「魔法の絨毯」で話題に!新曲「Answer」が配信中の川崎鷹也インタビュー!「聴いてくれる人に寄り添えるような曲を、これからも書いていきたい」
僕自身はあまり変わっていなくて、書こうとしている曲や、周りに対して思っていることはそのまま
“2021年注目No. 1アーティスト”として、シンガーソングライター・川崎鷹也の歌を音楽番組などで耳にした人も多いだろう。2018年にリリースされたアルバムに収録された楽曲「魔法の絨毯」が、TikTokの一般ユーザーの動画投稿に使用された動画がバズったことがきっかけで、現在では音楽配信チャートの上位を独占している。そんな川崎に、これまでのこと 、そしてこれからについて話を聞いた。
――――『魔法の絨毯』がヒットし、取り巻く環境もガラリと変わったと思いますが、ご自身ではいかがですか?
「音楽番組に出演したらいろんな人から連絡がきたし、親戚も増えましたね(笑)。街を歩くと声を掛けられたり、カラオケに行くと店内で流れていたり、履歴に載っていたり。原宿の竹下通りを歩いていたら『魔法の絨毯』が流れてきて、うれしかったんですけど、めちゃくちゃ恥ずかしくてその場から立ち去りたくなりました(笑)。でも、僕自身はあまり変わっていなくて、書こうとしている曲や、周りに対して思っていることはそのまま。街が変わった、という方がしっくりきます」
――――SNSがきっかけでブレイクすると、再生回数などの数字をピックアップされることも多いと思いますが…。
「いい意味でも悪い意味でもSNSの反応や数字は気にしないです。ライブが全てだと思っているし、それこそ今まで8年間ステージに立ってきているので、数字を取り上げられることに怖さは感じてないんですよね。僕にとってはSNSは後付けで、会場に来てくれたお客さんに何を届けるかしか考えていないんです。それこそ、昔はお客さんが3、4人で共演者の方が多いなんてことがたくさんあって。3/28に品川シティーホールで行ったライブはコロナ感染対策で300人のキャパでしたが、待ち侘びていた状況でした。お客さんが3人だとしても、大きな会場やたくさんのお客さんが聴いてくれることを想像しながら、これまでライブをしてきましたから。やっとこういうところで歌えるようになったっていう気持ちが強いです」
――――配信中の新曲「Answer」は、したら領さんの『眠れないオオカミ』とのコラボ楽曲です。
「一緒に作るっていう作業は結構好きなんです。違うジャンルであっても、同じ方向を向けるから。したらさんとコラボさせていただけるということで、漫画を読んだら単純に面白かったし、したらさんの想いと僕の世界観のちょうどいい部分を探す作業がすごく楽しくて。漫画を何回も読んで、『このセリフいいな』とか『このシーンいいな』ってインスピレーションを受けて楽曲に起こしました」
『頑張ってるのにどうしたらいいねん!』という気持ちを落とし込みたかったんですよね
――――自身のことを歌った楽曲とはまた違った作り方でしたか?
「僕の歌う曲って、基本的には僕の経験と感じたことや思ったことを歌詞にしているんです。今回は、漫画の世界に入ったつもりで、僕が主人公だったら何を言って何を思うかを言葉にしていきました。完全に漫画と楽曲がリンクしなくてもいいなと感じていたら、したらさんも同じことを思っていただいていたみたいで。なので、したらさんの想いも汲み取った上で、ふたりが伝えたいメッセージのちょうど良い部分を探して言葉にしていきました。漫画も音楽も読んでいる人や聴いている人の受け取り方次第なので、そこに正解を求める必要もないなと思うんですよね」
――――楽曲としては全体的に前向きですが、最後の一音でガラッと印象が変わると感じました。
「全体像としては、拳を握りしめて踏ん張って、苦しみながらも進んでいくっていう楽曲イメージではあるんですが、頑張れば報われるだけじゃないことってあるじゃないですか。漫画を読み終わったときに、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか明確な答えがないなと思ったんです。モヤモヤを残して曖昧にしたかったので、トニックコードのドで終わるところを、ラにして暗い終わり方にしています。頑張れと言ったり、ポジティブ にもできたと思うんですが、報われない瞬間もあるよなっていうむず痒さを残したかった。それこそ、昔の僕の『頑張ってるのにどうしたらいいねん!』という気持ちを落とし込みたかったんですよね」
――――高校の文化祭のステージで歌ったことがきっかけで、専門学校へ行ったそうですが、当時はギターも弾けず、作詞作曲もしたことがなかったんですよね?
