【ジョージ・フロイド暴行死事件】テイラー、ガガらスター達も続々抗議　トランプ大統領ツイートで波紋拡大

ジョージ・フロイド死亡事件受けアメリカ全土で問題が激化

ミネアポリスの警官デレク・ショーヴァン容疑者が、「I can't breathe（息ができない）」と繰り返し訴えるフロイドさんの首を押さえ死亡させた動画がSNSで拡散され、大きな問題となった同事件。

白人警官による黒人への過度な暴力行為が後を絶たないアメリカでは、今回の事件を受け、これまでの怒りも重なった市民によりデモと暴動が激化している。

ミネアポリスでは市内全域で破壊活動が行われ、マーケット等で略奪も起き、市民のプロテストと警察が対立する構図に。市民の略奪行為に関しては、必要なものが行き渡らない人々への再分配だという声もあるが、ドナルド・トランプ大統領は現地時間29日、「略奪が始まれば、銃撃も始まる」と、暴徒化する市民に対して銃撃も辞さない旨のツイート。

さらに、同ツイートでは「THUGS（悪党たち）はジョージ・フロイドの名誉を傷つけている」と、「THUG」という人種差別にあたるような用語を使用した。


ツイッター社は、このトランプ大統領ツイートに対し「暴力の賛美についてルールに違反している」として警告を表示。トランプ大統領はその後同社の対応を非難している。

この大統領に関する一件もあり、アメリカでは更に騒動が拡大。ミネアポリスだけでなくニューヨークなどでもデモは激化しており、長期化も予想されている。

ビリー・アイリッシュ

フロイドさんが亡くなった25日以降、アメリカでは若いスターたちも次々に発言。「#BlackLivesMatter（黒人の命も大切）」「#justiceforGeorgeFloyd（ジョージ・フロイドのため正義を）」などのハッシュタグとともに思いを投稿している。


18歳のビリー・アイリッシュも事件が起きるとInstagramにて「最低な事件のせいで吐き気がする」と訴え、その後もストーリーズにてアメリカの現状を批判する内容の投稿を多数ポスト。ファンに対しても「できることをして」と声を上げるよう呼びかけている。

またトランプ大統領のツイート後には、「正気で言ってんの？？」とFワードを用い罵倒した。

アリアナ・グランデ

アリアナ・グランデもInstagramにて「正義とは特定の警官を逮捕することだけではなく、こんな事件を可能にする制度を壊すこと」と訴え。

また人種差別や無意味な殺人行為撲滅のための署名や寄付を呼びかけている。

ジャスティン・ビーバー

ジャスティン・ビーバーもInstagramにて「こんなことは終わらせなければいけない」「彼が亡くなったことに本当に憤りを覚えるし、悲しい。レイシズムは悪で、僕達は声を上げなければいけない。みんな、お願いだよ」と呼びかけた。

テイラー・スウィフト

テイラー・スウィフトに至っては、トランプ大統領のツイートを受け、「大統領に就任してからずっと白人史上主義と人種差別主義の炎を煽ったくせに、武力で脅してずうずうしく道徳的に優れてると装う神経なの？ 『略奪が始まれば、銃撃も始まる』？ 11月の選挙では当選させないわ」とTwitterを更新し徹底的に批判。

ビヨンセ

ビヨンセはInstagramにてメッセージ動画を公開し「私達はジョージ・フロイドに正義を与える必要があるわ」と訴え。

「有色の人だけへの話しではなく、白人、黒人、褐色、あるいはその中間にいる人間なら、今アメリカで起きている人種差別を絶望的に感じるはず」「これ以上の無意味な殺人、有色人種への人権侵害はあってはならない。もう目をそらすことはできない」とし、請願書に署名するよう呼びかけた。

リアーナ

リアーナもInstagramにて「この数日、私が感じた精神的ダメージや怒り、悲しみの大きさは控えめに言っても圧倒的だったわ。殺害され、リンチされる様子を連日目にして、心の中の重いところに押し込まれるようだった！」と訴え。

「意図的な殺人が“薬物”や“逮捕への抵抗”にふさわしい結果だというなら、何が殺人者にふさわしい結果だというの？」とメッセージを残した。

レディー・ガガ

5月29日に待望の新アルバム『Chromatica』をリリースし、本来ならプロモーションに専念したいはずのレディー・ガガも「ジョージ・フロイドと彼の家族、そしてミネアポリスの人々のため、私の心は傷ついています。殺人は殺人であり、警官も市民です。みな同じルールを適用する必要があります」「市長とDA（アメリカの地方検察機関）がステップアップしなければ、この国全体としての悪例となります。この腐った許されざる行為についてこの国が話し合ってきたのは、今回が初めてではないと誰もが知っているはず」と訴えた。

さらに、トランプ大統領のツイートを受け、ファンと共に企画していた新アルバムの視聴パーティーを延期に。「この時間を使って選挙登録し、投票して声を上げて」と伝えた。

オバマ元大統領も声明

そのほかマドンナ、カーディ・B、ハリー・スタイルズやジジ、ベラ・ハディッド姉妹、デミ・ロヴァート、ホールジーなど、数多くのスターがこの問題に声を上げている。


さらにバラク・オバマ前大統領もフロイドさんの死に対する声明文を発表。「偏見や不平等な扱いが我々の制度や我々の心に影響を与えない“ニューノーマル（新たな日常）”を共に作り上げていくことは、人種や地位に関わらず、仕事にプライドを持って行っている警察官も含め、我々全てにかかっている」としている。


なお米報道による6月3日、ショーヴァン容疑者は第2級殺人罪で追訴。現場にいた元警察官3人も、第2級殺人ほう助罪および第2級故殺ほう助罪で起訴された。（modelpress編集部）