ジェニーハイ・LONGMANら2020年ネクストブレイクバンド5選 次世代の音楽シーンに注目
2019.12.26 15:00
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令和を迎えた2019年もあと僅か。今年もさまざまなアーティストが世間を盛り上げたが、気になるのが来年の音楽シーン。ここでは、2019年から2020年にメジャーに進出するアーティストから、いま注目したい“ネクストブレイクバンド”たちを厳選して紹介する。
目次
“ネバーエンディング思春期”ハンブレッダーズ
最初に紹介するのは、“終わらない青春”を歌う今人気急上昇中の大阪在住ロックバンド・ハンブレッダーズ。現在、ムツムロアキラ(Vo/Gt)、でらし(Ba/Cho)、キジマ(Dr)の3人体制で活動している。バンド名の由来は、高校生のときにバンド名を考えたときに候補がでてきたなかで、だんだん判断基準がブレてきて、”判断基準がブレる”を略して名付けたそうだ。2009年、高校の文化祭に出演するために結成にしたという彼らだが、その際「本番で地獄のようなライブをするも、『音楽ってヤバいな』と気付きバンドを続けることに(同時に、人生も狂った)」と、彼ららしく活動のきっかけを明かしている。
そんなハンブレッダーズは、2017年8月にはオーディション企画「でれんの!? サマソニ!? 2017」で勝ち抜き、大型フェス「SUMMER SONIC 2017」に見事出演を果たす。「RO JACK 2017」にも入選するなど音楽業界でも高く評されている。2018年1月には初の全国流通盤1stアルバム「純異性交遊」をリリース。同年より大型ロックフェスにも出演するようになっていく。
その後、2019年10月14日に行われた「FM802 30PARTY Eggs presents MINAMI WHEEL 2019」のステージ上で、2020年にメジャーデビューすることを発表。2020年2月19日にリリースする、1stフルアルバム「ユースレスマシン」がメジャーデビュー作品となる。同作をひっさげてのレコ発ツアー「“この先の人生に必要がない”ワンマンツアー」は全10公演を実施し、ファイナルは東京・マイナビBLITZ赤坂で行われ、バンド史上最大規模となる。
そして、新人アーティストの登竜門とも呼ばれている「スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2020」にも選出され、2020年2月より全国9箇所でツアーを開催。歴代の出演者には、音楽シーンで活躍するバンドばかりが参加してきただけに、期待が高まる。
自らを「スクールカーストの最底辺から青春を歌いにきました」と自虐するハンブレッダーズ。その魅力は、まさに飾らない“等身大”の歌詞がポイント。エモーショナルのなかにあるポップなメロディが親しみやすく、聴き心地が良い。
インディーズ最後の曲となった「銀河高速」には、バンドの決意が込められている。「何処までもいけると思える夜だった」「このままでも僕ら大丈夫かな?」と葛藤しながらも、「続けてみることにしたよ」「走る 銀河高速」といった言葉たちを聴いていると、本当に彼らは“何処までもいける”のではないか?とさえ、思わされてしまう。
また、彼らの曲には、思わず自身と重ねて共感するリアルなフレーズが次々と飛び出してくる。特に中高生に聴いてもらいたいのは「DAY DREAM BEAT」だ。明るいメロディとは裏腹に、惹きつけられるのは胸を締め付ける歌詞のさじ加減。例えば、「ひとり登下校中 ヘッドフォンのなかは宇宙」「終業ベルで一目散 牢獄を抜け出した」などのフレーズが、学生生活を過ごした誰しもが味わった経験と重なる。是非大人にも、彼らの楽曲でエモーショナルな気分を味わってもらいたい。
“勢い止まらぬ男女ツインボーカル”LONGMAN
LONGMAN(読み:ロングマン)は、四国・愛媛発の男女ツインヴォーカルメロディックパンクバンド。2012年より、さわ(Vo/Ba)、ひらい(Gt/Vo)、ほりほり(Dr/Cho)の3人で活動をスタートさせる。バンド名には特に意味はなく、英和辞典を開いたときにたまたま見つけた言葉で決めたという。2014年にファーストフルアルバム「Neverland」を全国リリース。今年1月に行ったワンマンツアーは各公演ソールドアウト。6月には、インディーズを総括するベストアルバム「Dictionary-indies BEST 2013-2019-」を発売し、今夏の全国大型フェスにも多数出演。そして、11月6日にリリースしたシングル「Wish on」をもってメジャーデビューを果たした。同曲は、TVアニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」(テレビ東京)のエンディングテーマに起用されるなど、すでにその人気に火がつき始めている。
