AIずんだもん、3Dモデルの制作者が「非常に不愉快」と怒り当該モデルの使用が中止に

2024.05.13 21:30

提供：ユーチュラ

YouTubeチャンネル「AIずんだもん」（登録者数4万人）の開発者が13日、現在使用している3Dモデルの使用を中止すると発表しました。

AIずんだもん

AIずんだもんとは、ずんだもんの音声合成ツールとAI技術を融合させたYouTubeチャンネルです。ライブ配信で寄せられた視聴者のさまざまなコメントに対し、VTuberとなったAIずんだもんがリアルタイムで応答してくれるのが特徴です。

ところがそうした特徴からか、悪ふざけでずんだもんにおかしな発言をさせようとする視聴者が続出していました。先月には、ずんだもんが「おわわわわわわわわわわわ」「わ、わ、ワタシ、こんな、じょうずに、読めないぃぃぃぃぃぃ　ゴメンね」など、支離滅裂な発言をする様子がXで話題となりました。

AIずんだもんには、卑猥な言葉やセンシティブな言葉は受け付けないよう制限が掛けられていたようですが、視聴者は当て字などを使ってそれを突破していた様子。開発者側もおかしくなったずんだもんの動画を切り抜いて、チャンネルに投稿していました。

3Dモデルの制作者が怒り「非常に不愉快だ」

そんな中、AIずんでもんで使用されていた3Dモデルの制作者が先月14日にXを更新し、

YouTubeチャンネル「AIずんだもん」で僕が作成した3Dモデルを使わないでほしい。視聴者がキャラクターイメージを損なうようなことを言わせるのは仕方ないとしても、その切り抜きを開発者が流布するのは非常識だと思う。

と苦言を呈しました。

しかし対応が取られることはなかったようで、今月13日朝、制作者は「完全に無視されているので、行動を起こさざるをえない」と投稿。「開発者に何度か言っているが全て無視された。非常に不愉快だ」と怒りを示し、「話し合ってガイドラインを遵守できていない投稿を開発者自身で判断して全て削除すれば問題ないと考えていたが、もう話し合うつもりは毛頭ない」と綴りました。

当該3Dモデルの使用中止を表明

するとそのおよそ2時間後、AIずんだもんの開発者である「きらっち」がXを更新し、当該の3Dモデルの利用を中止すると表明しました。

きらっちは、不快なコメントに対し、これまで単語ブロックなどで制限をかけていたとしつつ、「当て字による不快な発言を制御しきれなかった」と報告。「自身の欠点」として「調子に乗って不快な発言を行った切り抜き動画を投稿してしまった」「制作者の方の訴えをすぐに認知出来なかった」と綴りました。

今後は別のモデルを使用するとともに、モデレーターの増員をして「AIVTuberの更なる発展に寄与したいと考えております」とコメント。この件をめぐって制作者への誹謗中傷はしないよう呼びかけると、「この度はお騒がせしまして申し訳ございませんでした」と謝罪しました。

その後のポストできらっちは、自身がADHDであることを明かすと、「『AIずんだもん』運用でADHD特有の症状が出てしまいましたね…。周りのことが見えなくなる癖をマジで何とかしたい」と吐露。技術的な取り組みを優先した結果、それ以外が疎かになったとして、「もう少しシステム完成してから運営すべきだったのかな…？」と綴っています。

AIずんだもんのチャンネルでは現在でもYouTube配信がおこなわれていますが、すでに昨日までとは異なる3Dモデルが使用されています。