與真司郎:撮影/嶌原佑矢(UM)(C)講談社

AAA與真司郎、幼少期から感じていた苦悩明かす「自分は病気なんじゃないか」【人生そんなもん】

2025.04.11 09:00

AAA與真司郎が4月16日に発売するノンフィクションフォトエッセイ「與真司郎フォトエッセイ 人生そんなもん」(講談社)より、幼少期に感じていた苦悩を記した本文が初公開カットとともに解禁された。


與真司郎、幼少期から感じていた苦悩とは

與真司郎フォトエッセイ「人生そんなもん」表紙:撮影/嶌原佑矢(UM)(C)講談社
與真司郎フォトエッセイ「人生そんなもん」表紙:撮影/嶌原佑矢(UM)(C)講談社
AAAのメンバーとして2017~2019年に3年連続4大ドームツアーを開催し、ソロとしてもアリーナツアーを行うなど精力的に活動してきた與。2023年7月には自身が同性愛者であることを約2000人のファンの前で公表し、世の中に大きなインパクトを与えた。その影響は国内にとどまらず、米紙「ニューヨーク・タイムズ」の「2023年世界に影響を与えた人々」に選出されるなど話題に。本書は、そんな與が半生を振り返り、カミングアウト後に感じていることを赤裸々に明かしたノンフィクションエッセイとなっている。

幼い頃から自分が周囲の人たちと違うことに違和感を抱き、「男性に恋愛感情を抱くことはいけないこと」「男女の恋愛を描くドラマや曲が理解できない」など、多くの苦悩を抱えて過ごしてきたことを、本書では明かしている。(modelpress編集部)

與真司郎の幼少期に感じていた苦悩(本文より)

僕は性自認が男性で、性的指向が男性。つまりゲイだ。今でこそLGBTQ+に対する認識が広まり、情報も増えた。当事者はそれを自覚できる世の中になってきたが、小さい頃の自分は、認知はもちろん理解もできていなかった(注:與は1988年生まれ)。だから同級生の男の子に恋愛感情を抱くことはなかったし、頭のどこかで「ダメなこと」とすら認識していたと思う。「自分は病気なんじゃないか」とさえ思っていた時期もあった。幼い頃は恋愛感情がまったくわからなかったから、女の子に好意を示された瞬間はやっぱり複雑な気持ちになった。「かっこいい」と褒められると嬉しいけど、どんなに女の子からアプローチされても付き合いたいとは思わない。その度に「やっぱり僕はちょっと変なのかもしれない」と感じるようになる。明らかに周りの子たちと違う人間なんだと自覚することがつらかった。ただ、もちろんAAA(2005年に結成した男女混合パフォーマンスグループ)の活動におけるファンのみんなからの声援はすごく嬉しかったし、今でも何よりの励みとなっている。

中学生の時は、クラスで流行っている恋愛ドラマや恋愛ソングの魅力が理解できないこともつらかった。その時代は男女の恋愛模様を描いた作品ばかりだったし、それでどうしてドキドキするのかわからない。父親のDVにより母親の気が滅入っていたこともあって、男性と女性が付き合うことにポジティブなイメージを抱けなかったのかもしれない。クラスの友達が昨晩のドラマの話をしていても共感できず、孤独感も増していった。今だから言えるけれど、恋愛偏差値が低いまま14歳で芸能界に入った僕は、デビューした後も最初の頃は恋愛ソングの歌詞の意味がわかっていなかった。だから曲調がバラードならとりあえず切ない顔で歌って、ポップなら客席に笑顔で手を振る。仮面を被り、アーティストに徹することでやり過ごすしかない。ファンのみんなに喜んでもらうためなら、そういう演技をするのは苦痛ではなかった。でも、自分たちの曲なのに、心の底から感情を込めて歌えないことに対して罪悪感があった。それでも、自分なりに考えて、できることは全力でやってきたつもりだ。

そんな10~20代のアーティスト活動を振り返ると、今の自分は随分と変わったと思う。恋愛も経験して、ファンの皆さんの前で本当の自分をさらけ出したことをきっかけに、ソロ活動で制作する楽曲の歌詞にも自分の本音を反映できるようになった。以前よりも音楽が好きになったし、恋愛ソングを歌いながら感極まって泣きそうになることもある。数年前までは、こんな清々しい未来が待っているなんて思ってもいなかった。カミングアウトをしたことで、偽りなく心を込めて歌が歌える。それができる今の自分は本当に幸せだと思う。
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