たしろさやか 撮影/たむらとも

グラビアで一世風靡・たしろさやかが振り返る芸能人生「胸が大きいのはコンプレックスだった」

2023.10.14 06:03
提供:ENTAME next

2000年代半ばにグラビアデビューすると、あどけない顔立ちと、小柄ながらもメリハリのある肉感的なボディーでブレイク。人気グラビアアイドルとして活躍する一方で、明るいキャラクターがお茶の間に受けてバラエティーでもひっぱりだこ。さらには俳優としても、ドラマ・映画・舞台と数多くの作品に出演したたしろさやか。2017年よりフリーランスとなり、最近はTikTok動画がじわじわと人気を集めている。小学生の頃から芸能以外の道を考えたことがなかったという彼女に、波乱万丈な半生を振り返ってもらった。

(前後編の前編)

小学生の頃から華やかな芸能界に憧れていた。俳優になりたい一心で、週末は地元の名古屋から東京に通い、養成所に所属して、芝居、歌、ダンスのレッスンを受け続けた。しかし、これといったチャンスに恵まれないまま時が過ぎ、高校卒業を機に一念発起して上京した。

「1年間はひたすらバイトをしてお金を貯めて、次の年から全力でいろんなオーディションを受けようと思っていたんです。そしたらダンスの先生から、『ホリプロでフットサルチームを作るので、動ける子を探しているんだ』と聞かれて。二つ返事でやりますということで練習に行ったら、本当にフットサル要員を探しているだけだったので、ホリプロのマネージャーさんがよく行ってたキャバクラの女の子までいたんです(笑)。結局、芸能に興味のない子たちはいなくなったんですけど、私は芸能人女子フットサルチーム『XANADU loves NHC』のメンバーに選ばれました」

フットサルチームのメンバーに選ばれたものの、あくまで選手としての採用だった。ところが、ホリプロのマネージャーがたしろに目を付けてスカウトする。

「マネージャーさんから『グラビアをやってみないか』と声をかけていただいたんですけど、グラビアには抵抗があって、女を武器にするのは嫌ですとお伝えしたんです。そしたら『女の武器ではなく、田代さやかの武器なんだから、どんどん使えばいいじゃん』と言われて、目から鱗と言うか、そういうふうに考えたことが一度もなかったんですよね。むしろ私の中で胸が大きいのはコンプレックスでした。胸大きい=バカという付属品のイメージがついてくるのが嫌だなと思ったんですけど、むしろ私の武器なんだと捉えると、気持ちが晴れて『やります!』と、それで二十歳を過ぎてホリプロに所属しました」

知名度もない、これまで目立ったキャリアがある訳でもないたしろを事務所に入れることに反対意見もあった。

「スカウトしてくれたマネージャーさんは、すごく熱心に私を推してくれたんですけど、上司の方は、こんなにイモっぽい女はいらないみたいな反応でした。でもマネージャーさんが『どうしても田代を担当したいんです』と毎日のように説得してくれて、『勝手にしろ』と言われたので、本当に勝手にやり始めたんです。そしたら、とんとん拍子に帯番組のレギュラーや、イメージDVD・写真集の発売が決まっていきました。当時は同じ事務所で、顔の系統も近くて、胸も大きいということで“第二の優香”的な感じで言っていただくこともありました」グラビアに出ると決断してからは、どう自分を売り出せばいいのかを真剣に考えた。当時はグラビアアイドルが飽和状態で、イメージDVDを出すハードルも低かった。だからこそ他との差別化を強く意識した。

「ありがたいことに3か月に1枚のペースでイメージDVDをリリースさせていただいたんですが、そんな中で存在感を出すためには、与えられたものをやるだけではなく、人と違うことをやらなきゃ埋もれてしまう。だから毎回、自分からアイデアを出すようにしていました。あの雑誌に出たい、こういう番組に出たいというリストを自分から出して、マネージャーさんと話をすり合わせて、『今度は、ここに挨拶に行こう』とか、『ここに営業をかけてみよう』と積極的に行動していました。

