「TVerで学ぶ!最強の時間割」に女優の加賀まりこが講師として登場

川端康成、イヴ・サン=ローラン、 黒澤明…加賀まりこの華麗なる交友関係に一同驚愕<最強の時間割>

2024.04.09 17:19
「TVerで学ぶ!最強の時間割」に女優の加賀まりこが講師として登場

民放公式テレビ配信サービス・TVer初の完全オリジナル番組「最強の時間割〜若者に本気で伝えたい授業〜」シーズン2のLesson20が4月5日に放送された。シーズン2の最終回となる今回は、女優の加賀まりこが講師として登場。数々の著名人と交流を重ねてきた人生経験が豊富な加賀が、生徒たちや視聴者から寄せられたお悩みに目の前が開けるようなアドバイスを贈った。

「最強の時間割」とは

「最強の時間割 ~若者に本気で伝えたい授業~」は、さまざまな業界のトップランナーを講師として招き、学生や社会人に「知っておいてよかった」と思える“考え方のヒント”を届ける民放公式テレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」の完全オリジナル番組。

2022年12月から約半年にわたり、放送された同番組が好評を受けて帰ってきた。シーズン2は11月3日よりスタートし、シーズン1に引き続きラランド・ニシダが副担任役、ラランド・サーヤが生徒役。そして新しく生徒役として元乃木坂46の秋元真夏が参加する。

80歳・加賀まりこの美しさを保つ秘密とは

15歳でデビューを果たし、今年で芸能生活65年となる加賀まりこ。日本を代表する女優として現在も映画やドラマで活躍する加賀が、「最強の時間割」で配信番組初出演を果たした。

加賀は1958年に週刊誌の表紙を飾り芸能界へ。その4年後に映画「涙を、獅子のたて髪に」で女優デビューを果たした。37歳の時に出演した映画「夕暮まで」では、桃井かおりの友人役を演じ、ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。翌年は3本の映画(「泥の河」「ラブレター」「陽炎座」)に出演し、キネマ旬報賞助演女優賞に輝いた。

これまで数多くの作品に出演してきた加賀だが、若い世代にはドラマ「花より男子」(TBS系)で松本潤が演じた道明寺司の母親役で広く知られている。当時、ドラマに夢中だったという秋元は「道明寺のお母さんのちょっといじわるな感じも楽しみの一つだった」と、加賀が演じる母親役に心掴まれたことを明かした。しかし、加賀は当初「漫画原作には出ません」とオファーを断っていたという。それでもスタッフに諦めず説得され、嫌々ながら出演した加賀だが、思わぬ反響も。プライベートで地下鉄に乗っていたところ、複数の女子高生に囲まれたそう。「人生でそんなことないもの、びっくりしちゃって」と笑いながら当時の思い出を語った。

「人生のお悩みお焚き上げSP」と題し、人生の酸いも甘いも噛み分けた加賀が生徒や視聴者、スタッフのお悩みに答える今回の講義。最初に寄せられたお悩みは「80歳になっても変わらず美しい加賀さんは、何か特別なことをしているのでしょうか?」というもの。すると、「あなたたちも80歳になればわかるけど、劣化が激しい。耳、目、歯、全部ダメ。その手入れに時間がかかるから、シミだろうがシワだろうが知ったこっちゃない」とさっそく“加賀節”が炸裂。それでも「肌がきれい」と興味津々のキャストたちを「生まれつきもあるよね」とあしらいつつ、「安物の化粧水を気が付いた時につける」と唯一行っているという美容法を紹介した。

川端康成、イヴ・サン=ローラン、 黒澤明……華麗なる交友関係に一同驚愕

「目上の人にも萎縮せず、堂々と振る舞えるようになりたい」との相談には、「私の辞書に『臆する』という言葉はない」とピシャリ。というのも自身の父が映画プロデューサーだったことから、加賀の自宅には幼い頃から大スターたちが訪ねてきていたそう。加賀が例としてあげる黒澤明、美空ひばり、勝新太郎といったビックネームの数々に生徒たちは思わず驚愕。さらに撮影所に日本人で初のノーベル文学賞受賞者した小説家・川端康成が来た時も「撮影中なのにあんたが来るとみんなが挨拶したり来たりで大変だから早く帰って」と言い放ったというエピソードにも驚きを隠せない。その場にいた人たちも慌てたそうだが、加賀は「怖がられるより普通にしてほしい」と目上の立場に立った意見で質問者の悩みに寄り添った。

