小栗旬「クローズZERO」・賀来賢人「今日から俺は!!」・間宮祥太朗「ナンバMG5」…“ヤンキー”で光る俳優の凄みを分析
2022.06.29 21:00
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数々のドラマや映画が生み出される中、ヤンキー・不良を題材としたコンテンツに注目。本記事では、世代問わず鉄板の題材として愛され、少年漫画においても欠かせないテーマであるヤンキー・不良ものの人気の理由を分析するとともに、俳優の小栗旬、賀来賢人、間宮祥太朗、ジャニーズタレントの出演作品をピックアップし、彼らの俳優としての“凄み”を探っていく。
小栗旬「花男」から「クローズZERO」で魅せた“振れ幅”
小栗の代表作の1つと言える映画「クローズZERO」(2007年)は公開直後、その過激なアクションと出演者の迫力で瞬く間に人気が広がり、続編映画「クローズZERO II」(2009年)が公開されたほど。鬼才・三池崇史監督がメガホンを取った本作は、カリスマ的な人気を誇る高橋ヒロシ原作の不良漫画「クローズ」を実写化。最凶最悪の不良の集まりである鈴蘭高校にて、前人未踏の鈴蘭制覇を目指して動きだす主人公・滝谷源治を小栗が演じた。
本作は、小栗の名が日本中に知れ渡ったきっかけと言われている「花より男子2 (リターンズ)」(2007年/TBS系)が放送された直後の作品。「花より男子」でクールな王子様キャラを演じただけに、世間を驚かせた。
加えて連続ドラマのレギュラー初出演となった「GTO」(1998年/フジテレビ系)では、いじめられっ子の吉川のぼる役として出演。弱者として描かれていた吉川から「クローズZERO」で見せた強者を目指す滝谷への変貌ぶりも話題に。
ブレイクするまでの下積みが長く、数々のドラマや映画、舞台に出演するも、2番手や3番手を演じることが多かった小栗。しかし、長年コツコツと積み重ねてきた経験によって役の振り幅で強烈な印象を残していく。そして誰よりも主役を間近で見て支えてきたからこそ、主演としての力の出し方や振る舞いを培い、小栗ならではの魅せ方で観る人を圧倒させたのだろう。
賀来賢人「今日から俺は!!」で“コミカル演技”炸裂
「今日から俺は!!」(2018年/日本テレビ系)で主演に抜擢された賀来。累計4000万部を超える西森博之氏のヤンキーギャグ漫画をヒットメーカー・福田雄一監督が実写化し、自由奔放で悪知恵は天下一品、“やられたらどんな手を使ってもやり返す”という規格外のヒーロー・三橋貴志を演じた。金髪パーマのビジュアルはもちろん、変顔も厭わない多彩な表情で視聴者を釘付けに。また、最強のツッパリコンビとして大暴れするトンガリ頭・伊藤真司(伊藤健太郎)と抜群の相性を見せ、予想外の行動を繰り広げたコミカルなシーンで作品を盛り上げた。
「Nのために」(2014年/TBS系)、「愛してたって、秘密はある。」(2017年/日本テレビ系)などシリアスな作品に出演することが多かった賀来は、平川哲弘氏の人気マンガ「クローバー」を原作とした「クローバー」(2012年/テレビ東京系)で初主演に。
コーンロウヘアにイメージチェンジし、ケンカの強いヤンキー・美咲隼斗を熱演した6年後、「今日から俺は」で再びヤンキー役として、そしてプライム帯ドラマ初主演として戻ってきたのだ。
多様な現場で培ってきた表現力、そして賀来自身が笑いに貪欲であるからこそ、三橋という個性の強いキャラクターが際立ったとともに、時にはホロリと泣ける繊細なシーンもギャップの反動力で視聴者の心を動かしたのだろう。
近年では「半沢直樹」(2020年/TBS系)、「TOKYO MER~走る緊急救命室~(2021年/TBS系)、「マイファミリー」(2022年/TBS系)など専門用語の多い難しい役も見事にこなした賀来。元々バイプレーヤーとして評価が高かったが「今日から俺は」の三橋をきっかけに、人気に火が付き、主演以外でも存在感を発揮している。
“二面性”で間宮祥太朗の演技力が光った「ナンバMG5」
