家入レオ、鮮烈デビューから3年…つきまとう不安と二十歳の誓い「その悲しみさえ、今は大事にしていきたい」
2015.02.08 07:00
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2012年、「サブリナ」で鮮烈なデビューを果たした家入レオ(20)。当時「現役高校生シンガー」として華々しく登場した彼女の真っ直ぐな歌声には、きっと多くの人が驚かされたはずだ。その年の12月30日には「第54回日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞するなど、順調過ぎるといってもいいスタートを切り、現在までに8枚のシングルと2枚のアルバムをリリース。高い歌唱力とメッセージ性の深い歌詞、大人びた雰囲気に力のある瞳――どこかミステリアスな彼女の背景には一体何があるのだろうか。今回、モデルプレスではインタビューを実施し、“歌手・家入レオ”の裏側に迫った。
13歳の少女が描いた夢 鮮烈デビューを振り返る「凄く尖ってました」
16歳で単身上京し、17歳でデビュー。当時を振り返ってもらうと「もうひどいですよ(笑)。ひどい、ひどい!」と言って笑った。「やっぱり人によって正義感があったりとか信じるものって違うと思うんですけど、当時はそれを受け入れられるだけのキャパがなかった。勝手に自分で壁を作ってただけなんですけど、周りの人がすごく怖かった。レコード会社のスタッフさん、マネージャーさん。頑張って追い付かなきゃっていう焦りと上手くできない焦りから、凄く尖ってました」。
13歳の頃、尾崎豊の「15の夜」を聴いて歌手を志した少女は、驚くほどに行動的だった。多くのアーティストを輩出した「音楽塾ヴォイス」に通うため、「普通だったらデモテープを送って、審査してもらってからじゃないと塾に入れないんですけど、『そんなの待ってられない』と思って、『ドンドンドン!』ってドアを叩きました(笑)。『入れて下さーい!』って(笑)」。この出来事が彼女の“第1歩”。そこで才能を見出され、2011年春、本格的なデビューに向け上京を決意する。
反対を押し切り上京―つきまとう不安と過去の想い「幸せになるといい歌を歌えなくなる」
しかし、すんなり上京…とはいかなかった。彼女の前には、「周囲からの反対」という大きな壁が立ちはだかったという。「実はデビューが決定していない状態で、上京が決定したんです。当時は、地元の高校に通っていたので、『何で中退してまで行く必要あるの?』って色んな大人たちから反対されました。でも、今ここで選ばなかったら一生後悔するなって思って、そのときは反対を押し切って飛び込みました。『この後どうしよう』とか、そういうことを一切思わなかったんです」。
がむしゃらに飛び込んだ結果、その才能はデビューと同時に世間に認められた。「今だに思います。何で自分だったんだろうって。東京なんて『すごいなぁ』って思う人ばっかりだから」とどこか不安気に語るが、それを歌う原動力に変えるのが“家入レオ”。
「当時の想いからは未だに脱却できてないけど、だからこそ歌えるんだろうなって思うんです。幸せになるといい歌を歌えなくなるんだろうなって。人が10ある内の8で満たされるところを私は10ある内の10満たされないと満たされたって言えないタイプの人間で…欲張りなんですよね、きっと」、そう言って目を細めた。
二十歳の誓い「これからの時代を作っていきたい」
デビュー当時17歳だった少女も、昨年12月13日、二十歳の誕生日を向かえ、大人の階段を登った。誕生日当日には、新木場STUDIO COASTにてバースデーライブを開催、と盛大に20代がスタート。もちろん、初の“お酒”も楽しんだそうで「色んな方から色んなプレゼントをいただいて、その中にお酒もありました。これから少しずつ勉強していきたいと思います」。二十歳――人生の節目に立つ彼女は、「これからの時代を作っていきたい」と固く誓う。「デビューしてから一週間しか経ってないねって言われてもうなずけます」と怒涛のように過ぎ去った日々を振り返り、「今後も変わらず音楽を届けていきたい。自分の音楽を信じて届ける」と目に炎を宿した。
「その悲しみさえ、今は大事にしていきたい」家入レオの新境地
その想いを胸に、2月11日にはシングル「miss you」をリリースする。同作は、TBS系テレビドラマ「Nのために」の主題歌に起用されヒットした前作「Silly」の流れを継ぐ、切なくも儚いミディアムチューン。
「前は、頑張ったら絶対答えって出るものだと思ってたんですよ。だから、答えを出さなかったりとか、曖昧な態度をとることに対して凄く刃向かっていたし、傷つけるようなことをすることもあった。でも『Silly』って曲を作ったときにドラマの内容とか人について色々考える機会があって、『頑張っても無理なことってあるんだなぁ』って初めてグレーゾーンを認めれたんです。人に対して喜怒哀楽を持てるってことは、実はすごく尊いことだな、と分かったんです」。
そうやって、「miss you」は完成した。「今までの曲だったら、これは怒りとか喜びとか喜怒哀楽のどこかに属してたけど、きっぱり決めないことの美しさをはじめて表現しました。この曲を作るとき、一番怖いのって無関心だなって気が付いたんです。その人に何言われても喜ばないし、傷つかないってとても怖いこと。だから、傷つくってことは相手のことを凄く大切に思ってるってことかなって。その悲しみさえ、今は大事にしていきたい」。
「白と黒だけではないこともある」。自分の頭で理解して、受け入れていく柔軟性は、きっと武器になる。これまで以上に開放された彼女の歌は、今まで以上に遠くへ響くだろう。
「今は20代になった喜びもあるんですけど、やっぱり不安もあって、その上で自分で責任を持たなくちゃいけなくて。でも、それでも希望感の方が強いんです。前に進むっていうことは過去を受け入れるってことだと思うんです」。その目には、キラキラと輝く未来しか見えていなかった。(modelpress編集部)
■家入レオ プロフィール
1994年12月13日(20歳)。福岡県出身。音楽プロデューサー西尾芳彦主宰の「音楽塾ヴォイス」出身。2012年2月15日、シングル「サブリナ」でデビューし、同年12月30日、「Shine」で「第54回日本レコード大賞」最優秀新人賞をで受賞。2015年2月11日には9枚目のシングル「miss you」、2月25日に3枚目のアルバム「20」をリリースする。
■家入レオ 9thシングル「miss you」(2015年2月11日リリース)
・初回限定盤(CD+DVD/PhotoBook付)
<CD>
1.miss you
2.太陽の女神(from LEO IEIRI LIVE 12/13 ~thanks 2014~)
3.Shine(from LEO IEIRI LIVE 12/13 ~thanks 2014~)
4.a boy(from LEO IEIRI LIVE 12/13 ~thanks 2014~)
5.miss you(Instrumental)
<DVD>
1.miss you(MUSIC VIDEO)
<PhotoBook>
LEO IEIRI LIVE 12/13~thanks 2014~のライブの模様をフォトブック化(24P)
・通常盤(CD)
1.miss you
2.I am foolish(通常盤のみ収録新録音源)
3.Driving day(通常盤のみ収録新録音源)
4.miss you(Instrumental)
5.I am foolish(Instrumental)
6.Driving day(Instrumental)
【Not Sponsored 記事】
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