LONGMANは、男女ツインボーカルという珍しい編成の3ピースバンド。疾走感のあるメロディのなかで、心地の良いハモリが耳に流れ込み、英詞も難なくこなす。聴いているだけで、思わず元気が湧き出てくるような突き抜けた明るい曲調が、ライブキッズたちの心を掴むのだろう。
また、「Wish on」のMVは、巫女と宮司に扮しており、過去の「WALKING」では飛行機のパイロットとCAの格好を披露するなど、ユニークな「職業体験シリーズ」のMVにも注目だ。
2020年には、1月9日より放送スタートする、女優の福原遥が主演を務めるドラマ「ゆるキャン△」(テレビ東京/毎週木曜深夜1時~1時30分)の主題歌に新曲「Replay」が見事抜擢、早速注目されることが予想される。2月からは自身最大規模のメジャー初の全国ツアー「LONGMAN TOUR 2020」が控えており、地元・愛媛でファイナル公演を迎える予定。メジャー1年目からの快進撃に期待したい。
“熱すぎる令和のロックンロール”ハルカミライ
今、男女問わず若者を夢中にさせているハルカミライは、2012年に八王子で結成された、橋本学(Vo)、須藤俊(Ba/Cho)、関大地(Gt/Cho)、小松謙太(Dr/Cho)の4人からなるロックバンド。バンド名は、メンバーの須藤が好きなロックバンド・UNLIMITSの楽曲「ハルカカナタ」からもじって名付けられたものとして知られている。インディーズレーベルに所属しながらも、今年1月に発売した1stフルアルバム「永遠の花」でメジャーリリースを果たす。2月に公開された俳優の佐野勇斗(M!LK)と本郷奏多がW主演を務めた映画「凜-りん-」の主題歌に「ヨーロービル、朝」、挿入歌に「俺達を待っている」が起用された。また、同月より全国ツアー「天国と地獄」をスタートし、全公演ソールドアウト。いまや、大型フェスにも多数出演する実力派となった。
12月8日には、自身史上最大規模のワンマンライブ「A CRATER」を幕張メッセ国際展示場1ホールにて実施、8888人を動員した。360度センターステージでのパフォーマンスが話題を呼んだ。
そんなハルカミライは、心に響く歌詞と、とにかく耳に残るメロディメイキングを得意としている。象徴的なのが「アストロビスタ」。思わず記憶に残るメロディで、彼らの人気曲だ。同曲のなかで繰り返される「眠れない夜にわたし ブルーハーツを聴くのさ 独り占めできる ドキドキがあるんだ」というフレーズが印象的。これはもちろんパンク・ロックバンドTHE BLUE HEARTSを指す。橋本が紡ぐ、じんわりと温かく沁みる言葉と歌声に聴き惚れてしまう。
「アストロビスタ」のように、「世界を終わらせて」「カントリーロード」なども、美しいメロディラインと、バンドサウンドの組み合わせが絶妙。
また、「エース」「ファイト!!」のように、畳み掛けるように激しく響くロックサウンドは、拳を突き上げてシンガロングしたくなるような、力強いアンセムが特徴的だ。
そして、橋本のこれぞロックスターだ!といわんばかりの熱すぎるライブパフォーマンス。彼らの熱いパフォーマンスは、見ている人の心を震わせる。ハルカミライの熱気はとどまるところを知らないだろう。
”海外からも愛される唯一無二のマスロック”tricot
「このメンバーなら凄い事が出来る(絶対)!」と確信し、それまでの各々のバンド活動を終え、2010年に中嶋イッキュウ (Vo/Gt)、キダ モティフォ(Gt/Cho)、ヒロミ・ヒロヒロ(Ba/Cho)の3人で結成された、tricot(読み:とりこ)。バンド名は響きで決めたという。結成2、3年で「FUJI ROCK FESTIVAL」「ROCK IN JAPAN」「RISING SUN ROCK FESTIVAL」など大型ロックフェスに出場する。2014年以降は、欧米・アジアに活動の幅を広げ、ツアー開催。2017年5月に3rdフルアルバム「3」を日英米同時リリースし、国内47ヶ所とヨーロッパ14ヶ所のリリースツアーを敢行。同年11月、Zepp DiverCityにて行われたワンマンライブで吉田雄介(Dr)が加入し、現在の4人体制となり、新たなスタートを切った。
2018年には5thシングル「potage」を日米でアナログ盤でリリースし2度目のUSツアーを開催。2019年4月の平成最後のライブで、メジャーデビューを発表。9月、メジャーデビューシングル「あふれる」をリリース。2020年1月29日には、メジャー1stアルバム「真っ黒」をリリースし、2月より全国8箇所を巡る「真っ黒リリースツアー『真っ白』」を開催する。