22日に最終回を迎え完結した「ナンバMG5」(2022年/フジテレビ系)で、ヤンキーと黒髪高校生の二面性を演じ分けたのが間宮。同作は、不良漫画の天才・小沢としおの「ナンバMG5」&「ナンバデッドエンド」(秋田書店)を映像化。筋金入りのヤンキー一家「難破家」の次男・剛(間宮)が、実は「普通の高校生になりたい」と、家族に内緒で健全な高校に入学するという高校“逆”デビュー物語だ。
金髪オールバック×特攻服というド派手ビジュアルと学ランの襟を一番上まで閉めた黒髪真面目高校生というビジュアルの変貌はもちろんのこと、激しいアクションシーンからコミカルなシーン、友情・恋・家族、それぞれで展開される微かな心の動きや多彩な振れ幅を演じられたのは間宮だからこそ。
間宮と言えば俳優デビューを果たした「スクラップ・ティーチャー~教師再生」(2008年)をはじめ、「弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」(2014年/日本テレビ系)「学校のカイダン」(2015年/日本テレビ系)「僕たちがやりました」(2017年/関西テレビ・フジテレビ系)など数々の学園ドラマに出演し、知名度がアップ。
また、「水球ヤンキース」(2014年/フジテレビ系)、「ニーチェ先生」(2016年/読売テレビ系)、「お前はまだグンマを知らない」(2017年/日本テレビ系)、映画「帝一の國」(2017年)では一癖も二癖もある役柄で個性派俳優として名を馳せた。
一方、最近では「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」(2020年/TBS系)、「ファイトソング」(2022年/TBS系)で王道恋愛作品にも出演し、演技の幅を広げている。これにより「普通になりたい」と願うピュアな高校生が自然と馴染み、エッジの効いたバリバリのヤンキーキャラがより光ったのだと考える。
「ごくせん」松本潤・亀梨和也・高木雄也が見せた“等身大”
森本梢子氏の人気マンガ「ごくせん」をドラマ化した仲間由紀恵主演の「ごくせん」(日本テレビ系)シリーズは、言わずと知れたヒット作。第1シリーズ(2002年)は嵐の松本潤、第2シリーズ(2005年)はKAT-TUNの亀梨和也、そして第3シリーズ(2008年)はHey! Say! JUMPの高木雄也(※「高」は正式には「はしごだか」)が任侠集団・大江戸一家で育った熱血高校教師・“ヤンクミ”こと山口久美子(仲間)の受け持つ3年D組のリーダー格の生徒を演じるなど、不良役にはジャニーズタレントもずらり。
当時10代だった彼らは、役年齢と近いこともあり、等身大の演技とただただ真っ直ぐでピュアな演技で視聴者の心を鷲掴みに。またビジュアルを生かした“美しすぎる不良高校生”も見どころの1つだ。
他にも「GTO」(1998年・2012年・2014年)、「ヤンキー君とメガネちゃん」(TBS/2010年)、「水球ヤンキース」(2014年/フジテレビ系)、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(日本テレビ/2021年)などヤンキー・不良を題材とした作品は多数ある。
前述した作品の多くは、原作の少年マンガから映像化したパターンであり、昔からヤンキー・不良を題材としたマンガの人気の強さを象徴しているとも言える。そして、実写化してもなお、人気コンテンツとなるのは、ヤンキー・不良をただの“悪”として描くのではなく、登場人物の抱える問題や心情が丁寧に映し出されているからこそ。そして情に熱い素顔や最後まで諦めずに何事にも挑む姿は、生きる上で大切なことを訴えかけるとともに視聴者の涙腺を緩める。
また、ふと見せるおバカな一面や恋愛要素を含めたシーンもヤンキー・不良をお茶目でリアルな人物として具現化する俳優の技量ならでは。こうした物語の構成やキャスト陣の演技力の上で成り立つヤンキー・不良作品は、いつの時代も色褪せないだろう。(modelpress編集部)
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