丹生明里、「フラガール-dance for smile-」で舞台単独初主演「私だからこそお見せできるフラガールをお届けしたい」

2025.04.01 16:36

舞台「フラガール- dance for smile-」が、5月22日(木)～6月2日(月)に東京・新国立劇場の中劇場にて上演される。このほど、本作のメインキャスト陣が発表され、丹生明里が舞台単独初主演することが明らかに。併せて、丹生のコメントが到着した。

舞台「フラガール」がフレッシュなキャストを迎えて待望の再演

本作は、第30回日本アカデミー賞最優秀作品賞や第80回キネマ旬報ベストテン第1位など、数々の映画賞を受賞し、日本映画史に名を刻む名作として高く評価されている映画「フラガール」(2006年公開)の舞台化作品。家族や町の反対を乗り越え、「常磐ハワイアンセンター」という新しい光に向かって進んでいく少女たちの姿は、今なお多くの人々の心を揺さぶり続けている。

これまで何度も舞台化されるたび大きな感動を呼んできた舞台「フラガール」が、2025年春、フレッシュなキャストを迎えて待望の再演を果たす。物語の舞台は昭和40(1965)年の福島・いわき。エネルギー革命によって炭鉱の町が衰退していく中、未来を切り開くためフラダンサーを目指す少女たちの奮闘を、笑いと涙、感動とともに描く。

少女たちの笑顔が未来を照らす新しい「フラガール」　物語が再び幕を開ける

フラガールのリーダー・谷川紀美子役には、日向坂46を卒業し本作が舞台単独初主演となる丹生。家族の反対を押し切ってフラダンサーを目指す少女の強さと揺れる心を、持ち前の真っ直ぐな魅力で演じる。「踊りが好きでライブが大好きな私だからこそお見せできるフラガールを皆さまにお届けしたいと思います」とコメントを寄せた。

都会から来た元ダンサーでフラガールたちの指導役・平山まどか役には、Netflixドラマ『極悪女王』ではジャガー横田役を演じ、確かな演技力が話題となった映梨那。過去に傷を抱えながらも少女たちに全力で向き合っていく姿を熱演する。

さらに、紀美子の親友・木村早苗役には中村里帆、シングルマザーでフラガールを目指す初子役には木崎ゆりあが出演。舞台版オリジナルキャラクター・和美役には菅原りこが加わり、物語に新たな風を吹き込む。

紀美子の兄・洋二朗役には細貝圭、ハワイアンセンター設立を推進する労務課長・吉本紀夫役には神尾佑、そして、「炭鉱の娘は炭鉱を支えるもの」と信じる紀美子と洋二朗の母・千代役に有森也実が決定。実力派キャスト陣が脇を固め、物語に深みを与える。

演出陣にも豪華な布陣が集結。総合演出には「トレンディドラマの生みの親」と称される河毛俊作、構成・演出には現代エンタメ演劇を牽引する岡村俊一がタッグを組む。新たなキャストと実力派スタッフが集結し、日本映画史に刻まれた感動の物語、少女たちの笑顔が未来を照らす新しい「フラガール」の物語が舞台版となり、再び幕を開ける。

※木崎ゆりあの「崎」は正式には「たつざき」

丹生明里コメント

これまでは日向坂というグループの中での自分を生きてきました。これからは一人で歩いていかなければならないという決意と不安が、主人公の紀美子の気持ちと重なって、演じることが楽しみです。踊りが好きでライブが大好きな私だからこそお見せできるフラガールを皆さまにお届けしたいと思います。

キャラクター／キャスト紹介

■谷川紀美子／丹生明里

本作の主人公。炭鉱町で育った高校生。未来に希望を持てずにいたが、フラガール募集をきっかけに、自分の人生を切り開こうと決意。町の反対や母親との衝突に悩みながらも、仲間と共にフラダンスに挑戦し、次第に強い意志を持つようになる。

■平山まどか／映梨那

元SKDのダンサーで、フラガールたちの指導者。当初はやる気のないまどかだったが、炭鉱娘たちの情熱に触れ、やがて本気で向き合うようになる。過去に傷を抱えながらも、フラガールと共に再生していく。

■木村早苗／中村里帆

紀美子の親友。炭鉱の厳しい生活から抜け出すため、フラダンサーを目指す。父の厳しい反対に遭いながらも、自分の夢を貫く強さを持つ。明るく前向きな性格で、仲間を引っ張る存在。

