広瀬すず、“史上初”の受賞「ここにいるのが怖い」<紀伊国屋演劇賞>
2020.01.28 18:29
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女優の広瀬すずが、優れた舞台公演に贈られる「第54回 紀伊国屋演劇賞」の個人賞を受賞。28日、都内で行われた贈呈式に出席した。
広瀬すず、史上初の快挙
昨年10月~12月にかけて上演された野田秀樹氏の舞台「Q:A Night At The Kabuki」での演技が評価されての受賞。広瀬は同作品が舞台初挑戦となったが、初舞台での同賞受賞は史上初となる。同作はウィリアム・シェイクスピアの名作『ロミオとジュリエット』がベース。「もし、悲恋のロミオとジュリエットが生きのびていたら?」という設定で、2人のロミオと2人のジュリエットによる物語を描いた。広瀬はジュリエットの1人を演じ、松たか子、上川隆也、志尊淳らと共演した。
表彰状と賞金50万円を受け取った広瀬は、「ここにいるのがすごく怖い」と素直に告白。「私は舞台をやらないだろうなって思っていた。いままで『舞台は?』と聞かれても『いや…』って答えていた」といい、舞台のワークショップに通うも「いままで考えたことのない表現を考えて、最初で最後の舞台だって考えることはしょっちゅうありました」と振り返った。
いざ初舞台の幕があがると「色んな方が観に来てくれて『今日よかったよ』と言われてもそれに気付けなかったり、何度やっても分からないこともあった」と映像とは違う演技を発見。「それが時間が経つにつれて追いかけたくなって、知りたくなった。悔しいなって。演劇の世界には、浅はかな場にいるので、少しでもここにいる皆さんの背中に少しでも追いつけるように努力したい」と舞台作品への意気込みを語った。
審査員を代表し、大笹吉雄委員は「初舞台で受賞したのは広瀬さんが初めて。これは画期的なこと。(審査員の)皆さんが『いいね』と言ったので受賞が決まりました」と満場一致たったことを報告。広瀬の演技については「非常に涼しい演技をみせてくれて印象が強かった」と評し、「これからも活躍なさると思いますが、その1つに舞台を含んでいただきたい。いずれ、ここ場所(紀伊国屋ホール)で演技を見せていただきたいと希望する」と期待を込めた。
そのほか、個人賞は村井國夫、土居裕子、松本祐子、亀田佳明も受賞。団体賞は「劇団桟敷童子」に贈られた。「紀伊国屋演劇賞」は毎年1月~12月に東京近郊で上演された現代演劇公演を対象に審査し、優れた作品を上演した団体・演じた役者を表彰するもの。1966年に設立された。(modelpress編集部)
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