なりたい姿に悩むアイドル…公園で出会ったバンドマンによって変わっていく話に「成功してほしい」の声【作者インタビュー】

2025.02.26 18:00

コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、動画配信サービス「Hulu」を運営するHJホールディングス株式会社と、「GANMA！」を運営するコミックスマート株式会社によって共同制作された『ダブルノート　〜はじっこな私とズルい彼〜』をピックアップ。漫画配信サービス「GANMA！」にて連載中の本作が、2025年1月9日にX(旧Twitter)に投稿されると、1.3万件を超える「いいね」や反響が多数寄せられた。本記事では作画担当のとぐささん、脚本担当の本田あまねさん、Hulu担当者、GANMA！編集担当者にインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。

パッとしないアイドル×チャラいバンドマンの関係性がたまらない…

撮影スタジオで、貫禄のあるポーズをとっている女性たちは、トップアイドル「Quins」のメンバーたち。CDを出せば毎回一位で、メンバーはそれぞれ活躍の場を広げている。しかし、最年長メンバーの堺理音(24)は端っこであまりパッとしない存在だった。

来月のスケジュールが共有されても、理音だけ空白だらけ。他のメンバーがドラマ撮影や、バラエティ収録、グラビア撮影などの現場に移動する中、理音はダンスレッスンに向かう。そんな理音にマネージャーの宗像が「エゴサはするなよ」と気まずそうに声をかけた。

そして慌ただしい一日が終わり、公園のベンチに座ってエゴサをする理音。そこには、理音に対する辛辣な世間の声が溢れている。エゴサをしていると、親からはお金をせびる連絡が入り、理音の心は疲れ果ててしまっていた。

すると、どこからか懐かしいような聞き覚えのあるような音楽が聞こえてくる。音がする方へ歩いて行くと、そこには、バンド練習をする3人の男性の姿があった。3人は「ストップ」「今のとこ」「だからもう一回」などと、試行錯誤している。

その様子にいても立ってもられなくなった理音は、3人に「そこってこうじゃない？」と言ってある行動に出て…。

この漫画を最後まで読んだ人たちからは、「楽しそう」「歌聴いてみたいなあ」「成功してほしい」「理音も十分素敵」「すごいバズってる！」など反響の声が多数寄せられている。

芸能の世界が舞台の本作で意識したのは“とにかくキラキラした華やかさ”

――『ダブルノート　〜はじっこな私とズルい彼〜』を創作したきっかけや理由があればお教えください。

Hulu担当＆GANMA!編集担当：HuluとGANMA！の共同制作の実験的な取り組みとして、実写化を視野に入れたオリジナルIPの開発を目的に、この作品が誕生しました。関わってくださっている作家の皆様のお力をお借りしながら、従来の漫画表現に加えて、より動画的に楽しんでもらえる要素を取り入れ、多くの読者に届く物語を作り上げました。

――声を褒められた時の理音の表情が非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい！」というポイントがあればお教えください。

作画担当・とぐさ：ありがとうございます！理音は何に関しても一喜一憂する子だなという印象でしたので、理音の感情が素直に漏れ出てしまうということを意識して描いていますので、響にほだされていく理音の表情に共感して頂けると嬉しいです。

――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。

脚本担当・本田：10話の、響が「俺はさ　うーちゃんの声と作る歌が好き」「惚れてんだよね」と理音に伝えるシーン。理音は言われて赤面するのですが、理音が本当にやりたい事(＝作詞と歌)を評価される＋ドキっとする言葉で、理音の気持ちが響に惹かれていくのがよく現れていて好きです。と、それに続く、ラブホテルの前を通って「寄ってく？」というシーンも響のチャラさが出ていて、とても気に入っている辺りです。

作画担当・とぐさ：3話の響のセリフでは「成功してるやつは最初無茶してるやつばっかだろ」、シーンでは14話の盗撮犯を追い詰めた時の「写真撮った？」のシーンの響の顔が気に入っています。なかなか感情を読めない響ですが、たまに出る強引さが描いていて楽しいです。

――普段作品のストーリーはどのようなところから着想を得ているのでしょうか？

脚本担当・本田：難しい質問ですが、日々見たことや読んだことを、自分の作品に落とし込んだ時にどうなるか考えている、と思います。また、自分の感情が動いた時に、どうしてそうなったのか、何が元でそんな気持ちになったのか、それを上手に作品の中で再現したいという思いでいます。

――作画の際にこだわっていることや、特に意識していることはありますか？

作画担当・とぐさ：芸能の世界が舞台ということで、とにかくキラキラした華やかさを意識して描いています。また、Third Beatのメンバーはかっこよく理音を導いてくれる安心感が出せればと思っています。

――今後の展望や目標をお教えください。

脚本担当・本田：まずは「ダブルノート」を皆さんに楽しんでいただけたら、が一番です！個人としては、私はドラマやアニメの脚本も書いているのですが、そちらで学んだことも漫画原作に活かして、より面白い作品を作っていければ。これからも漫画も映像も両方携わっていきたいと思っています。

――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします！

脚本担当・本田：光栄にもインタビューいただく機会をいただき、ありがとうございました。「ダブルノート」連載はこれから佳境に入ります。理音と響二人の行く末をハラハラドキドキ見守っていただければ。けして期待を裏切らない作品になるよう、とぐさ先生と力を合わせ、頑張ってまいります。