緑黄色社会が全国ライブハウスツアーを完走「楽しくてたまらなかった」
緑黄色社会が11月23日、全国ライブハウスツアー「緑黄色社会 Live House Tour “Laugh”」のファイナル公演を東京・Zepp Hanedaで開催。ライブバンドとしての魅力をダイレクトに見せ、ファンを熱狂させた。
スタートから一体感を生み出す
「ライブハウスの距離感で、“Laugh”を“ラフ”に感じてもらいたい」というテーマの下、9都市12公演が行われた今回のツアー。
ジャジーな雰囲気のSEが流れる中、会場の照明が少しずつ落とされ、ファイナル公演はスタート。穴見真吾(Ba)が登場し、サポートドラムの比田井修と共に即興でグルーヴィーなリズムを奏でる。さらに、peppe(Key)、小林壱誓(G)がステージに上がり、ピアノ、ギターの音を加えると、最後に長屋晴子(V、G)が真ん中に立ち、ダイナミックな歌声を響かせるとフロアから大きな歓声が沸き上がる。
長屋が「ようこそLive House Tour “Laugh”へ!」と声を上げ、華やかなポップチューン「Tap Tap Dance」へ。さらに、「ツアーファイナル、楽しんでいこうね!」という長屋の言葉から始まった「sabotage」では小林、穴見がお立ち台に立って演奏。観客はハンドクラップで応え、冒頭からライブハウスならではの熱い一体感が生まれた。
多彩な音楽性を見せつける
「ライブハウスだからこそ、みんなの顔がしっかり見える、いろんな音が聞こえてくるような、そんな距離感。ここならではのライブを楽しんでもらえたらなと思います。タイトルは“Laugh”。笑顔の“Laugh”はもちろん、肩の力を抜いた、気楽な“ラフ”。そのどちらも体感してもらいたいです。みんなで今日だけのスペシャルなファイナルを作り上げていきたいと思います。好きに楽しんでいってね!」と思いを明かす長屋。
そこから、緑黄色社会の多彩な音楽性を体感できるシーンが続く。長屋がシンセを演奏した「ピンクブルー」はインディーポップ感とダンサブルなサウンドが融合したアッパーチューン。さらにネガティブな思いを打ち破ろうとする姿を描いた「Shout Baby」、穴見のスラップベースから始まり、小林のギターソロが炸裂した「ずっとずっとずっと」とエモーショナルな楽曲を披露し、フロアの高揚感をさらに上げていく。
peppeのクラシカルなピアノ演奏に導かれた「LITMUS」の後は、ダンサブルなグルーヴが渦巻く「キャラクター」。〈ケセラセラ〉で観客の大合唱が起こるが、ここで長屋が「声量は2倍、リズムをしっかり合わせて、ピッチも正確に。いける?」と要求するなどフレンドリーなやり取りを見せて2度目のシンガロングへ。
〈諦めたい夢なんかなくて/意気込んだのはブレス〉というラインを力強く歌い上げた「ブレス」の後のMCのテーマは“近況報告”。「ツアー中に新しいベース(MUSICMANのStingray)を買いました」(穴見)、「香取慎吾さんに楽曲提供しました!」(peppe)、「これまでリリースした曲を数えたら86曲でした。どこで100曲を迎えるのか気になる」(小林)、「どうしても言いたいことがあって。明日、修さんの誕生日!」(長屋)とラフなトークを繰り広げ、リラックスしたムードが広がった。
長屋晴子がファンへ言葉を送る
「まだまだピッカピカの笑顔を見せてくれますか?もっと“Laugh”でこの会場を照らしていこう!」という長屋のシャウトから始まった「始まりの歌」で再び大合唱が沸き起こり、ライブは後半へ突入。
流麗なピアノとドラマティックな歌声が共鳴する「これからのこと、それからのこと」、爽やかさ、切なさ、懐かしさ、愛らしさが溶け合うポップチューン「サマータイムシンデレラ」に続いて「Mela!」へ。ハンドマイクの長屋はステージの端から端まで動き、観客と目を合わせながらパフォーマンス。穴見、peppe、小林のソロ演奏を取り入れたアレンジ、ミラーボールのきらびやかな光を生かした演出で、ライブハウスならではの興奮と楽しさを体現していく。
さらに、映画「六人の嘘つきな大学生」(公開中)の主題歌に起用されている新曲「馬鹿の一つ覚え」を披露。壮大なメロディーと〈さよならだって繰り返す/変わりゆく僕らが美しいのです〉という歌詞が1つになった「僕らはいきものだから」で豊かな感動を生み出した。
ここで長屋が、今回のライブハウスツアーの中で、シンプルだからこそ見えてくる、気付けることがたくさんあったこと。自分たちのライブには、みんなのピュアでキラキラの笑顔が集まってるんだなって、改めて思っていたことを観客に語り掛けていく。
「みんなが笑顔でいてくれるから、私たちもいい環境で、いい雰囲気でライブができたなって。みんなの笑顔に支えられてるんだなって心から思います。このツアー、すごく大好きで、楽しくてたまらなかったなって。みんなが伝えてくれた笑顔を抱えて、まだまだ大きなところへ連れていって、見たことがない景色を見せてあげたいなって思います。一緒に大きくなっていこうね」という言葉に導かれたのは「恥ずかしいか青春は」。
全力で生きることの素晴らしさ、いとおしさ。強い感情が込められた演奏と歌は間違いなく、観客1人1人の記憶に刻まれただろう。演奏が終わった後、横一列に並んだメンバー4人が丁寧にあいさつし、ライブ本編を締めくくった。
パーティー状態となったアンコール
アンコールでは、ギターを持った“真吾先生”が登場。oasis風(?)のコード進行に乗せてグッズを紹介し、会場はほっこりした雰囲気に包まれる。
そして長屋、小林、peppeもステージに現れ、長屋が「まだまだ笑顔でいけますか、東京!」とあおる。「Party!!」でフロアはパーティー状態となり、「花になって」で全国ライブハウスツアー「緑黄色社会 Live House Tour “Laugh”」はエンディングを迎えた。
なお、この日のライブでニューアルバム『Channel U』を2025年2月19日(水)にリリースすることが発表された。
全国ライブハウスツアー「緑黄色社会 Live House Tour “Laugh”」ファイナル公演
◇11月23日(土) ◇東京・Zepp Haneda
<セットリスト>
M01.Tap Tap Dance
M02.sabotage
M03.ピンクブルー
M04.Shout Baby
M05.ずっとずっとずっと
M06.LITMUS
M07.キャラクター
M08.ブレス
M09.始まりの歌
M10.これからのこと、それからのこと
M11.サマータイムシンデレラ
M12.Mela!
M13.馬鹿の一つ覚え
M14.僕らはいきものだから
M15.恥ずかしいか青春は
EN1.Party!!
EN2.花になって
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