1話を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあれば教えてください。

初登場となる晶の弟の圭くんです。毎回、宗吾と晶を取り巻く人物が登場するのですが、今回は晶のコンプレックスに影響した人物ということで、読者さんたちに悪感情を持たれないよう配慮しました。

――第1話の中で、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共に教えてください。

宗吾と晶の子供の翔太が、オムライスに大好きなナッティを描いてもらったことを宗吾の姉の栄子に報告しているシーンで、栄子が「翔ちゃんって好きなもの口に入れたいタイプよね」というセリフが好きです。翔太は可愛く優しいだけじゃなく、割と豪快な子なのを表してて良いな、と思ってます。

――今後の展望や目標をお教えください。

『ケダモノアラシ』を描き始めた当初は、こんなに続くと思っていなかったのですが、ありがたいことに8冊目まで出させていただくことができました。ここまできたら10巻くらいまでは続けられたらな、と思っております。

――読者へメッセージをお願いします。

『ケダモノアラシ』をここまで続けることができたのは、ずっと応援下さる読者の皆様のおかげです。本当にありがとうございます。3月には子供たちが中心の番外編『Kitty,kitty,kitty―ケダモノアラシ―』、4月18日(金)には『borh ticking(黒崎と桐ヶ谷の場合)2』が電子配信となります。また、本誌不定期連載の『Kitty,kitty,kitty―ケダモノアラシ―』もありますので、これからも楽しんでいただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。