萬屋錦之介さん主演、復讐に燃える親子を描いた時代劇「子連れ狼第三部」無料放送見どころに迫る

2025.03.01 12:00

萬屋錦之介さん主演の1970年代を代表する時代劇「子連れ狼」。本作の完結編となる第三部が、3月3日(月)昼1時29分よりＢＳ松竹東急(全番組無料放送・260ch)にて毎週月～金曜に放送される。そこで本記事では、「子連れ狼第三部」第1話のあらすじや見どころについて紹介していく。

「子連れ狼」とは

小池一夫・小島剛夕による劇画漫画の代表作『子連れ狼』を映像化し、1973年～1976年にかけて日本テレビ系で第一部～第三部が放送された本ドラマ。柳生烈堂(佐藤慶さん)の謀略で最愛の妻を殺された刺客“子連れ狼”こと拝一刀(萬屋さん)が、宿敵・烈堂と決着をつけるために江戸へと向かうというストーリーだ。第三部では拝一刀の抹殺を果たそうとする烈堂や、両者の間で暗躍する阿部頼母も巻き込みながら因縁の対決をおこなう様子など、物語を彩るクライマックスが展開していく。

影のある非情な暗殺者・子連れ狼の活躍を、鮮烈かつ独特の空気感で描いた本作。萬屋さんのほか、子役の佐藤たくみ、佐藤慶さん、金田龍之介さんら往年の俳優陣が多数出演している。

ちなみに、本作の主題歌となる橋幸夫の「子連れ狼」は、原作の小池氏が作詞した楽曲。橋の語りで始まり、児童合唱団のコーラス“しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん”という耳馴染みのあるフレーズで、同曲は作品を象徴する要素の一つとなった。

拝一刀親子に金50枚の懸賞金がかけられる…「子連れ狼第三部」第1話あらすじ

元公儀介錯人の拝一刀(萬屋さん)は、烈堂(佐藤慶さん)の謀略で妻を惨殺され、我が子・大五郎(佐藤たくみ)とともに復讐を決意する。烈堂らはこの親子を殺そうと執拗に追いかけるも次々と討ち取られ、しまいには一人娘の鞘香も倒されてしまった。

“柳生の名誉に傷がつく”と焦った将軍は烈堂に対し、黒門固め煙止メ衆を“狼止メ衆”として使うよう指示する。黒門固め煙止メ衆とは、将軍が外出時にその周囲を警護するという特別任務を請け負う者たちで、相当の手練れ。始めの内は烈堂からの依頼に対して「柳生と拝一刀との確執は私事で、巻き込まれるのは迷惑だ」と断る黒門固め煙止メ衆だったが、烈堂の必死の説得によってようやく応じることを決断するのだった。

こうして煙止メ衆を“狼止メ衆”に変え、一刀親子を“大罪人”として手配し、討ち取った者には金50枚、情報提供をした者には金30枚が支払われることに。一刀親子は、金目当ての“狼3人組”を名乗る浪人たちや町人などに命を狙われ、大五郎までもが人質に取られてしまう。すると拝一刀は「その子を斬ったとて金は得られん」と刀を抜き――。

独特な方法で一刀親子の行方を追う“狼止メ衆”に注目

拝一刀と大五郎が命を狙われ、金目当ての者たちから追われることとなった第1話。見どころとしては、“黒門固め煙止メ衆”の存在だろう。将軍の外出時に煙の有無で警護をしていた彼らは、“狼止メ衆”として拝一刀、大五郎の行方を煙の有無で判断しながら探していく。大人数の集団で2人に迫っていく様子は、恐怖や緊張感の走るシーンとなっている。

また、拝一刀と鞘香が互いの攻撃を読み合いながら対峙する冒頭のシーンにも注目したい。たびたび画面が切り替わる演出によって殺陣の臨場感も増しており、萬屋さんが魅せる独特のオーラや表情も相まって緊迫感漂うシーンに仕上がっている。