■初子／木崎ゆりあ

シングルマザーとして子供を育てる女性。フラダンスに挑戦し、夢と母親としての責任を両立させようと奮闘。明るくたくましい性格で、チームのムードメーカー。

■和美／菅原りこ

舞台オリジナルキャラクター。炭鉱町で暮らす女性で、町の未来に不安を抱いている。フラダンスには懐疑的だったが、仲間たちの変化を見て関心を持ち始める。自分の未来を模索しながら、町の変化を見守る。

■谷川洋二朗／細貝圭

紀美子の兄で炭鉱労働者。炭鉱の未来に葛藤しつつも、家族や町を守ろうとする。最初はフラダンスに否定的だったが、妹の決意を見て次第に理解を示すように。

■吉本紀夫／神尾佑

炭鉱会社の労務課長で、「常磐ハワイアンセンター」設立を推進する人物。フラダンサーたちを集め、育てるために奔走。強い訛りと少しお調子者な一面を持つが、情熱と愛嬌で憎めない存在。

■谷川千代／有森也実

紀美子と洋二朗の母。夫を亡くしながらも、炭鉱の仕事を支え続けてきた。伝統的な価値観を持ち、フラダンスには強く反対するが、次第に娘の成長を認めていく。

※木崎ゆりあの「崎」は正式には「たつざき」

舞台「フラガール-dance for smile-」あらすじ

昭和40(1965)年の福島・いわき。かつて炭鉱の町として栄えたこの地に生まれ育った谷川紀美子(丹生明里)は、父を亡くし、母、兄と共に慎ましく暮らす高校生だ。紀美子にとって炭鉱の仕事は、家族の生計を支えるためには避けて通れないものだった。しかし、時代は急速に変わりつつあった。

石炭から石油へーー。エネルギー革命の波は炭鉱の未来を奪い、町全体が暗い影に包まれる中、新たな町おこし事業として「常磐ハワイアンセンター」の建設が発表される。

温泉を活かしたリゾート施設を作り、目玉はフラダンスのショー。「なにがハワイだ！」「炭鉱町にフラダンスなんて、冗談じゃない！」町の大人たちが一斉に反対する中、紀美子の親友・木村早苗(中村里帆)は「泥まみれの暮らしから抜け出すチャンスだ」と紀美子を誘い、ダンサー募集に応募する。

最初は戸惑いながらも、紀美子の胸にはまだ見ぬ未来への希望が芽生え始める。だが、町の女の子たちの反応は冷たかった。「裸踊りさせるつもりか？」と、偏見やうわさに振り回され、多くの応募者が辞退していく。炭鉱の娘たちに、本当にフラダンスなど踊れるのかー。不安とプレッシャーが少女たちを襲う。

そんな田舎町に、ハワイアンセンターの企画部長・吉本紀夫(神尾佑)が、かつて都会で名を馳せた元SKDのダンサー・平山まどか(映梨那)を連れてくる。サングラス越しに田舎の娘たちを見下すような態度に、紀美子たちは反発するが、彼女のダンスの美しさ、そして本物のプロの技術に圧倒される。「この人についていけば、本当に踊れるようになるかもしれないー」少女たちは希望と憧れを胸に、まどか(映梨那)の厳しいレッスンに飛び込んでいく。

残ったのは紀美子、早苗(中村)、そして炭鉱で事務員として働きながら、子供を育てるシングルマザー初子(木崎ゆりあ)や、フラダンスには懐疑的だったが、仲間たちの変化を見て関心を持ち始める和美(菅原りこ)たち。しかし、炭鉱の労働組合は激しく反対。町を守ろうとする兄・谷川洋二朗(細貝圭)、伝統的な価値観を持ち「炭鉱の娘は炭鉱を支えるもの」と信じる母・谷川千代(有森也実)も、紀美子の夢を激しく否定する。

それでも、紀美子は逃げなかった。何度も涙を流しながらも、仲間と共に踊り続けることで、少しずつ自分の道を切り開いていく。「私はフラガールになる！」少女たちの強い決意が、町全体を少しずつ変えていく。夢を諦めなかった少女たちの姿は、昭和を生きた彼女たちから、今を生きる私たちへのエールとなる。

※木崎ゆりあの「崎」は正式には「たつざき」