その甲斐あって、ヤンジャンさんやヤンマガさんなどの大きい媒体に頻繁に呼んでいただきましたし、次々とバラエティーのオファーもありました。もちろんホリプロという大きな事務所にいたのも大きいんですけど、結果が出ていたのでやりがいもありました」

順風満帆に見えた芸能活動だったが、2000年代後半になると、グラビアアイドルの牙城を崩す存在が頭角を現す。AKB48のグラビア進出だった。

「当時、私と同世代でグラビアを飾っていたのが、小阪由佳ちゃん、浜田翔子ちゃん、原幹恵ちゃんあたり。ほしのあきさん、熊田曜子さん、MEGUMIさんなど一時代を築いた上の世代の方々のグラビア活動が落ち着いてきて、ようやく私たちの世代が活躍できる時代がきたと思っていたんです。そのタイミングでAKB48の子たちが水着をやり始めて、あっという間にグラビアアイドルの出る場所がなくなっていきました」

グラビアアイドル冬の時代が到来した後も、たしろはコンスタントにイメージDVDをリリース、バラエティーでも存在感を発揮していたが、次第に失速を余儀なくされる。

「デビュー当時から寄り添ってくれたマネージャーさんが担当から離れてしまい、徐々に厳しい状況になっていきました。そもそも俳優になりたくて芸能界に入ったので、上手くシフトチェンジできれば良かったんですけど、ホリプロはバラエティーの部署と役者の部署が、しっかり分かれているんですよね。ずっと私はバラエティーの部署に所属していたので、そのイメージが強すぎたのかもしれません」思うように俳優の仕事が入らない現状を打破しようと、個人的に芝居のレッスンやワークショップに通うようになった。

「ワークショップなどで知り合った監督さんなどからお仕事をいただけるようになって、徐々に俳優の仕事も増えていったんですけど、ふと考えたら、これってマネージャーさんがお仕事を取ってきた訳じゃないなと。その状況に不満を抱くというよりも、実力主義の世界なんだから、それを極めて、自分のやりたいことをやれたらいいなと思うようになったんです。それで30歳になるのを機にホリプロを円満退社して、フリーになり、芸名も田代さやかからたしろさやかにしました」

ホリプロ在籍時に出演した映画で、今の活動に活きている作品がある。

「26歳のときに、鈴木太一監督の『くそガキの告白』(12)という映画にヒロインで出させていただいたんですけど、オファーがあったときは監督名すら聞いたことがありませんでした。監督にとって初の長編映画というのもあって現場での段取りも悪いし、スタッフさんの怒号が飛び交うので居心地も悪い。クライマックスのシーンを撮る最終日も、朝まで台本を書き直すぐらいだったんですけど、完成した映画が素晴らしくて。

思い返してみると、大変な現場ではあったんですけど、みんなに情熱があったからこそ、たくさんの意見を出し合っていたんです。結果的に、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭で四冠を受賞して、韓国でも上映されて舞台挨拶にも行って。東日本大震災から間もない時期だったので、みんなで車に乗って被災地に行って、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の副賞でもらったプロジェクターで『くそガキの告白』を上映しました。そのチームで、プライベートにフットサルを楽しんだりもして。26歳でも、こんな青春があるんだと思い出深かったです」

2023年、鈴木太一監督は12年ぶりに『くそガキの告白』のスタッフと集結し映画を撮影。その映画『みんな笑え』(2024年公開予定)の撮影にはたしろにも声がかかった。

「事務所に所属していた頃は、“ホリプロの田代さやか”だから使ってくれた方も多かったと思います。もちろん肩書きとかネームバリューのおかげで、ありがたい思いをしてきたことも、たくさんあります。でも、たしろさやかとして声をかけていただけるのは、演技面や人間性を買ってくれているのかなと。約10年ぶりに鈴木太一監督の現場に行ったら、『くそガキの告白』でご一緒したキャストやスタッフの方々もいて。人と人との繋がりの大切さを感じました」

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