「高校時代から、ただ漠然とビックになりたいと思っていて。日本中の人が川崎鷹也と言う名前を知っている世界にしたいという夢がありました。思春期の激ヤバ少年ですよね(笑)。当時は、正直手段は何でもよくて、カリスマ美容師でも若手のやり手社長でも良かったんです。当時野球部で甲子園を目指していたのですが、チビで力もなかったので、プロ野球は通用しないなって気づいたんですよね。だから、僕にとっての好きなことは野球だったんですが、それでビックになることは無理だなと。それで、他に好きなことって何だろうと考えたら、当時歌うことが好きでよくカラオケにも行っていたので、歌で有名になれたら楽しいなと。でも、学祭が終わってから歌を磨いたりギターを買うわけでもなく、ただ歌手になってビッグになるという夢を友達と語っていただけでしたけどね(笑)」
辞めるという選択というより、辞められなかったんです
――――本格的に音楽に取り組んだのはいつごろなのでしょうか?
「専門学校で作詞・作曲の授業があったんです。楽器がないと曲が作れないなと思って、初めてギターを買いました。 それこそ周りは昔から楽器をやっていてバンドを組んでいたり、すでにオリジナル曲を持ってますって人ばかり。そのときに、この世界で生きていくのは無理かもしれない、と思いましたね。初めてライブをしたんですが、僕はカバー曲だったのに、対バンのコたちが同じ18歳で5曲ともオリジナル曲でめちゃくちゃうまかったのを覚えています。同じ年でこんなコたちがいるんだっていうのがすごく悔しくて。周りが普通に楽器を弾いてオリジナル曲を歌ってる中で、自分はギターの入門書を買って、Fコードが押さえられなくて苦戦しているわけですから(笑)。そこからプライドも何もかも捨てて練習に励む2年間が始まりました。天才じゃないんですよ。だからやるしかなくて。音楽スタジオのアルバイトは暇だったので、ずっとギターを弾いて、夜11時に閉店したら朝までスタジオを勝手に使って練習して、朝はそのまま学校に行くっていう生活をずっとしていました」
――――学校卒業後、努力が報われない日々が続いたそうですが、その間も音楽を諦めなった理由やモチベーションはどのようなものだったのでしょうか?
「表現する場所がライブしかないので、お客さんが1人、2人、3人と来てくれて、一緒に口ずさんだり泣いたりしてくれる瞬間をステージから見たときには、続けて良かったと思っていました。でもライブとライブの間は地獄のような日々を送っていましたよ。何で僕はいろんな人に聴いてもらえないんだろうとか、見つけてもらえないんだろう、何で音楽番組に出られないんだろうとか、出てる人と何が違うんだろうとか、とにかくやさぐれてましたね(笑)。
何度もやめようと思ったし、地元の栃木に帰ろうと思いました。でも、栃木から東京に出てくるって、今でこそ新幹線で1時間半ですけど、当時の僕にとっては相当覚悟のいることだったんですよ。親に勇気を出して伝えて、周りの友達にも行って東京に出てきてしまった。田舎って、東京に行く奴をとにかく称えるんですよ、頑張って来いって。だから、このままでは帰れないって思っていました。辞めるという選択というより、辞められなかったんです。
物事って始める勇気よりも辞める勇気の方が大きいと思うんですよね。仕事でもそうですが、入るときは前向きに頑張って希望を持って始めるじゃないですか。それを、自らの意思で辞めるわけですから。地元に帰ったり、音楽を辞める奴を見てきましたが、辞めるってすごいことだと思います。僕にはその辞める勇気がなかったんです」
――――そんな時代を経て、今では多くの人に楽曲が届いていますね。
「楽曲では、僕が感じていることや、動いた感情によってどう思ったかを歌詞に落とし込んでいます。こだわりというか、僕が不器用なのでそんな書き方しかできないんですけど。いろんな人が楽曲に寄り添ってくれるのは、そういうところにつながっているのかなと思います。僕が今まで歩んできた人生だったり、奥さんと話して感じたことを歌詞に起こしたら「『魔法の絨毯』の歌詞がいい」と言ってもらえた。それって、その歌詞だけじゃなくて、僕の人間性も認めてもらったような気がしてとてもうれしいんですよね。何気ない日々や、毎日の中に見落としてしまうような幸せがある。聴いてくれる人に寄り添えるような曲を、これからも書いていきたいですね」
――――難しい言葉を使うことなく、ストレートな歌詞が人の心に刺さるのかもしれないですね。
「僕に芸がないっていうのもあると思うんですけど(笑)。5年、10年と聴き続けられる曲を書きたいんです。尾崎豊さんや玉置浩二さんなど、20年後も誰かがカラオケで歌っている曲を書きたいので、流行りのものや単語は使わないようにしています。子供が生まれてからは、子供が20歳になったときに『この曲ダサい』って言われたくないなと。いつ聴いても『これ父ちゃんの曲だよ』と胸を張って言えるような曲を書こうって思っています」
取材・文=横前さやか
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