元宝塚・珠城りょう、退団後初主演舞台に意気込み「皆さんの胸を借りながら…」初共演・渡辺大の印象明かす＜マヌエラ＞

珠城りょう主演「マヌエラ」

第二次世界大戦直前の上海を舞台に、実力と美貌とを武器に生き抜いたダンサー・マヌエラ（永末妙子）の力強い姿を鮮烈に描く本作。主人公のマヌエラを演じるのは、宝塚歌劇団入団からわずか9年という早さでトップスター就任を果たし、2021年8月の退団まで月組を牽引してきた珠城。退団後、初主演舞台となる本作で、激動の人生を生き抜いた実在のダンサーを、また本作が2度目の舞台出演となる渡辺は、上海に赴任した日本海軍士で妙子に惹かれる和田海軍中尉を演じる。

珠城りょう＆渡辺大ら、初日への意気込み明かす

初日を前に、珠城は「自分の意思をはっきり持っていて、自分の思ったことをストレートに伝えることができて、とても芯の強い女性」と自身の役柄を分析。「色濃い人間ドラマになっていて、妙子自身がたくさんの人間と関わって成長していく様をこの舞台を通して伝えたい。また今回はダンスドラマでもあるので、1人のダンサーとしても努めて参ります」と意気込みを明かした。

同じく渡辺は「演出の千葉さんからは軍の象徴なような存在でいて欲しいと言われました。軍の重さや固さを表現しつつも、妙子といる時は素の和田が見えるような緊張と緩和といいますか、緩急をつけながら演じていきたいと思います」とコメント。「僕自身は、2作目の舞台となりますが、またこうして皆様の前に立てることに嬉しさを感じていますし、明日の初日が待ち遠しいです」と笑顔を見せた。

また、パックンは「日本に来て、ど真面目な舞台が初めてなので、また声が掛かるように頑張りたい」と意欲的な様子。千葉は「出演者とスタッフの皆さんがとても良い感じに仕上がっている。大きな空間でのお芝居は初めてですが、小さな空間の劇場とはまた違った雰囲気を楽しみたい。ダンスが本当に素晴らしい」と語った。

珠城りょう、渡辺大の印象語る

退団後初となる主演舞台について珠城は「どうやったらこの作品が面白くなるのか。今の時代のお客さんにわくわくしていただけるようになるかということをみんなで意見を出し合い、作り上げてきた」と稽古を回顧。「初日はやっぱり緊張すると思いますが、みんなで作ってきたという安心感。誰かが隣にいる、人間の体温を感じながらステージに立てるので、皆さんの胸を借りながら主演でも楽しみながら頑張りたい」と力強く話した。

さらに、初共演のとなる渡辺について「物腰が柔らかい方で、稽古場でも隣に座って日常会話やたわいもない話も聞いてくれたお兄さん的な感じで、穏やかに過ごせた」と印象を告白。「2人の雰囲気が役にも乗って、2人だからこそのやり取りになっていると思う」と話した。

また、渡辺は「20年間（舞台に）ご縁がなかったが、一昨年の舞台で楽しさに触れて、最初は一発勝負の怖さや（舞台を）やってこなかった怖さがあったものの、やってみてその怖さも取れてきているので、お客様の前に立つ楽しさも感じている。舞台に対する恐怖感はなくなってきているなと思います」と舞台出演に対する心境を告白した。

珠城りょう、主演作をアピール

最後に、千葉は「このご時世のため、地方公演も含めて全員での完走が1番」と言い「すごく良いカンパニーで、1人でも欠けたら演劇はできないので続けることが第一の目標」とコメント。

珠城は「ここまで無事に稽古を進めて来ることができて、明日初日を迎えられるところまで来ていることを嬉しく思います。素晴らしいキャスト・スタッフで作り上げた舞台なので、1人でも多くのお客様に観ていただきたいですし、劇場に足を運んでくださったお客様には楽しんでいただける作品になっていると思います。心を込めて演じますので、ぜひ楽しみしていてください」と呼びかけた。（modelpress編集部）