“伝説の殺し屋”と偽って身の安全を確保するお嬢様…目の前に本物の殺し屋が現れて命を狙われる話に「たまらん」の声【漫画】

2025.03.14 08:20

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『ある殺し屋の閑話』(白泉社刊)を紹介する。2025年5月20日(火)に2巻(完)の発売が決定している本作の作者・穂嶺灯さんが、2025年1月19日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、1.4万件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、穂嶺灯さんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

伝説の殺し屋の名を使って逃げた先で、本物に命を狙われてしまう

最先端技術が用いられたセキュリティによって住人達の安全を守る“犯罪者専用マンション”。このマンション内では、ありとあらゆる犯罪行為が禁止されている。そのため、世間から追われる身でも敷地内にいる限り殺されることはないのだ。

そんなマンションに引っ越してきたのは国内一の資産家の娘・永遠。後継者である彼女は両親の事故死をきっかけに、身の危険を感じるようになる。そこで伝説の殺し屋・スカルを名乗ってマンションに住み、身の安全を確保しようとしていた。ところが、目の前に“本物”のスカルが現れ、永遠の叔母から彼女を殺す依頼を請けたと告げる。

伝説の殺し屋でも敷地内では殺せないため、永遠は常にスカルに追いかけられ振り回される日々を送っていた。ある時、そんな永遠を心配した兄が迎えにやって来る。信頼する兄との再会を喜んでいる永遠だったが、なぜか兄に拉致されてしまう。戸惑う永遠に兄は、今朝公開された父親の遺言状について口にする…。

この殺し屋と少女の出会いを読んだ人たちからは、「この後の2人が気になる」「こういう契約関係たまらん」「永遠ちゃんかっこよすぎ」「もう付き合っちゃえよ」など、多くのコメントが寄せられている。

ミステリアスな殺し屋・スカルと、それに振り回される永遠が魅せる変化

――本作は社長令嬢が幻の殺し屋から命を狙われるというハラハラするストーリーでした。お話の発想の源はどこだったのでしょうか？

今回の話は、映画「ジョン・ウィック」シリーズに大きな影響を受けてできました。もともとハリウッドのアクション映画が好きで、ハードボイルドな話を描いてみたいと思っていたのですが、まさか少女漫画雑誌で現代を舞台にした殺し合いを載せてもらえるとは…という気持ちです。次に狙うは寡黙なおじさん主人公の話ですね。[/B]

――本作では、殺し屋でありながら無邪気に笑う姿が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

力を入れたのは追い込まれた永遠が振り切れる瞬間です。自由な古賀に振りわされる被害者の永遠から、予想外の行動で古賀を驚かせる永遠への変化は描いていて楽しかったのでぜひ注目してほしいです。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

1話で言うとマンションの窓から突き落とそうとするシーンです。もっと古賀の恐ろしさを出そうと何度も直した末に最後に追加したので特に印象に残っています。逆に最初から最後まで変わらなかったのは永遠の足にキスするシーンです。どちらも違う思い入れがあります。

――ストーリーを考えるうえで気をつけていることや意識していることなどについてお教えください。

一番意識していたのは古賀のミステリアスさかもしれないです。描いている自分にとっては古賀ほどわかりやすくて描きやすいキャラはいないのですが、読者にとっては「何を考えているかわからない男」でいて欲しかったので、この行動は読者にどう見えるのか、を常に考えるようにしてました。

――今後の展望や目標をお教えください。

今は無事に2巻をお届けすることが目標です。古賀はより古賀らしく、永遠はより不憫に振り切った2巻なので皆さんの反応が不安で楽しみです。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

いただいたお手紙や感想が本当に励みになってます！これからも！これまで以上に！皆さんに楽しんでもらえる作品をお届けできるように頑張っていくのでよろしくお願いします。