「周りに合わせて子どもをお受験させるべきか」という主婦のお悩みには、「馬鹿馬鹿しくて話にならない」と一喝。加賀自身、親から生き方を強要されたことは一度もないそう。そんな加賀は小学生の頃から学校帰りに古本屋に立ち寄り、母親から渡されたおこずかいでタクシーで家に帰るなど、自立した子供だったそうだ。

「社交の場に行くべきか」という質問に対しては、「苦手なら無理をしなくていいのでは」としつつ、意外なところから人生経験が広がったエピソードを披露。まだ10代の頃、ボーリング場で知り合った人に誘われ、イタリアンレストラン「キャンティ」のオープン初日に同行した加賀はそこで小説家の三島由紀夫、建築家の丹下健三や黒川紀章と知り合ったという。

加賀は「彼らにはフランスに行った時も助けてもらった」と回顧。実は加賀、20歳の時に女優を辞めるつもりでフランスに留学。「キャンティ」のオーナーの紹介で、Diorのセールスディレクターでクリスチャン・ディオールの成功を支えたマダム スザンヌ・ルリングの自宅にホームステイしていた。現地でイヴ・サン=ローランをはじめ、さまざまな人と交流を深めた加賀は「(日本人にありがちな)出世欲やお金欲よりも、今日誰といるかが一番大事」というフランス人の考えが自身の思考に近かったことに安堵したといい、「1日があまりに早く過ぎるくらい楽しかった」と当時を懐かしんだ。

現在のパートナーとは事実婚という形を取っている加賀。「事実婚を選択してよかった?」との質問には、入院の手続きなどで不便さがあることを明かしつつ、「私なんかを引き受けてくれた人にはものすごく感謝している」と、仕事場で出会い、加賀からアプローチをかけ、5年後にようやくOKをもらってから20年以上連れ添っているパートナーへの思いを語った。

「麻雀の魅力を広めるためには」中田花奈の悩みに加賀はどう答える?

授業では、生徒たちも真剣にお悩み相談。プロ雀士としても活躍する中田花奈からは「もっとたくさんの人に麻雀の魅力を広めるためにはどうしたらいいですか?」という質問が。すると中田が出演中の麻雀番組をよく見ているという加賀が、「あなたが勝ち続けることじゃないですか」とたった一言で端的にアドバイス。それを聞いた中田は「このお言葉で頑張れる気がしますね。プロとして頑張ろうって本当に思えました!」と声を弾ませた。

「映画やドラマで監督と相性が合わないときの対処法が知りたい」というサーヤの相談には、“我慢”と回答する。「言葉が通じない相手といつまで話ししてても不毛」とした。また、ニシダは「両親と不仲で実家を出禁状態なのですが、どうすれば仲良くなれるでしょうか?」と切実な悩みを吐露。大学に7年間通った挙句に退学となり、いまだに父親からお金を受け取っているニシダに加賀が放った「バカボン系か」という一言が生徒たちの爆笑をかっさらった。今回は、加賀が随所でニシダに放つ毒舌も見どころとなっている。

番組恒例の「カッコいい大人とは」という質問に、加賀は「精神も気持ちも肉体も柔らかな芯を持っている人」と回答。自身も「そういう大人でいたい」と目標を語り、「あんたには硬かった?」とニシダに柔らかな笑顔を向けた。

そんな加賀の講義をもって、昨年11月からTVerで配信されてきた「最強の時間割」シーズン2は終了。今回からレギュラー出演者として番組に参加した秋元は「ジャンルが違う先生が毎回来るので自分の幅が広がって、生きていくのも夢を持つのも楽になった」と全20回の講義を振り返った。

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