

横浜流星、大河『べらぼう』で見えた国民的俳優の座、「横浜流星を消す」驚異の役作り
放送中のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』が、午後8時台に「吉原遊郭の話」といった不利な条件がありながら高評価を得ている。豪華キャスト陣も好評の要因となっているが、そのなかでも毎回の熱演で作品を引っ張っているのが主人公の「蔦重」こと蔦屋重三郎を演じる横浜流星だ。
以前から役に向き合うストイックな姿勢に定評があったが、今作でもチーフプロデューサーが「本当に蔦重」そのものだと絶賛するほどの徹底した役作りで物語のリアリティを高めている。これほどの芝居への強い情熱と圧倒的なビジュアルを兼ね備えた役者はそうおらず、本作が大成功となれば、老若男女から支持される国民的俳優への道が拓けてきそうだ。
『べらぼう』は江戸時代中期を舞台に、花街・吉原の貸本屋から身を興し、書籍の編集・出版などを手がけてヒット作を連発した「蔦重」こと蔦屋重三郎を主人公にした作品。蔦重は東洲斎写楽や喜多川歌麿ら天才たちを発掘し、浮世絵文化を世に広めたことから「江戸のメディア王」とも称されているが、歴史の教科書で習うような人物ではない。
大河ドラマにおける主人公の知名度という点では、昨年の『光る君へ』の紫式部、一昨年の『どうする家康』の徳川家康などと比べるとかなり低い。また、本作は吉原の遊郭が物語の主な舞台となっており、この題材に本気で取り組むならばどうしても性的な表現は避けられないところだ。そうなると、「家族団らんで観る」という大河ドラマの伝統的な視聴スタイルには向かない。
5月11日の放送では、冒頭に「番組の一部に性の表現があります」というテロップが流れる配慮があったが、このような題材にそこまでして向き合うのは、大河ドラマとしてはかなり挑戦的だ。
主人公の知名度の低さや性表現のことを踏まえると、視聴者離れが起きかねないが、本作は近年の大河ドラマの中でも屈指の高評価を得ている。性的表現にも果敢に取り組んで当時の「女郎たちの地獄」を描く真摯な作品作りの姿勢、実力派のキャスト陣の熱演などが好評の要因だが、最大の立役者はなんといっても主演の横浜だろう。
実際、ネット上の視聴者からは「横浜流星さんのエネルギッシュな演技が最高」「横浜流星さん、小芝風花さんとの演技も染谷将太さんとの演技も素晴らしくて涙した」「演技力の高さがイケメン俳優の枠を超えてる」「情熱的な演技が回を追う後にうまくなってる気がして、息の長い役者さんになりそう」などと称賛の声が続出している。
なぜそれほど視聴者の心を動かす演技ができるのか。その理由として、彼の役作りの徹底ぶりは外せない要素だ。2023年の主演映画『春に散る』では、プロボクサーを演じるために本当に日本ボクシングコミッション(JBC)のプロテストに挑戦して合格。2022年のTBS系日曜劇場『DCU』では、水中の捜査に特化した海上保安庁のダイバー捜査官を演じるため、スキューバダイビングのライセンスを取得した。今年4月公開の映画『片思い世界』では、劇中でピアノ演奏を披露する場面があったが、横浜はピアノ未経験の状態から9カ月にわたる練習を経て、吹き替えなしでピアノを弾き切っている。
徹底した役作りは新人時代からこだわっており、2014年に出演したスーパー戦隊シリーズ『烈車戦隊トッキュウジャー』では、演じる戦隊メンバーがけん玉が得意であることから、暇があればけん玉の練習をして撮影に臨んだというエピソードが伝わっている。
さらに、横浜の大河ドラマでの演技が好評となっているもう一つの要因が「横浜流星のオーラを消してしまう」という点だ。つまり、演技中は人気タレントである自分の存在を消し、役に完全になりきってしまうのだ。
『べらぼう』のチーフ演出を務める大原拓氏は、横浜の役作りのスゴさについて、4月27日付の「シネマトゥデイ」のインタビュー記事でこのように証言している。
「役を生きるという言葉がありますが、そういうレベルではなく、本当に蔦重なんです。言い方を変えると、横浜流星を全く出さない。役者さんによっては、どうしても『この人のお芝居だよな』と感じることがあります。それが俳優さんとしての一つの個性にもなるので決して悪いことではないのですが、横浜流星という俳優は白いキャンバスなんです。相手をどんな色にも変えられるし、自分もどんな色にでもなれる。これは大きな魅力です」
俳優によっては「何をやっても同じ人物にしか見えない」というタイプがおり、それも一つの個性や才能ではあるのだが、作品全体の調和という観点だとマイナスになることがある。
横浜は「国宝級イケメン」と称される端正なルックスと、空手の国際大会で優勝したこともあるたくましい肉体を持ちながら、自分の個性を出すよりも作品を重視する。それが蔦重というキャラクターに魂を吹き込み、観る者を引き込むリアリティを生み出しているのである。
2022年に竹内涼真とW主演した映画『アキラとあきら』のイベントで「情熱を注いでいること」を問われた時、横浜は「芝居」と返答。「皆さんそうだと思うんですけど、情熱を注ぐものが僕は他になくて」「これしかないので、これがなくなったら自分じゃない。まだまだっていうのが分かっているからこそ、もっともっと情熱を注ぎたい」と語り、芝居が自分のすべてであるという真剣な思いを口にしていた。
クールに見えて実は熱い情熱を秘め、ストイックに芝居を極めようと邁進している横浜。これまでの努力と経験の集大成ともいえる『べらぼう』で彼はどんな演技を見せていくのか、今後も楽しみにしたい。
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