「わろてんか」ヒロイン・葵わかな、“おてんば娘”から“お母ちゃん”に…朝ドラで見せた成長
2018.03.31 08:30
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女優の葵わかながヒロインを務めたNHK連続テレビ小説『わろてんか』(NHK総合/月曜~土曜あさ8時)が31日、最終話を迎えた。現在19歳の彼女は、同作で10代~50代と幅広い年齢を演じた。ここでは、“てん”として生きた葵が見せた約半年間の成長を振り返る。
朝ドラ「わろてんか」
“笑い”をテーマにした本作の舞台は、明治の後半から昭和初期の大阪。いつも周りに“笑い”をふりまくヒロイン・てんが小さな寄席経営を始め、ついには日本で初めて“笑い”をビジネスにした女性と言われるまでに成長していくさまを描いた。葵わかな、笑い上戸・てん役で笑顔振りまく
3度目の朝ドラオーディションにして、2378人の中からヒロインの座を掴んだ葵。年齢の割に大人びた容姿だが、最終面接では“鉄板ネタ”だというNHK Eテレのキャラクター・ニャンちゅうのモノマネで勝負し、カメラテストでもキュートなアドリブを披露するなど、ユーモアのセンスと度胸の持ち主でもある。
そんな魅力は作品にもしっかりと反映されており、劇中では京都の老舗薬種問屋「藤岡家」の長女・てん役を好演。てんは、由緒ある家庭に生まれながらも、いつも周りを朗らかにしながら自分もよく笑う、いわゆる笑い上戸(=ゲラ)のおてんば娘。天真爛漫な笑顔を振りまき、実年齢とも近い10代の愛らしい姿を見せていた。
葵わかな、10代から50代へ…“てん”の人生を生きる
てんは、笑いをきっかけに俳優・松坂桃李演じる藤吉と出会い、10代で結婚。北村笑店・風鳥亭を開業させた。そして葵の実年齢を超えた20代のてんは、年上の俳優・成田凌がのちに演じる隼也を出産。その後藤吉が脳卒中で亡くなるも、小さな寄席から始まった北村笑店は、周囲の協力のおかげもあって大阪一の笑いの殿堂に。この頃てんは30代になっており、北村笑店の女社長となる。藤吉の思いを継いで商売に奮闘するてんは、40代、50代と歳を重ねる度に社長としての存在を発揮していった。
『わろてんか』撮了後に行ったモデルプレスのインタビューで、葵は「着物だったので、色味を落としたりだとか髪型を変えたりとか、衣装さんやメイクさんが外側から変えようとしてくれたことに助けられてました」と歳を重ねる役への工夫を明かしていたが、目に見えた変化は外見だけではない。
初めは箱入り娘だったてん。最愛の夫を亡くし、北村笑店の“お母ちゃん”となった瞬間から、幾度の困難を乗り越える度に、覚悟や歩んできた人生を表すような声色や顔つきになっていた。
ヒロイン抜てき時に行ったモデルプレスのインタビューにて「経験のないことを想像で補うのはすごく難しいなと思います」と主人公の一生を描くことへの難しさを話していたように、ドラマではまさにてんとともに経験して成長した葵の姿を映し出していた。
てんとともに成長した葵わかなの次なる進化
また、劇中で描かれたのは明治後期から昭和初期。半世紀近くに渡って描かれ、関東大震災、第二次世界大戦による東京・大阪大空襲など、笑いだけではなく、歴史に基づいたシリアスなシーンも多くあった。そんな対極な感情を上手く表現出来たのは、葵の力量と言えるだろう。すべてが経験したことのない初めてのこと、共演者のほとんどは年上という環境の中でも、約半年間の撮影で劇中同様に座長としての風格が根付いたことがうかがえる。
『わろてんか』放送前のヒロイン発表時の会見では、「毎日観てくださる皆さんに笑顔を届けられるよう、精一杯つとめさせていただくので、温かく見守ってください」と意気込みを見せていた。言葉通り、毎日お茶の間に笑顔を届け、ヒロインの人生を全うしたことは大きな財産となったことだろう。国民的女優として大きな一歩を踏み出したいま、これからも葵がどんな進化を遂げていくのか楽しみでならない。(modelpress編集部)
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