彼女たちの楽曲は“変拍子”が特徴。展開の予測できない独特でスリリングな曲調は、まさに唯一無二。彼女たちのライブパフォーマンスは、眼を見張るものがある。
中嶋の儚くも伸びやかな歌声やセンスの高さが人気で、キダのギターリフに聴き惚れるファンも多い。また、ライブで「かかってこいやー!」と煽るヒロミは、観客の上にリフトしてベースを弾きこなす場面も“お決まり”。吉田の繊細且つダイナミックなドラムプレイが全体を1つにまとめる。4人の息の合ったハイレベルな演奏は、世界に誇れるといえるだろう。
「爆裂パニエさん」「99.974℃」などの激しく中毒性のある楽曲から、「potage」「ブームに乗って」などと、色気たっぷりのエモーショナルな楽曲まで、音楽性の幅広さも魅力だ。そんな前衛的なtricotの創り出す音楽に、YouTubeのコメント欄は海外ファンからの熱烈なラブコールも多い。日本でも、もっと知ってほしいという声も多いのだ。
そして中嶋は、ジェニーハイとしても活動しており「ジェニーハイからtricotを知った!」「ジェニーハイで知ったけどめっちゃカッコイイ!」と再び話題を集めている。中嶋の歌声を、tricotとジェニーハイで2度楽しめる。全く違う世界観を、是非聴き比べてみてはいかがだろう。結成10周年を迎える2020年のtricotに注目したい。
“多忙すぎる天才集団”ジェニーハイ
2017年に、BSスカパー!にて放送された番組「BAZOOKA!!!」をきっかけに発足されたジェニーハイ。メンバーは前述のtricotの中嶋イッキュウ(Vo)、ゲスの極み乙女。、indigo la End、ichikoroのメンバーであり、DADARAYと同バンドのプロデュースを手掛ける川谷絵音(Gt)、野性爆弾のくっきー!(Ba)、作曲家・ピアニストの新垣隆(key)、お笑いタレントの小籔千豊(Dr)の超個性派揃いのバンドだ。バンド名は、川谷がそれぞれ違う形の天才が集まっているとして、フランス語で天才を意味をする「ジェニー」と提案したが、小籔が謙遜した言い方にしたいと希望し、「天才を超えよう」という意味で、ジェニーハイとなった。
2018年3月にデビュー曲「片目で異常に恋してる」を配信リリースし、同曲は、YouTubeの再生回数は1300万回を超えている(2019年12月現在)。ジェニーハイの楽曲は新垣のピアノの才能が光る。また、楽器隊のくっきー!と小藪も見事にこなす。そこに、中嶋の耳に残る歌声が彩り、川谷のギターと、彼が創り出す中毒性の高さが魅力。「ランデブーに逃避行」「ダイエッター典子」などのバンドサウンドから、「ジェニーハイラプソディー」「愛しのジェニー」などのラップまでこなす。
10月には「ジェニーハイラプソディー」などを含む1stミニアルバム「ジェニーハイ」をリリースし、12月にはフジテレビ「FNS歌謡祭」にも出演した。
個々の活動で忙しいメンバーだが、今年に入ってバンド活動を本格化。「METROCK」「WILD BUNCH FEST.」「KOYABU SONIC」などの大型フェスにも登場。また、10月29日よりスタートした番組、カンテレ・フジテレビ系「華丸大吉&千鳥のテッパンいただきます!」(毎週火曜22:00~22:54)のエンディング曲に「シャミナミ」が起用された。
20時からMステ!! pic.twitter.com/p72csIQ6qV
— enon kawatani (@indigolaEnd) 2019年11月22日
さらに、12月11日に放送されたフジテレビ「FNS歌謡祭第2夜」に出演し、“楽器を持たないパンクバンド” BiSHのアイナ・ジ・エンドとのコラボ曲「不便な可愛げfeat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)」を初披露し、ネット上で話題を集めた。
「不便な可愛げ」は、川谷が中嶋とツインボーカルをするならアイナしかいないと見込んでの抜擢となった。色っぽさのある中嶋とアイナの歌声が絶妙にマッチしており、まさにジェニーハイの真骨頂といえるだろう。
“多忙すぎて予定があわないバンド”の彼らが、2020年にはファン待望の初のワンマンツアー「みんなのジェニー」を開催することが決定。スケジュールの合間をぬって活動する彼らが、本気を見せる。(modelpress編集部)
【Not Sponsored 記事】
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